登壇者:池松壮亮、奥山大史監督
開催中の第29回釜山国際映画祭で『ぼくのお日さま』監督・撮影・脚本・編集の奥山大史と、池松壮亮が、『ぼくのお日さま』公式上映後のQ&Aに登壇。
本作は、2022年に開催された第27回釜山国際映画祭 で行われた世界40ヵ国288企画からなる「Asian Project Market(APM)2022」で「ARRI アワード」を受賞したところからはじまっており、先日のサンセバスチャン国際映画祭が、監督・奥山大史を発見した映画祭で、釜山映画祭は、『ぼくのお日さま』を生んだ縁の深い映画祭。
上映直後あたたかい拍手に包まれたあと登壇し、司会から紹介された奥山は、「アニョンハセヨ(こんにちは)2年前の釜山国際映画祭のAPMのアジア・プロジェクト・マーケットで、最初に企画をだしました。こうして完成した映画と池松さんと一緒に釜山映画祭に戻ってこられたこと本当にうれしく思っています」と挨拶。
続けて紹介された池松は、韓国語で自己紹介をした後「釜山からはじまったこの映画を今日釜山の皆さんにご覧いただけること、とてもうれしいです」と挨拶。
Q&Aでは「APMに企画を出すことで、この作品にどのようなメリットをもたらしましたか?」という質問に「APMにはいろんな国の方々が参加しています。フランスの配給会社や台湾の助成金の会社など、それぞれ自分の国にある価値観だったり文化だったりの視点で意見をいってくださるので、いまの日本の視点からみると、そういう捉え方があるんだ、そういうミスリードが起きるんだという大きな気づきがありました。APMで最終的に“ARRI アワード”をいただいて、撮影に“ARRI”のカメラを使うことができたことも大きかったです」と答えた。
また、「キャストの皆さんはスケートをこの映画のために練習したのですか?」という質問に、奥山が「タクヤ(越山)とさくら(中西)は、もともとスケートが滑ることができました。二人は非常にうまいのですが、荒川役の池松さんはまったく滑ることができない状態から練習してもらいました」と話すと、驚いた観客からどよめきが。観客の反応をうけて、奥山が池松さんに「スケートはどうでしたか?」と話をふると池松は「非常に難しくて、とても苦労しました。何回転けたか分かりません」と回答。
続けて「もしかしたら、この映画をキム・ヨナさんが観てくれるときがくるかもしれないので、はずかしくないように一生懸命練習しました」と回答すると、会場は大きな笑いに包まれた。
最後の挨拶を求められた池松は「タクヤ役の敬達と、さくら役の希亜良は、カンヌ映映画祭を満喫した後、釜山も行けたらいいねと伝えると、カンヌより釜山に行きたい!と言ったぐらい(笑)、ここに来たがっていました。お土産に、二人から頼まれたオリーブヤングのリップクリームを買って、釜山の皆様がとても真剣に映画を観てくださったことを伝えます」と、伝え大きな笑いに包まれたままQ&Aは終了した。
終了後も、二人はサインと写真を求める映画ファンに囲まれるなど釜山の映画ファンに歓迎された。
絶賛公開中の映画『ぼくのお日さま』は、今後、シカゴ国際映画祭、香港アジア映画祭、ストックホルム映画祭などでの上映が決まっている。
公開表記
配給:東京テアトル
全国の劇場にて絶賛公開中!
(オフィシャル素材提供)