第76回カンヌ国際映画祭&第28回釜山国際映画祭に公式出品され、百想芸術大賞で4部門ノミネート、見事キム・ヒョンソが<新人演技賞>に輝いた話題の韓国映画『ファラン(原題/オランダを意味する)』『HOPELESS(英題)』が『このろくでもない世界で』の邦題で、7月26日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかにて全国公開される。
この度、ホン・サビン扮するヨンギュがソン・ジュンギ演じる地元の犯罪組織のリーダー・チゴンの下で働かせて欲しいと直談判しにくる、物語が動き出す本編シーンが解禁された。
傷だらけの少年の懇願に犯罪組織リーダーの心が動く、本編映像解禁!
この度、ホン・サビン演じる主人公ヨンギュがソン・ジュンギ演じるチゴンの下へ働かせて欲しいと直談判するシーンが解禁となった。義理の父親からのDVで顔に大きな傷を負い、バイト先をクビになってしまったヨンギュ。暴力と貧困が蔓延るこの町で、堅気の仕事があることで平穏ではないながら、犯罪には手を染めずにいられたのだが、その働き口すら失ってしまい、半ばヤケクソにバイト先の窓ガラスをぶち壊し、土砂降りの中ずぶ濡れになりながらチゴンの事務所へ向かっていた。映像ではチゴンの事務所に到着したヨンギュがチゴンの手下のスンムから「さっさと帰れ」と冷たくあしらわれるも、追い詰められたヨンギュは無視して一歩踏みだす。「聞こえねえのか?」とスンムが畳み掛けると、チゴンが「来い」とスマホを操作しながら呼びかける。ヨンギュがチゴンのそばまで歩いてくると「スンムがここには来るなと言ったろ、ガキが何の用だ。お前にやった金だ、帰って勉強でもしろ」と、以前にヨンギュを助けるために渡した金についても、気にしないよう優しく諭すチゴン。しかし、ヨンギュはそれには答えず「雇ってください」とだけ述べる。チゴンは「ダメだ、帰れ」と突き放すも椅子を持ってきて彼の目の前に座り込むヨンギュの顔を一瞥するやすぐに異変に気づく。少し顔を背けるヨンギュだがチゴンに「帽子をとれ 早く」と言われると、渋々帽子を取り、血の滲んだ生々しい傷があらわになる。それを見たチゴンは、驚きと悲しみの混じった表情で「ひどい顔しやがって」と小さく呟く。
少年が裏社会の扉を叩いてしまった。そしてヨンギュとチゴンというふたりの男の物語が急速に動き出すシーンとなっている。どんどん距離を縮めていく、ヨンギュとチゴン。この傷だらけのふたつの魂が共鳴した先には、ほんの少しでも陽が注ぐことはあるのだろうか?続きは劇場でお楽しみいただきたい。
ソン・ジュンギが脚本に惚れ込み、新境地を開拓!
裏社会で生きる孤独な男を演じ、圧倒的な存在感を放つ
ある地方の暴力が蔓延る町で貧困にもあえぐ18歳の少年・ヨンギュと、彼の絶望漂う瞳にかつての自分を重ねた裏社会の男・チゴン。傷だらけのふたりが交錯した時、彼らの運命は思わぬ方向へ猛スピードで走り出す―――。社会格差の闇を描き続ける韓国映画界から新たな才能が発掘された。本作が初長編作品となる監督・脚本のキム・チャンフンだ。実話ではないものの、監督自身が社会で苦労した経験をエッセンスとして盛り込み、身体的痛みと心の叫びが渾然一体となった脚本に惚れ込んだソン・ジュンギがチゴン役を熱望したことから、この企画が本格的に動き出したという。ソン・ジュンギは「これは韓国映画界に絶対に必要なプロジェクトだと信じていたので、参加する機会を頂けて感謝している」とその理由を語っている。チゴンの属する犯罪組織の門戸を叩くほかなかったヨンギュは、仕事という名の“盗み”を働き、徐々に憧れのチゴンに認められていくが……。
ヨンギュ役に扮したのは映画初主演のホン・サビン。この役を勝ち取るまでに三度のオーディションを経たという。そして、ヨンギュの義妹・ハヤン役に同じく新人のキム・ヒョンソ。百想芸術大賞では<新人演技賞>に見事輝いた。アーティストとして、BIBI名義で韓国ではもちろんアメリカのラジオ市場を席巻、Mediabaseトップ40のポップラジオチャートで20位以内にチャートイン、さらには「コーチェラ」で2度ステージに上がるなど、めざましい活躍を見せている。そして長編デビュー作のキム・チャンフン監督というフレッシュなメンバーのなか、「ヴィンチェンツォ」「財閥家の末息子〜Reborn Rich~」『ロ・ギワン』等で主演を務め、視聴率が「愛の不時着」を超えたと話題沸騰のTVドラマ「涙の女王」に“ヴィンチェンツォ役”としてカメオ出演するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いのグローバルスターであるソン・ジュンギが果たした役割は大きかった。「トキメキ☆成均館スキャンダル」「太陽の末裔」で女性ファンを夢中にさせて以来、常にトップスターであり続けたジュンギが、大きく作り上げた体躯になまなましい傷を全身に刻んだ犯罪組織のリーダーという、これまで目にしたことのない姿で登場。表情や声のトーンまで徹底的に変身させて、チゴンというキャラクターを時に大胆に、時に繊細に演じ切った。その渾身の演技と若手チームとの協働がカンヌ国際映画祭&釜山国際映画祭へ導いたと言えるだろう。
映画『このろくでもない世界で』は7月26日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開。
公開表記
配給:ハピネットファントム・スタジオ
7/26(金) TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
(オフィシャル素材提供)