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『ぼくが生きてる、ふたつの世界』第26回上海国際映画祭コンペティション部門ワールドプレミア&記者会見

©五十嵐大/幻冬舎 ©2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会

 2024年6月14日(金)~23日(日)、中国・上海で開催された第26回上海国際映画祭コンペティション部門に正式出品された『ぼくが生きてる、ふたつの世界』。主人公・五十嵐大を演じる吉沢 亮、大の母親・明子を演じる忍足亜希子、呉 美保監督、山国秀幸プロデューサーが映画祭にあわせて現地入り。21日(金)にはワールドプレミア上映と観客とのQ&Aや記者会見を実施、さらに22日(土)にはクロージングレッドカーペット、授賞式に参加した。

6月21日(金)実施 ワールドプレミア舞台挨拶・Q&A

 登壇者:吉沢 亮、呉 美保監督

 映画祭期間中、計3回(約1200席)の正式上映がチケット発売とともに即日完売するほど現地での注目度が高まるなか、6月21日(金)、Shanghai Film Art Centerにて本作のワールドプレミアを実施! 吉沢 亮、呉 美保監督、山国秀幸プロデューサーは、満員の観客とともに着席し記念すべき上映を鑑賞した。きこえない母ときこえる息子の繊細に紡がれる物語に涙を流す観客も多く、また時折笑いが起こるなど会場中がスクリーンに没頭。エンドロールに入ると、会場全体が大きな拍手で包まれる中、吉沢 亮と呉 美保監督が舞台挨拶に登壇!

 冒頭、呉監督と吉沢 亮が「ニーハオ(你好)」と名前をそれぞれ中国語で挨拶を披露すると、歓声があがり、続いて司会者からの「吉沢 亮さん、デビュー15周年おめでとうございます!」という言葉には観客からも大きな拍手とお祝いの声が沸き起こった。

 まず司会者から、映画祭参加の感想を問われると、吉沢 亮は「個人的な話で申し訳ないんですけど、僕がアクター(俳優)を始めて15周年ということで、そんな記念すべき日に、こうやってたくさんの方に、この中国という場所で、皆さんとお会いできて、こうやって温かく迎えていただいて、本当に幸せな日だなと。すごく嬉しいなと、喜びをかみしめております。(中国語で)謝謝!」と笑顔でコメント。

 呉監督は、アメリカ映画『Coda コーダ あいのうた』からの影響についての質問には「私も『Coda コーダ あいのうた』(以下『コーダ』)が大好きで、何度か鑑賞させていただいているんですけれども、この『ぼくが生きてる、ふたつの世界』に関しては、『コーダ』が日本で公開する前に企画を始めているんですね。そして、『コーダ』が公開されて、タイミング的にも……、勉強になることがたくさんありました。そのひとつとしては、ろう者の役を本当のろう者の俳優さんにやっていただくということが、すでにされていたので、これはアジアという場所でも、ぜひとも実践をしたいなと思いました」と熱く回答。

 そして本作で、コーダという難しい役どころを演じた吉沢 亮は、出演を決めた経緯について「呉監督の過去の作品が大好きで、何回も観させていただいていて、いつか、呉監督とご一緒したいなとずっと長年思っていました。そのタイミングで、今回お話を頂いて、ものすごくチャレンジングな役ではあるなとは思いつつ、その演じている役の状況だったり、まわりの環境はとても特殊ではあるんですけど、この作品で描いているのは、ものすごく普遍的な親子の関係というか、反抗期的なものであったり、でもその中に垣間見れる親子の愛みたいなことが、とても愛おしく感じて。すばらしい作品だなと思ったので、ぜひやらせてくださいと受けさせていただきました」と答えると、会場からは再び大きな拍手が!

