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『ルート29』第37回東京国際映画祭 舞台挨拶

© 2024「ルート29」製作委員会

 登壇者:綾瀬はるか、大沢一菜、森井勇佑監督

 綾瀬はるか主演の映画『ルート29』(11月8日公開)が、現在開催中の第37回東京国際映画祭のガラ・セレクション部門に正式招待され、11月1日(金)の上映前に主演の綾瀬と共演の大沢一菜、そして森井勇佑監督が舞台挨拶を行った。
 
 監督デビュー作『こちらあみ子』(2022)が高く評価された、森井監督待望の新作。詩人・中尾太一の『ルート29、解放』をインスピレーション元に、のり子(綾瀬)が風変わりな女の子ハル(大沢)を連れて旅に出る様を唯一無二の映像美で綴る。
 
 満員御礼で迎えたこの日。意外にも東京国際映画祭初参加という綾瀬は、先日のレッドカーペットを振り返り「緊張しました。お客さんやマスコミの方々の距離が近かったので」と照れつつ「活気もすごくて、これは本当に映画のお祭りだと感じました」と大感激。そして大沢も「初めてなので緊張しましたが楽しかったです」と目をキラキラさせていた。

 一方、森井監督は本作製作の経緯に触れて「『こちらあみ子』の次の企画を考えている時にプロデューサーから渡されたのが中尾太一さんの『ルート29、解放』でした。読んでみて直感的に、これは映画に出来ると思いました」と回想。構成については「のり子とハル二人の旅なので、二人を均等に描くバランスに気を配りました」などと述べた。

 綾瀬は演じたのり子について「他人と積極的にコミュニケーションを取らず、どこにも属さず、自分の中に宇宙を持っている女性。それはマイペースとも言えるかもしれないけれど、自分というものがある人だとも思いました」と分析。撮影の思い出を聞かれると「森が多くて道にカエルがいたりして……。いろいろな昆虫もたくさんいて、それを一菜ちゃんと一緒に採ったりしながら。そこから一菜ちゃんと仲良くなりました」と大沢との絆に目を細めていた。

 先に行われた完成披露試写会で大沢から「家に遊びに来て」との手紙を受け取った綾瀬は、森井監督と一緒に大沢宅を訪問したという。大沢が「この前、実現しました!」と声を弾ませると、綾瀬は「すぐに一菜ちゃんに日程を言ってもらえて。一緒にババ抜きをしたり、一菜ちゃんのお母さんの手料理をいただいたりして。楽しかった」と嬉しそう。大沢も「お母さんも結構喜んでいました」と報告して笑いを誘っていた。

 そんな二人について森井監督は「二人はどこか似ている。真っすぐで唯一無二。どこにも属していない二人」と共通点があるとし、「今回の映画の物語の中でのり子とハルとして出ていただいたのは良かったと改めて思う」とベスト・キャスティングだと胸を張った。
 
 大沢も大先輩・綾瀬から影響を受けたようで「のり子はセリフがなくても、目で自分の気持ちを表現します。自分もいつか出来るようになりたいと思いました」とリスペクト。すると綾瀬も「一菜ちゃんと初めて対面してお芝居をした時に、目力にビックリして吸い込まれそうになりました」と若い才能に刺激を受けていた。
 
 また綾瀬は同年代の森井監督とのタッグに「勝手に親近感を感じていました。一緒に作品を作っている感があって、話をしていても感覚的に共感することも多くて。同い年だと思うだけで安心感がありました」と全幅の信頼を寄せていた。
 
 最後に森井監督は、本編上映に向けて「たくさん不思議なことが起こる映画ですが、その不思議さを丸ごと楽しんでいただきたいと思います。心を柔らかくして観ていただけたら嬉しいです」と詰めかけた観客に呼び掛けていた。

公開表記

 配給:東京テアトル リトルモア
 11月8日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開

(オフィシャル素材提供)

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