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『ルート29』完成披露試写会

© 2024「ルート29」製作委員会

 登壇者:綾瀬はるか、大沢一菜、森井勇佑監督

 『リボルバー・リリー』で日本アカデミー賞主演女優賞に輝いた綾瀬はるかが主演を務めた森井勇佑監督最新作『ルート29』(読み方:ルートニジュウキュウ)。
 第37回東京国際映画祭の【ガラ・セレクション】部門に正式招待が発表され、ますます期待が高まる中、10月17日(木)、舞台挨拶付き完成披露試写会が実施された。綾瀬にとって新たな一面を見せる役柄で、初共演の大沢や森井監督と共演した印象などを存分に語った。

 映画上映前、ステージに登壇した綾瀬は「皆さまに今日、はじめて観ていただけるということで。この日を迎えられてうれしいです」と挨拶。本作は脚本を読んだ段階で、自然と涙が流れてきたとのことで、「人と積極的にコミュニケーションを取ることができなかったトンボがハルと出会うことができて。出会えて良かったねと思ったらホロッと涙が出てきました」と述懐。

 現場では「(大沢)一菜ちゃんにお会いできるのも、監督も同世代ということで楽しみにしていました。わたしの役はそんなにすごく多くをしゃべったり、何かを表現する役ではなかったので、自然に現場で、一菜ちゃんを目の前にして、どういうものが生まれるんだろうという緊張とワクワクで現場を迎えました」という。

 本作は、これまで綾瀬が演じてきた役柄とは違った役どころとなった。森井監督からの指示は「自然にいてほしい」ということだったとのことで、「初日は表現はそんなにしなくていいとか、のり子の中にはどういう宇宙があるかとか。抽象的なことを言っていたんですが、2日目の朝に綾瀬さんが近づいてこられて。なんか“家にひとりでいる間隔がずっと続いている人”なのかなと。僕自身はその言葉を思い浮かべなかったんで、その言葉を綾瀬さんが導き出してくれたのがものすごくうれしかったです」と森井監督が振り返ると、綾瀬も「監督は感覚的な言葉なので、細かい言葉ではなく、宇宙の余白を感じてくださいとか。そういう感じだったので、自分で考えた時に、家にいるときってそういう感じだよなと思って。それは正解だったみたいで良かったです」とホッとした表情を見せた。

 一方の大沢は、もともと綾瀬の大ファンだったとのことで、今回の共演に「最高でした!」と大喜び。「夢かと思いました。その時だけ、監督が“神”だと思いました」とぶちまけて会場は大笑い。

 その言葉を受けた森井監督は「大沢さんに、綾瀬さんに決まったよとLINEをしたら、“神”とだけ帰ってきて。その“神”って俺のことだったんですか?」と尋ねると、大沢は「どっちも!」と返して会場を沸かせた。

  そんなふたりの関係性について森井監督は「皆さんにはこれから映画をご覧になっていただくと思うんですが、この映画の中でふたりの間が自然と近づいていくんですが、それは実際に撮影していく流れともリンクしていた」と明かすと、綾瀬も「わたしも意外に恥ずかしがり屋で(笑)。(大沢に)話しかけたいんだけど、ふとんをかぶっていて。ふとんのすき間とか、壁のほうからこっちを見ていたりしていた」と述懐、大沢も「ずっと逃げていました(笑)」と照れくさそうに述懐。

 そんなふたりはどのようにして距離を近づけていったのだろうか。「ロケが鳥取だったので。一緒にいることが多くて。森が多かったんで、カエルやトンボや昆虫をつかまえて遊んだりしていくうちに徐々に」と綾瀬が振り返ると、大沢も、自身が大好きだという「わんころべぇ」と「みーちゃん」のぬいぐるみがきっかけだった、と明かす。

 「みーちゃんとわんころべぇは、一菜ちゃんが大事にしてきたものなんです」という綾瀬に、大沢も「わんころべぇとみーちゃんの話をした時がはじめて会話をした時です」と述懐。さらにその時の様子は大沢がチェキで撮影しており、その写真をスクリーンに投影。