 舞台挨拶の後半、観客とのQ&Aでは、続々と手が上がり、「自分が演じた役の中で一番気に入っている役はどれか」という吉沢への質問には「(『東京リベンジャーズ』で演じた)マイキーとか聞こえてきて、中国の方にも伝わっているんだなと、なんだかすごく勝手にうれしい気持ちになりました」と話したうえで、「どの役もお話しを頂いて、すごく大好きだなと思ったからやらせていただいていますし、どれが一番っていうと、なかなか難しいです。全部好きですけど、でも本作の“大”という役は、今まで演じさせていただいた中でも、もちろん手話だったり、コーダっていう環境だったり、事前に準備しないといけないことがすごく多かった分、なんだか愛着があるといいますか、作品を含めて、“五十嵐大”は、すごく大好きな役だなと思います」と回答。

 さらに、デビュー作から全て観ているという熱烈なファンからの「映画でベスト5を教えてほしい」という質問には「ベスト3にしましょうか」として考え込む吉沢に会場中が興味津々。「No.3は~」という度に歓声があがり、ラストのNo.1は「ぼくが生きてる、ふたつの世界! 五十嵐大!」と即答し、会場は大盛り上がり! 最後は質問時間が足りなくなる程で、観客の温かく熱い反応に、喜びいっぱいのワールドプレミアとなった。

映画祭公式記者会見

 登壇者:吉沢 亮、呉 美保監督

 21日(金)はさらに、上海国際映画祭の公式記者会見に吉沢 亮、呉 美保監督が参加!
 現地メディアから映画祭参加の感想を聞かれると、吉沢は「今回初めて上海国際映画祭に参加させていただいて、すごい緊張していたのですが、ワールドプレミアでお客さんたちと一緒に映画を観させてもらい、すごく良いリアクションをしてくれていたし、このシーンで笑ってくれるんだなぁとか、幸せな気持ちでした。舞台挨拶の時もとても温かい声援をくださって、来てよかった、本当に光栄だなと思いました」と笑顔。

 続いて、手話取得の苦労を問われると、「2ヵ月くらい前から、手話の練習はさせていただきました。その中でただセリフの手話を覚えればよいだけでなく、相手の言っていることをきいて、それに表情でリアクションしたり、手話の中でも例えば“大丈夫”ということも、表情にのせることによって疑問形になってくるとか、表情管理も手話の表現になるという点がすごく大変でした。演技の上手い下手以前に、ちゃんと会話が成立している、という空気感がこの作品にはどうしても必要だったので、どうやってみせていくか、僕がどれだけ手話を上達できていくかが大変ではありました」と吉沢。

 その努力には呉監督も絶賛を惜しまず「手話を教えてくださる手話チームのプロの方たちが、みな驚くくらい吉沢さんのセンスがいいと言ってました。そして彼はあまりみせてないですが、実はすごく努力をしてくれたのではないかと思います」と紹介。

 そして呉監督はコンペティション部門に選ばれたことについては「それはもう、すごく嬉しいです。映画を作るということは、そもそもなかなか誰でもできることではないので、そんな贅沢なことをさせていただいて、この映画が日本のみならず、まずは上海で、世界に発信できるということ、さらに、それがメイン・コンペティションに選ばれたことがすごく嬉しい。しかも今年の審査員長がトラン・アン・ユン監督というのは、もうちょっと震え上がってしまって、もう嬉しすぎて大興奮で来ました。そしてただただここで上映していただく、こうやって、たくさんの方に観ていただいて、また感想などを聞くことができるっていうことで私は満足です」と感激の面持ちで会見は締めくくられた。

 現地記者が日本語で「すばらしい」と感想を伝える姿もあり、大変熱のこもった質問の数々に呉監督、吉沢 亮ともに言葉を尽くして答える様子が印象的だった。

 翌22日(土)のクロージングレッドカーペットには、吉沢 亮、忍足亜希子、呉 美保監督、山国秀幸がプロデューサーが参加。吉沢 亮は黒のタキシード、忍足亜希子は青のドレス姿で、吉沢が母・明子役の忍足をエスコートしながら登場! 多くの報道陣に晴れやかな笑顔で応えた。

公開表記

 配給:ギャガ
 9月 新宿ピカデリー他全国ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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