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『男女残酷物語/サソリ決戦』慈善財団ビジュアル&慈善財団動画 はじめて解禁

©1969 – Cemo Film (Italia) – Surf Film All Rights Reserved –

 新宿武蔵野館・渋谷ホワイトシネクイントにて日本劇場初公開中である『男女残酷物語/サソリ決戦』の慈善財団ビジュアル&動画が解禁された。

 女を拉致監禁した慈善財団大幹部の男は、メスの単為生殖によってオスが駆逐されると怯え、<男性の能力を損なってはならない>と説くが、まったく相手にされなかった。いま、静かに憤慨した男の蛮行と、女の恐るべき能力が、想像を絶する次元で交わる。
 6月7日(金)の日本初公開以来、多くの発見者たちを産み出している55年前のイタリア映画『男女残酷物語/サソリ決戦』。これまで単に未公開で終わっていた過去の作品、ということではなく、この55年間、一切その存在すら確認されていなかった作品だ。そして公開告知が始まると、現代では見かけなくなった異様な邦題と、キャッチコピーの<ウルトラ・ポップ・アヴァンギャルド・セックス・スリラー>が意味不明と話題となったが、公開後、多くの鑑賞者からは「いったいこれは何なのか」「凄い奇抜な美術」「これはアートだ」「なにを見たのだろうか」「もう好きにしてくれ」などの困惑とともに、「邦題とキャッチコピーがまったくそのとおりであった」「今年のトップに入るほどの傑作」「今の時代にこそ観られるべき」との感嘆の声が出始めている。

 この度、そんな『男女残酷物語/サソリ決戦』に登場する慈善財団を紹介するビジュアルと動画が公式から突如発信された。
 この慈善財団は、主人公である凌辱魔人セイヤーが大幹部をつとめる財団。この財団を紹介する<慈善財団ビジュアル>では、「弱きものを助けよ」という財団のスローガンが大きく配置され、その下に「我々は善行で財を成しています」という正直過ぎるコピーが添えられている。そして慈善財団の主要人物、<大幹部><眼帯男><創設者>の写真とともにそれぞれの特徴が記され、その内容は慈善財団が偽善財団であるということを一切隠していない潔さが特徴だ。ピエロ・スキヴァザッパ監督は、慈善財団はすべて搾取集団であると語り、作品に皮肉を込めているが、それを最も分かりやすく表現したのがこの<慈善財団ビジュアル>である。

 そして同時に発信されたのが<慈善財団動画>。ステルヴィオ・チプリアーニによる「メアリーのテーマ」の美しい旋律が流れるなか、作品が製作された昭和44年のものと思われる女性の<昭和の声>によるナレーションが「特別に慈善財団本部の施設内部の撮影が許可された」と語る。本部の豪華絢爛な内部を映す映像とともに画期的システムを作り上げ銅像と化した創設者とその側頭部、資金の使い込み発覚で追放された眼帯男、巨大な富を自由に使うことができる大幹部が抑揚を排した<昭和の声>で紹介されていく。そして新人の広報記者の登場を伝えたところから、<昭和の声>は突如視聴者に向けて語りかけを始め、「本日お見せできるのはここまで」、「この続きは映画でご覧いただけます」と伝える。最後に映画の邦題を読み上げる<昭和の声>の響きはすごい。弱きものを助け、強きものとなる、善を処して財を成す、どこか現実世界でも身に覚えのある『男女残酷物語/サソリ決戦』の慈善団体。作品の描く男女の終わりなき戦いとは別に、その偽善に満ちた慈善財団の実態に興味が沸いてしまう強力な紹介動画となっている。

 慈善財団の大幹部を演じるのは先日6月1日に93歳でこの世を去ったフランスの名優フィリップ・ルロワ。眼帯男はイタリアの脇役の鬼マンリオ・ダラ・プリアが演じた。銅像と化した創設者のモデルは不明。

 そして鑑賞者の間で話題となっている、凌辱魔人セイヤーによるジャンピング全裸懸垂の場面写真も新たに解禁となった。
 入浴後、天井から吊るされた棒に飛びつき、急に懸垂をするや否や勢いを付け、凝視するメアリーの眼の前に華麗に着地。手足を揃えて直立するセイヤーは、特に反響の大きいシーンのひとつである。その様子を見つめるメアリーの眼差しや表情、指先までピンと伸ばされたセイヤーの誇示するものの真意は、のちの展開に繋がっていくため、何度でも繰り返し見たい重要シーンだ。

©1969 – Cemo Film (Italia) – Surf Film All Rights Reserved –

公開表記

 配給:アンプラグド
 新宿武蔵野館・渋谷ホワイトシネクイントほか全国順次公開中

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