短編映画『The Chicken』、コンサート・ドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto | Opus』で世界中の映画祭から注目を集めた新鋭・空 音央監督の長編劇映画デビュー作『HAPPYEND』が10月4日(金)、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開する。
この度、本作『HAPPYEND』が第81回ヴェネチア国際映画祭のオリゾンティ・コンペティション部門に選出され、ワールドプレミア上映することが決定した。オリゾンティ・コンペティション部門とは、新しい映画表現の潮流を感じさせる新鮮で革新的な作品で構成される公式部門。近年の日本映画では国内外で高い評価と注目を集めた『ある男』(22/石川 慶監督)、『ほかげ』(23/塚本晋也監督)などが選出されている。
昨年の第80回ヴェネチア国際映画祭では、コンサート・ドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto | Opus』がアウト・オブ・コンペティション部門に選出されており、空監督にとっては2年連続2度目の参加の快挙となった。
今回の選出で、世界が注目する映画として期待の声が高まっているなか、空 音央監督、そして本作がスクリーン・デビューとなった主演の栗原颯人、日高由起刀から喜びのコメントが到着!
コメント
空 音央監督
友情の物語である『HAPPYEND』を映画にするにあたって、一番大切にしたのは、スタッフやキャストとの関係性でした。幼馴染である登場人物に説得力を持たせるためには、撮影現場での俳優やスタッフ同士の友情や信頼関係が必要不可欠だと考えました。キャスティングやリハーサルを始めると、自分の想像をはるかに超えて、みんな仲良くなり、まるで何年も前からの友達みたいに、みんな和気藹々と制作に励んでくれました。その現場の雰囲気は、絶対にスクリーンに滲み出てくるだろうと、強い手応えを感じていました。ヴェネチア国際映画祭がその魅力を受け止め、「地平」という意味を持ち、新しい視点を見出す『オリゾンティ部門』のコンペティションに選出してくれたことを心から嬉しく思っています。
この場を借りて、愛のこもった素晴らしい仕事をしてくれたキャスト・スタッフに感謝します。
ユウタ役:栗原颯人
今作で僕は、友情というものの捉え方をとても考えさせられました。
今生きている瞬間を大事にしたい人間もいれば、この先の未来を考えて生きるべきという人間もいる、そんな人間同士が同じものを見たり聞いたりしていても、その場の在り方は一緒なように見えて違うというのは当たり前の話です。
でも、そんな儚いものでも大事にするべきだと思うし、それがより自分という人間の中身を構築し、築き上げていくものだと思います。
スクリーン・デビューとなった今作ですが、温かいキャストやスタッフの方に囲まれて、とてもかけがえのないものとなりました。ヴェネチア出品も決定ということで、なかなか頭が追いついていませんが、良い作品だと自信をもって言えます。ぜひ観てください。
コウ役:日高由起刀
撮影期間中、初めての演技ということもあり好奇心と戸惑いが入り混じっていたのを覚えています。演技に正解なんてないのは分かっていますが、当時は自分の思う正解に近づこうという思いで取り組んでいました。結果としてこのような素晴らしい映画祭へ出品が決まったことを、とても嬉しく思います。監督はじめ、作品に携わった方々、皆様に助けていただきました。公開前の今、なんとも言葉には表せない、このワクワクとした感覚を忘れないように今後の俳優人生に活かしていきます。
公開表記
配給:ビターズ・エンド
10月4日(金) 新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
(オフィシャル素材提供)