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『ゴミおばけがやってきた』公開記念舞台挨拶

© WUNDERWERK/VERLAGFRIEDRICH OETINGER/LEONINE DISTRIBUTION/ZDF

 登壇者:松本梨香、井上喜久子、森久保祥太郎、高野麻里佳、葉山翔太

 世界的ベストセラー児童書を原作にした『ゴミおばけがやってきた』が10月4日に公開した!
 本作はドイツのエアハルト・ディートルが原作の児童書で、日本 では偕成社より出版されている「ゴミおばけ」シリーズ。最後のごみ収集員がいなくなってしまった町・スメリーヴィルを舞台に、巻き起こるゴミが大好きオルヒーたちの大冒険を描いたファミリー・ムービー。

 公開を記念して10月5日(土)、ユナイテッド・シネマ豊洲にて、主人公マックス役の松本梨香、マックスの母親のソフィア役の井上喜久子、悪徳業者のハンマー役の森久保祥太郎、ゴミがだいすきなオルヒーファミリーのモッシー役の高野麻里佳、メッシー役の葉山翔太の5名が登壇した公開記念舞台挨拶が実施された。

 ゴミおばけのオルヒーの肌の色にちなみ、日本版キャストは緑色のアイテムを衣装に取り入れた衣装で登壇した。松本は衣装に悩んだと明かしながらも「緑色が似合うのは、松本梨香かカッパかどっちかしかいない!」と自信を覗かせ、会場を沸かせた。更に、松本に送られた拍手に「もっとちょうだい」と会場に集まったファンに要求。会場のボルテージを最高潮に押し上げ、観客も一つになったところで、「収録現場もめちゃめちゃ楽しんで演じました!」とアフレコを振り返った。

 マックスの母親役のソフィアを演じた井上は、お決まりの「井上喜久子、17歳です」という挨拶でスタートし、「おいおい」とキャスト全員からコンビネーションの良さが窺える総ツッコミを受けた。続けて、「大好きな梨香と一緒なので、笑いすぎないように気をつけようと思います」と意気込みを語った。

 ゴミ処理場のリゾートスパ建設を企むハンマー建設の社長・ハンマー役を演じた森久保は、「皆さん、本日は我が社が建てたユナイテッド・シネマ豊洲にお越しいただき、誠にありがとうございます。最後まで楽しんでいってください!」と役柄になりきり挨拶し、早くも会場を虜にした。

 また、ゴミが大好きなオルヒー・ファミリーのモッシー役を演じた高野麻里佳は、「くさくさ靴下だぁいすき! モッシー役の高野麻里佳です」とかわいく挨拶。すかさず「そして~」と同じくオルヒー・ファミリーのメッシー役の葉山に無茶振り。

 突然の高野からのフリにかなり驚いた表情を見せつつも、役になりきり挨拶。「メッシーとモッシーは双子なんです」と、双子らしい息のあった掛け合いを見せた。

 続いて質疑応答に移ると、松本は自身の演じたマックス役は音響監督から松本にピッタリだということでオファーがきたそう。続けて、「アドリブをたくさん入れています。みんな気づいたかもしれませんが、私がゴニョゴニョなっているところがあるんですよ!」と会場に問いかけ、葉山が観客に変わって挙手しながら「チェロの練習のところですよね!」と回答。松本も「そのシーンは3回くらい撮り直ししてきちんと言えている部分もあるのに、音響監督に“こっちのほうがリアルでいい”ということで採用されたんです。実際にマックスみたいな気分になったからこそ、あんなふうに噛んでしまって。次に観た時は、そういった部分もより楽しんでいただけると思います」としながらも、「でもやっぱりひどいと思います!」と音響監督にクレームを入れる場面も。井上は「ひどくないよ」と柔らかく嗜めつつ、「アドリブをたくさん入れて、みんなを笑わせようと声や体を張っている部分が大好き」と告白。そして、松本は「最後のセリフにこだわっていて、別の言葉だったんですが、“家族”というワードを提案して採用していただきました」という裏話には会場が思わず聞き入っていた。

 井上が演じたソフィアは、教育ママで厳しい部分もあるとしながらも、「素直で心優しくマックスくんが育ったんだから、ひどい母親じゃないと思ったんです。愛情と厳しさという部分がミックスされた気持ちなんだろうなと思って演じました」と役へのアプローチ方法を明かした。そして、「普通のお母さん役だと見守る存在であることが多いんですが、今回はセオリー通りではない展開になっていって驚きました」。高野は、「(ソフィアが)人間とオルヒーを繋いでくれた掛橋となってくださって、すごく嬉しかったです」と顔を綻ばせた。

