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鈴木清順生誕100周年プロジェクト『東京流れ者』4Kデジタル復元版 第38回チネマ・リトロバート映画祭でワールドプレミア上映!

©日活株式会社

 1966年日活製作の鈴木清順監督作品『東京流れ者』がオリジナルネガより4K画質でデジタル復元され、世界中の復元されたクラシック映画を紹介する一大イベントとして知られイタリア・ボローニャで開催される第38回チネマ・リトロバート映画祭(ボローニャ復元映画祭、6月18日~6月30日)にてワールドプレミア上映されることが決定した。また、『東京流れ者』[4Kデジタル復元版]を収録した『鈴木清順生誕100周年記念シリーズ ブルーレイボックス其の参「セイジュンと流れ者」』の発売が9月4日に決定した。
 今回の『東京流れ者』4Kデジタル復元をうけ、同作の千春役で出演した松原智恵子より「一人でも多くの方に、鈴木清順監督の不思議で素敵な世界を楽しんでいただけますと幸いです」と喜びのコメントが届いた。

第38回チネマ・リトロバート映画祭は2024年6月18日より30日まで開催!『東京流れ者』4Kデジタル復元版は6月22日にワールドプレミア上映!

 チネマ・リトロバート映画祭(ボローニャ復元映画祭)は、イタリアのボローニャで1986年よりスタートした、世界中の希少かつ知られざる作品の発掘をテーマにした映画祭です。『東京流れ者』は、本映画祭で最も歴史ある部門である、修復された旧作が選出される「Recovered and Restored」部門に選出された。今年の同部門には『七人の侍』(黒澤 明)『北北西に進路を取れ』(ヒッチコック)『フェリーニのアマルコルド』(フェリーニ)など名だたる名作と並んで『東京流れ者』4Kデジタル復元版が選ばれた。

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チネマ・リトロバート映画祭『東京流れ者』選出コメント

 この作品を映画祭の観客に観ていただけるよう、修復が完了するのを心待ちにしていました!
 私たちは、この作品がこれまでに製作されたジャンル映画の中で最も素晴らしい作品のひとつであると確信しています! 鈴木監督が日活で撮った作品は、日本映画界で唯一無二のものであり、いかなる基準から見ても驚異的です。特に『東京流れ者』は、驚くほどの生命力と瑞々しさを獲得しており、よく指摘されているように、60年近く経った今もなお、映画の潜在的な可能性を強く感じさせます。

 『東京流れ者』(1966年)は、渡 哲也を主演、松原智恵子をヒロインに配した歌謡アクション映画。独特の色彩美から「清順美学」と評される鈴木清順監督の演出が遺憾なく発揮され、デイミアン・チャゼル監督が「『ラ・ラ・ランド』は『東京流れ者』を隠れたオマージュにした」と語るなど国内外の評価が非常に高い作品。
 本作の4Kデジタル復元は、第79回ヴェネチア国際映画祭クラシック部門にて最優秀復元映画賞を受賞した『殺しの烙印』と同じIMAGICAエンタテインメントメディアサービスのチームによって行われ、当時使用されていたフィルムの質感を生かした修復を実施。監督が撮影当時にイメージしたであろう色彩豊かな映像を復元した。

チネマ・リトロバート映画祭
 1986年にボローニャのシネマテークであるネテカ・ディ・ボローニャ財団が本格始動させた、古今東西の発掘・復元された映画が披露される場として世界中の映画ファン、映画批評家、アーキビスト、研究者、地元の人々が集う映画祭。世界中で行われている映画復元の取り組みを紹介する一大拠点としての役割を果たしている。

『東京流れ者』4Kデジタル復元版も収録!
鈴木清順生誕100周年記念シリーズ ブルーレイ・ボックス其の参「セイジュンと流れ者」2024年9月4日発売!

