登壇者:伊藤万理華、中川大志、藤間爽子、塩野瑛久、酒井麻衣監督
「不器用に、でも一生懸命“今”を生きるヒロインたち」をそれぞれの視点で映画化する“(not) HEROINE movies”第4弾『チャチャ』(10月11日公開)がついに完成! 9月24日(火)には都内映画館で主演の伊藤万理華、共演の中川大志、藤間爽子、塩野瑛久、そして酒井麻衣監督が舞台挨拶を行った。
満員御礼で迎えたこの日、チャチャ役の伊藤は「どんな反応が来るのかドキドキですが、お楽しみいただけたらと思います」と満面の笑みで挨拶。役柄については「酒井監督7年ぶりのオリジナル作品で、タイトルになるくらいのキャラクター。浮いた存在でありつつも現実にいてもおかしくないようにしたいと思いました。監督からは『普段の伊藤さんそのままでいい』と言われたので、意識的にいつもの無意識を出すのが難しかったです」と個性的なキャラクターへの成り切り方を紹介していた。
そんな伊藤について酒井監督は「伊藤さんにいざお会いしたら『チャチャがいる!』と思った」と適役だと驚いていた。
ミステリアスな男・樂を演じた中川は「僕自身にはない空気感をまとっているキャラクターで、憧れを持って脚本を読みました。これまで演じたことのないキャラクターで、自分の中で樂はこうでなければいけないという理想像が出来上がった。危うさとミステリアスさ、目の前にいるのに触れるようで触れられない魔力を持つ男の子。そんな樂を説得力を持って演じなければと思いました」と紹介した。
凛役の藤間はコメディ演技に初挑戦。「チャチャさんも不思議な存在ですが、凜ちゃんも風変わり。純粋で好きなものに真っすぐ。想像力豊かゆえに勝手に喜んだり、悲しんだりして憎めないキャラクター。コメディ担当ポジションも今までやったことがなかったので楽しみながら演じることができました」と手応え十分だ。
一方、「ヒモ男を演じたい」と言い続けていたという塩野は、念願のヒモ男・護役に喜色満面。「ヒモとはどんな存在かとヒモ解きますと、やはり愛される存在だと僕は思いました。経済的に自立していなくて人から愛され、サポートを受けて傍に置いておきたいと思われる。そんなところを意識しながら護という役柄を構築。彼の憎めない部分に注目していただけたら、塩野的にも嬉しいです」と分析を交えてPR。これに中川は「ヒモへの想いが溢れていましたね。そもそもあまりヒモをヒモ解く人って……見たことがない」と笑っていた。
酒井監督はこれら俳優陣の役への想いに触れて「映画を観ていただければ、どのキャラクターも愛おしく感じるはず。演じてくださった皆さんもとても良かったです!」と太鼓判を押していた。
本作はまさかの展開が待ち受けるビザール・ラブ・ストーリー。伊藤は「オモチャ箱をひっくり返したような世界ですが、そのゴチャゴチャが上手く調和していた。チャチャだけが個性的かと思いきやそんなことはなくて、デザイン事務所の全員が変わっている。そこでの凛ちゃん劇場も好きです」と見どころを挙げて「こうなるとは想像できない展開で……」と続けると、すかさず中川から「はい、そこまで!」のネタバレ・ストップが。伊藤は「はい、黙ります!」と照れていた。
その中川も「僕ら俳優部としてもバランス感が問われる作品でした。映画だからこその仕掛けやマジックが散りばめられているので、2度目3度目鑑賞のほうが面白くなっています」と解説を始めると、伊藤から「はい、ここまで!」とネタバレ制止返しをされていた。
作品の持つ世界観にちなんで“自分が風変りだと思うところ”を発表。ハンドメイド好きの伊藤は「気づいたらクッションが増えている。自分で作っちゃうから。着なくなったシャツとか使わなくなったトードバックに綿を詰めておけばいいじゃんと……。自宅に20個くらいあります」と告白し、中川から「オシャレ―!」との歓声を浴びていた。
その中川は「お風呂で髪を洗う時はシャンプーを流さず体を洗い始めて、そのまま顔を洗い、頭の先から足の爪先まで泡だらけになり一気に流す」と独特な洗体スタイルを発表。時短のために始めたそうだが「銭湯や温泉で、あれ?と。意外とやっている人が少ないし、時短になっていないことにも気づいた。むしろ時間がかかっていると……。なので最近やめました」と卒業したという。
藤間は「興奮すると思っていることの逆を言う。暑いのに寒い!とか。自分大丈夫?」と苦笑い。塩野は「気になることがあったら、プレゼンするのか?と思うくらい徹底的に調べる」、酒井監督は「ストレスがたまると色を自分の中に取り入れる。カラフルなアイスを食べたり、全員真っ赤コーデの日を作るとか」と明かした。
大盛り上がりの舞台挨拶もあっと言う間に終了の時刻に。主演の伊藤は「一言では表せない作品で、いろいろな視点でチャチャが語られる中でその先にチャチャ目線になって、浮いた存在として捉えてしまうかもしれないけれど、チャチャは人間味と深い情を持っています。それがさまざまな個性的なキャラクターを通して見えていくと思うので、徐々にどこかで共感できるポイントがあると思います。いろいろな目線で物事を見るのは大事なこと。それを一番にこの映画で伝えたいと思います」とアピール。酒井監督も「チャチャの生きる世界の中で、普段生きている中であえて口にしない感情などが描かれています。観ていて面白いジェットコースターみたいな感覚の映画でもあるので、ぜひ楽しんで鑑賞してください」と呼び掛けていた。
公開表記
配給:メ~テレ、カルチュア・パブリッシャーズ
10月11日(金)より 新宿ピカデリー他全国公開
(オフィシャル素材提供)