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『石がある』三宅 唱ほか6名がコメント+五所純子ら参加のパンフ詳細が公開

© inasato

 太田達成監督による初の劇場公開作『石がある』が9月6日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、ポレポレ東中野、ほかにて全国順次公開される。この度、作品を観た6名からのコメントと劇場用パンフレットの詳細が解禁された。

三宅 唱や「MUBI Notebook」編集者から称賛の声

 今回公開されたのは、『石がある』に寄せられた6名のコメント。執筆者には社会学者で日本大学教授の石岡丈昇、映画監督の金子由里奈(『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』)、アメリカの映画配信サービス・MUBIが発行する映画情報雑誌『Notebook』の編集者であるダヴィデ・カザーロ、詩人で立教大学教授の蜂飼 耳、「無駄づくり」の活動で知られる藤原麻里菜、映画監督の三宅 唱(『夜明けのすべて』)が名を連ねている。

コメント一覧

石岡丈昇(社会学者)
 『石がある』は、「世界」を撮った作品だ。
 人間が世界を解釈するのでない。世界がまず存在していること。世界が、人間や犬や川を包みこむ時間が流れる。
 人間が「いる」のではなく、世界が「ある」。
 「いる」から「ある」へのシフト。石がある。
 風があり、水があり、砂がある。
 「ある」ものたちの連鎖がカメラワークを通じて撮られていく。チャコがかわいい。

金子由里奈(映画監督)
 川べりに座ってただ水を見ることに意味を見出さないためにこの映画を見るのかもしれません。

ダヴィデ・カザーロ(MUBI Notebook)
 『石がある』は私たちを幼い頃の川辺へと連れ戻す。どんな夢も叶い、限りない日々を過ごせたあの頃へと。
 そしてこの映画は私たちに未来も見せてくれる──最良の物語の数々がそうであるように。
 優しさや希望、自然や仲間たちと出会う瞬間を求める私たちの未来を。

蜂飼 耳(詩人)
 おだやかな秋の河原で、たまたま出会った二人が、なんとなく一緒に過ごす。
 水の流れは、時の流れ。
 うっかり、川の中へ放ってしまった石。どの石も、この世にたった一つだ。
 じわりと滲む寂しさと、距離感の優しさに、映画という方法の妙味を感じました。

藤原麻里菜(無駄づくり)
 映画を倍速で見る人も多いみたいだけれど、それで節約された時間は何に使うのだろう。
 河原で石を拾って、投げて、凪のような時の流れを、生産性のない行動を贅沢だと感じず人生を送っていきたい。

三宅 唱(映画監督)
 のびやかに、おおらかに、もちろん丹念に……そんな気風のいい映画の作り方をしたいと夢見ていたら、なんと出会ってしまった。
 この映画との出合いを大切にしたいと思う。
 出会いの場面に本当に驚いたあと、その後の場面はどれも自然と胸に染み入った。

大川景子、五所純子ら参加のパンフレット詳細も公開

 9月6日からの公開にあわせて発売されるパンフレットには、作品に主演した小川あん、加納土が5つの質問に答えるアンケートや、編集を担当した大川景子によるエッセイ、監督の太田達成と文筆家の五所純子が数日間にわたり交わしたメールを紹介する「往復書簡」、映像作家の佐々木友輔が寄稿した作品評、詩人・絵本作家のジョージ・ネルソンによるイラストとエッセイ、音楽家の玉置周啓(MIZ/MONO NO AWARE)によるエッセイ、詩人の蜂飼 耳による詩が掲載されている。パンフレットに掲載されるコンテンツはすべて初公開の書き下ろし。表紙の装丁を含むデザインは福西想人が手がけた。同冊子は今後ヒューマントラストシネマ渋谷、ポレポレ東中野をはじめとする作品の公開館で販売予定。

© inasato

 【ヨコ130mm×タテ185mm、本文オールカラー、本文32ページ、価格1,000円(税込)】

公開表記

 製作・配給:inasato
 9月6日(金)、ヒューマントラストシネマ渋谷、ポレポレ東中野 ほか全国順次公開!

(オフィシャル素材提供)

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