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特撮ファンタジー映画『カミノフデ ~怪獣たちのいる島~』完成披露上映会

©2024 映画「カミノフデ」製作委員会

 登壇者:鈴木梨央、楢原嵩琉、釈由美子、佐野史郎、佐藤大介プロデューサー

 映画『カミノフデ ~怪獣たちのいる島~』完成披露上映会が都内で行なわれ、主演の鈴木梨央、共演の楢原嵩琉、釈由美子、佐野史郎と佐藤大介プロデューサーが舞台挨拶に出席して作品について語った。本作で初の総監督を務めた村瀬継蔵監督も出席予定だったが体調不良による検査入院のため欠席となった。

 本作は、長年、「ゴジラ」シリーズや「大怪獣ガメラ」の造形家として活動していた村瀬継蔵(88)、初の総監督作品となる。撮影は2年ほど前に行われ、特撮パートの撮影は福島県須賀川市で行われた。

 時宮朱莉は亡くなった祖父が生前に映画『神の筆』という作品を監督しようとしていたことを知る。祖父の知り合いから手渡された神の筆を手にしたとたん、朱莉と同級生の城戸卓也はタイムスリップして『神の筆』の舞台となる孤島に――。朱莉と卓也が亡き祖父の残した映画企画『神の筆』をめぐり、世界を破滅から防ぐために「ヤマタノオロチ」などの伝説の怪獣たちと闘うという不思議な大冒険を繰り広げるさまが描かれる。

 主人公の朱莉を演じた鈴木は、幼い頃から怪獣を好きだったことを明かし、「参加させていただけると知ったときは嬉しかったです。グリーンバックでの撮影が多く、『どう撮影が進むのだろう』とワクワクしました。

 朱莉の同級生卓也役を演じた楢原も参加を喜び、「自分の頭の中で勝手に特撮の世界に入った気がして、テンションが上がりました」とオファー時を振り返る。撮影現場にはヒーロー作品のTシャツを着用して通っていたことを楽しそうに話した。また、完成した作品を試写で観た楢原は家に帰り、「兄に『特撮の中に入ったよ!』と1時間くらい自慢しました!」と大興奮。

 朱莉の母親・優子役を演じた釈は、役作りで「朱莉を後ろから優しく見守る存在でいたかった」と話す。そして、「優しい母親役を演じましたが、現実ではチビゴジラみたいな男の子の母親をしているので、いつも怒っている鬼ババアのようです(笑)。グリーンバックの撮影は『この先に怪獣がいます』と言われ、演じていましたが、特撮の撮影は難しいです。どこまでリアクションを取っていいのか分からない……」と苦労したという特撮現場について話した。以前、釈はゴジラ作品に出演したこともあり、「当時の初々しさを思い出しました」とにっこり。

 鈴木からは「(母親役は)優しさや気さくさがあふれていて、『甘えたくなっちゃう』と思える存在でした」と感謝の眼差し。

 時宮建造役を演じ、大の特撮マニアとして知られる佐野は「僕は、特撮オタクです。新しい怪獣映画ができることが嬉しかった。村瀬監督の分身のような役を演じたので責任重大でした」と話した。
 佐野は、過去の特撮作品に出演したときを振り返り、「自分の撮影が終わると見学に行っちゃって、俳優部の仕事より、見学の方が長かった」と嬉しそうに打ち明けた。さらにアナログならではの特撮の魅力も力説し、「当時に感じていたリアリティがなんとか出ればいいなと思います」とアピールした。

 撮影時のエピソードに話が及ぶと、鈴木は「特に難しかったのは、森できのこにぶつかるシーン。撮影のときは真っ白で1m以上ある物体でした。試写で観てビックリ」と目を丸くする。お気に入りの怪獣を聞かれると、すぐに、鈴木はムグムグルスをあげ、「撮影時は一緒にいることが多かった。映画の中でもたくさんヒントをくれる存在です」と嬉しそうに話した。

 プロデューサーの佐藤は撮影現場について話す。「『ながぬまラボ』という、広いスペースで火薬を用いたり、爆破ができるような場所があります。市の職員の方も応援で来てくださったので、やりやすかったです」と感謝を伝える。

 また、作品について佐藤は「僕も村瀬さんもCGの作品はすごく好きです。でも、自分たちにできるのはアナログを使った特撮でした。VFXの技術は素晴らしいですが、ミニチュアや着ぐるみを使った特撮の可能性もまだ広がっていると思います。本作でその可能性を示したいという思いもあります」としみじみ。きのこは、村瀬監督が手造りで製作したことも伝えた。特に「ヤマタノオロチ」の造形は圧巻だ。観る価値、大あり。

 最後に特撮オタクの佐野は「村瀬監督が健在であることも本作で確認できたし、「この先、『マタンゴ』のリメイクとか、スーツアクトの『ゴジラ』の新作とか、夢は広がりますな」とニンマリ。鈴木は、フォトセッションで大好きだというムグムグルスのぬいぐるみを手にしながら、「懐かしさを感じる描写が多い。特撮シーンを楽しめるだけでなく、家族に『ありがとう』と伝えたくなる作品でもあります。映画を観たあとに少しでも特撮の魅力を次世代に広めていただけたら……」と客席に向かって、熱い想いを伝えた。

 村瀬総監督が1970年代に香港のショウ・ブラザーズに依頼されて書き留めたプロットをもとにしたオリジナル・ファンタジー作品。『仮面ライダー』以降の“変身ブーム”を支えた高橋 章(オリジナルコンセプトデザイン)や『ゴジラ』平成VSシリーズの西川伸司(怪獣デザイン)らが集結している。

 (取材・文・写真:福住佐知子)

公開表記

 配給:ユナイテッドエンタテインメント
 7月26日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほかにて全国公開!

(オフィシャル素材提供)

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