 大沢も「なんか今、この写真を家に飾りたい気分です」と笑顔を見せた。

 そしてこの日はサプライズで大沢から大好きな綾瀬に向けた手紙を読むことになり、「トンボさんへ。いつも恥ずかしくて直接伝えるのは無理なので手紙を書きました」という書き出しを読み上げると「読む前から泣いちゃう」と綾瀬。その瞳からは大粒の涙が。

 さらに「いつもチラチラとしか見ることができなかったけど映画の中のトンボさんの顔はしっかりと記憶に残っています。トンボさんという人の顔も大好きになりました。この先もずっと2人の顔が大好きだと思います」という思い、「あと人がすごく良いです」という言葉とともに、一緒にご飯を食べに行った時に家まで送り届けてもらい、母親に喜ばれ「親孝行ができた」ということ。さらに「そしてカッコ良いです」とも感じたそうで、「アクションが出来たりすることもそうですが、毎日ずっと穏やかで綺麗で笑顔でいることがカッコ良いです」「トンボさんも私と同じ人間だから毎日良いことばかりじゃないと思うけど、それを見せないところがすごくカッコ良いです」とコメント。さらに「私もそういう人になりたいと思いました」という綾瀬への強い思いが綴られていた。

 そして最後に「これから先、自分の将来がまだ決まってなかったですが、またトンボさんと絶対に一緒に映画に出たいという目標が出来ました。アクション映画でも良いし、『ルート29』の続きでも良いし、監督も仲間に入れてあげても良いです。そのために私もアクションの練習とか頑張るので、その時までお互い元気でまた更にカッコ良い姿になって会いましょう!」という言葉で締めくくられた。

 そんな大沢の言葉を時に涙をぬぐいながら、時に大きく笑いながら聞いていた綾瀬は、「一菜ちゃんはクランクアップの時にお手紙をくれて。たまに読むとそれも感動してしまうんですけど。最初はシャイだったのに、だんだん『トンボさん元気? つかれてない?』とか。『何かあったらうちに来てね』と。どんどん励ましてくれる存在になった」と大沢への思いを吐露。そんな大沢の手紙を「一生宝物にします。ありがとうございます」としみじみと語った。

【手紙】大沢一菜から綾瀬はるかへ

トンボさんへ

 いつも恥ずかしくて直接伝えるのは無理なので手紙を書きました。

 まず顔が可愛いです。
 これは映画で会う前からずっと思ってたことなので最初に伝えたいです。
 いつもチラチラとしか見ることができなかったけど映画の中のトンボさんの顔はしっかりと記憶に残っています。トンボさんという人の顔も大好きになりました。
 この先もずっと2人の顔が大好きだと思います。

  あと人がすごく良いです。
この前、一緒にご飯に行った時も家まで送ってくれて、ママにドッキリ挨拶もしてくれて、ママは死ぬほどビックリしてたけど、「綾瀬はるかちゃんは異常に可愛かった」とトンボさんが出てるCMを見るたびにずっと言ってるので親孝行が出来て感謝しています。
 普段はもっとちゃんとした格好をしてると、ママがずっと言ってるので、今度はご飯食べに来て下さい。

 そしてカッコ良いです。
 アクションが出来たりすることもそうですが、毎日ずっと穏やかで綺麗で笑顔でいることがカッコ良いです。
 私はいろんな人の言葉や態度に傷ついてしまったり、家族や友達となにかあったら落ち込んだりもしちゃうし、トンボさんも私と同じ人間だから毎日良いことばかりじゃないと思うけど、それを見せないところがすごくカッコ良いです。
 私が何度も繰り返し見てるトンボさんのドラマや、毎日私やママに元気をくれるCMの裏でも私達が気づかないところでそういうことが何度もあったんだろうなぁ~、けど人に見せずに頑張ってきたんだろうなと思うとカッコ良くてもっと好きになりました。
 私もそういう人になりたいと思いました。

 これから先、自分の将来がまだ決まってなかったですが、またトンボさんと絶対に一緒に映画に出たいという目標が出来ました。
 アクション映画でも良いし、『ルート29』の続きでも良いし、監督も仲間に入れてあげても良いです。

 そのために私もアクションの練習とか頑張るので、その時までお互い元気でまた更にカッコ良い姿になって会いましょう!

 大沢一菜

公開表記

 配給:東京テアトル リトルモア
 11月8日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開

(オフィシャル素材提供)

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