 森久保は「個人的に他の作品では青年役が多いので、ハンマーのような悪役を演じることが実はあまりなかったんです。これから声優人生の中でどんどんとこういったキャラクターにも挑戦したいと思える良いきっかけになる役で、全身全霊で演じました」と長いキャリアの中でも新鮮な役柄への挑戦だったことを明かした。松本は「本当にぴったりでしたね!」と会場の拍手を誘い、「ハンマーのような役を演じさせたら右に出るものはいないんじゃないかな」と語った。

 高野は、「改めて見返してみると、自分の台詞が、なんて言っているか分からない」と暴露。「どういうことなの!? 教えて!?」と困惑気味の松本に対して、同じくオルヒーを演じた葉山も高野の気持ちが理解できるよう。例えば、「さかなのオナラ」のような不思議な組み合わせのオルヒー語は普段耳にしたり口にしたりしない言葉のため、アニメーションの中で早口で出てくるとなんて言っているか分からなくなってしまうのだとか。「オルヒー語を解読できると、オルヒーになったつもりになれるんじゃないかと思います」とオルヒー役を演じた高野らしい楽しみ方を披露した。

 続いて葉山にとっては「イボイボバイバイー!」というオルヒー語が印象的だったそうで「オルヒーパパは朝起きたと同時にオルヒー語を話していてすごい」と声優として演じるうえでの面白さを語った。また、「ラスト・シーンではオルヒーたちの楽しい世界観が詰まっているので、細かく観て欲しいです!」と注目ポイントを語った。

 更に、ゴミが題材の作品ということで、普段エコのために気をつけていることを問われると、高野の「お上がり・お下がりをしていて、祖母の洋服を着ている」などキャストからの回答が続き、締めを任された松本は「卵のパックを捨てずに取っておいて、絵を描く時に絵の具のパレットにしている」のだとか。素敵な回答に思わず井上からも「良いこと言った!」と拍手が送られると、「いつも言ってないみたいじゃん!」と仲の良い掛け合いを見せた。

 また、オルヒー・ファミリーに負けない我が家のエピソードを求められると、キャストの注目を一斉に浴びたのは井上。松本に「家族はみんな魚で自分のことはマンボウだと思っている」とエピソードを暴露されて井上は思わずタジタジに。井上目線では「(海の中でじっとしてなさそうだから)松本はトビウオ」に見えるというエピソードから、他の3人はどんな魚に見えるのかという話に及び、森久保は「カツオ」、葉山は「ヒラメ」高野は「エンジェルフィッシュ」に決まった。井上の(イベントの取材に集まった記者たちに対し)「記事に書きづらいですよね」と笑う姿に誘われうように、会場も笑顔に包まれた。

 楽しい時間もあっという間に過ぎ、最後の挨拶に。葉山は「本当に楽しい時間をありがとうございました。すごく迫力とメッセージ性のある映画で絵本が原作なのですが、大人の心にも響くストーリーになっています。悩んでいる時に観ていただくと、見た目や噂に囚われない考え方やオルヒーたちの姿にグッとくる瞬間がたくさんありますので、ご家族や友人と楽しんでいただきたいです」と思いを込めた。

 高野は「今までの声優人生の中で一番でセリフが難しいなと思ったんです。サカナのオナラなどのオルヒー語を通じて、相手にどういうふうに伝わるのか、ちゃんと聞こえているのかという声優の仕事を見つめ直し、精進していかないといけないなと思いました。家族と一緒に楽しめる作品ですので、みんなで楽しんでいただけたらと思います!」と明るく締めくくった。

 森久保は「児童文学ですが、大人が観ても考えないといけない部分がたくさんある作品です。暮らす中でどうしても出てしまうゴミを受け止めてくれるオルヒーは、まるで地球のような存在なのかなと台本を読んでいて思うようになりました。お子さんたちには純粋にこの世界を楽しんでいただき、一緒に見る我々大人は未来に繋げるというきっかけになる作品になったらと思って今回参加しました。またぜひよろしかったら、そしてまだご覧になっていない皆さんは劇場に足を運んでいただきたいと思います」と願いを込めた。

 井上は「最初は”ゴミおばけ”と聞いて不思議に思いましたが、映画の中で描かれていることが本当に大切なことで、いろいろな気づきがある作品だなと思いました。皆さんの心に訴えかけるドキドキとワクワクが詰まった作品ですので、これからも多くの方に観ていただきたいと思います」と優しく会場に語りかけた。

 松本は「本作が人のことを見て見ぬふりをするんじゃなく、正面から向き合っていくきっかけになったらと思います。私が演じたマックスは自分のためというよりは、誰かのために一生懸命頑張ったと思うんです。誰かに何か起きた時には手を差し伸べられたりアドバイスができたりすることも大事だということを、本作を通じて感じられると思います。そんな映画に参加させていただけて、すごく光栄で感謝の気持ちでいっぱいです。今日は本当にありがとうございました」と熱い想いで締めくくった。

公開表記

 配給:チャンス イン=ローソン・ユナイテッドシネマ
 絶賛公開中

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