 今回4Kデジタル復元された『東京流れ者』をはじめ、『刺青一代』『花と怒涛』といった名作、『くたばれ愚連隊』『浮草の宿』といった4K化作品などを全作品初ブルーレイ化した『鈴木清順生誕100周年記念シリーズ ブルーレイ・ボックス其の参「セイジュンと流れ者」』が2024年9月4日に発売される。
 なお、『殺しの烙印』[4Kデジタル復元版]『けんかえれじい』などが収録されたブルーレイ・ボックス第一弾「セイジュンと男たち」、『河内カルメン』『肉体の門』などが収録された第二弾『セイジュンと女たち』も好評発売中。

鈴木清順生誕100周年記念シリーズ ブルーレイ・ボックス其の参「セイジュンと流れ者」商品詳細紹介

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 ※ 仕様や特典は予定となります。予告なく変更する場合があります。

■発売日:2024年9月4日(水)
■価格:33,000円(税込)
■収録作品(Blu-ray)
 ディスク①『東京流れ者』[4Kデジタル復元版]1966年
 ディスク②『刺青一代』1965年
 ディスク③『探偵事務所23 くたばれ悪党ども』1963年
 ディスク④『花と怒涛』1964年
 ディスク⑤『ハイティーンやくざ』1962年
 ディスク⑥『くたばれ愚連隊』[4K版]1960年
 ディスク⑦『浮草の宿』[4K版]1957年
■特典内容:
 【音声特典】『東京流れ者』音声コメンタリー 鈴木清順監督・川地民夫/聞き手:佐藤利明(娯楽映画研究家)
  ※ 既発DVDボックス同作品に収録されていた音声の再収録(予定)
【映像特典】各ディスクに予告篇・ギャラリーを収録
  ※ 予告篇マスターの現存しない作品は収録されません。
 【封入特典】限定ブックレット(全52P装丁/清順監督使用秘蔵台本復元ブックレット 解説:上島春彦)
 【仕様】 特製アウター

 【発売元】日活株式会社 【販売元】株式会社ハピネット・メディアマーケティング

AmazonPrimeVideoチャンネル「日活プラス」好評配信中!

 AmazonPrimeVideoチャンネル「日活プラス」では鈴木清順監督作品を含め好評配信中! 「日活プラス」は月額390円(税込)で視聴可能なAmazonPrimeVideoチャンネル。これまで映像商品化されていない鈴木清順監督作『無鉄砲大将』をはじめ、日活スターの出演作、名作の4K版からこれまで未配信・未DVD化だった蔵出し作品まで300作品以上を配信中。

『東京流れ者』千春役 松原智恵子 コメント全文

 『東京流れ者』はわたしが清順監督とご一緒させていただいた最後の作品です。
 哲也さん(渡 哲也)には、演技で悩んでいるときにいろいろとアドバイスをいただきました。
 木村威夫さんの作られたセットがとても印象に残っております。
 わたしにとって非常に思い出の深い作品です。
 その『東京流れ者』が4Kデジタル復元によって高画質になり、チネマ・リトロバート映画祭での上映、ブルーレイ・ボックスでの発売、特集上映などたくさんの人に改めて知ってもらう機会ができたこと、とてもうれしく思っております。
 一人でも多くの方に、鈴木清順監督の不思議で素敵な世界を楽しんでいただけますと幸いです。
 皆様、ぜひお楽しみください。

鈴木清順監督 プロフィール

 鈴木清順(すずき・せいじゅん) 1923-2017 享年93歳
 東京生まれ。43年に学徒出陣で応召。46年に復員し、48年に松竹大船撮影所の助監督試験に合格。中村 登、岩間鶴夫などの助監督を経て、54年に製作を再開した日活に移籍し、野口博志に師事する。56年、『勝利をわが手に-港の乾杯-』で監督デビュー。『野獣の青春』(63年)、『刺青一代』(65年)、『東京流れ者』(66年)、『殺しの烙印』(67年)など、独自の作風を確立すると、そのスタイルは<清順美学>と評されるようになった。『ツィゴイネルワイゼン』(80年)で第4回日本アカデミー賞最優秀作品賞、第31回ベルリン国際映画審査員特別賞を受賞し、国内外にその名を轟かせた。

(オフィシャル素材提供)

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