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米国インディペンデント映画の先駆的作品を国内劇場初公開!特集上映<ベット・ゴードン エンプティ ニューヨーク>ベット・ゴードン監督よりメッセージ動画到着&推薦コメント解禁!

 プンクテ配給企画第二弾の特集上映<ベット・ゴードン エンプティ ニューヨーク>が渋谷シアター・イメージフォーラムで、いよいよ今週末11月16日(土)に公開される。公開に際して、ニューヨークのベット・ゴードン監督から日本の観客にメッセージ動画が届き、推薦コメントが解禁された。

 この度到着したメッセージ動画の中でベット・ゴードン監督は「作品を日本の皆さんにご覧いただけることは、とても特別で意義深いことです。私の映画制作の実践は、学生の頃にその作品を学んだ、日本の偉大な映画監督たちに影響が受けてきたからです」と語り、小津安二郎、溝口健二、黒澤 明からの影響を述べた。熱のこもったメッセージは必見だ。

 さらに、各界から推薦コメントが集まった。ゴードン長編第一作『ヴァラエティ』の脚本を担当したキャシー・アッカーの著作の翻訳を手がけた渡辺佐智江は「1980年代初頭、NY、女、という括りで言えば、アベル・フェラーラ『天使の復讐』に遭遇したとき以来の衝撃だった」と評し、映画研究者の斉藤綾子は「そこはまさにポスト・アケルマンのニューヨークだ」とコメント。そのほか、俳優・美術家の遠藤麻衣、映画zine「ORGASM」発行人の遠藤倫子、アーティストの長島有里枝、翻訳者・ライターの野中モモ、映画研究者の堀潤之が力強い言葉を寄せている。

 また、公開初日11月16日(土)にはシアター・イメージフォーラムで文筆家の五所純子による上映後トークイベントを予定している。

コメント一覧

遠藤麻衣(俳優、美術家)
 制作クレジットに名を連ねているナン・ゴールディンやリジー・ボーデンは私も大好きなアーティストたちです。彼女らの作品に自伝的な要素があるように、ベット・ゴードンの映画も当時の社会が生々しく記録されているように感じました。
 ままならない状況で、自分が破滅に向かっているかもしれないと予感しつつも欲望のままつき進んでしまう様子が孤独で痛々しくも、映画のまなざしは優しく見守るように温かかったです。

遠藤倫子(映画zine「ORGASM」発行人)
 「エンプティ・スーツケース」と「エニバディズ・ウーマン」を経て作られた「ヴァラエティ」は、思いもよらない方向へ突き進み、クリスティーンは社会や恋人に愛想を尽かしたかのように自由に勝手にトランスフォームを遂げてゆく。常識も正解も、この作品のなかではまるで無益なのがひたすら嬉しい。ざらついた質感でみる夢のearly80sニューヨーク。わたしも今すぐSIN CITY(悪徳の都)という名の口紅を手に入れないと。

斉藤綾子(映画研究者、明治学院大学文学部教授)
 男たちの幻想が渦巻くポルノの世界。ベット・ゴードンは大胆に「もう一つ別の物語」を女の眼差しと欲望で切り込む。女たちが棲息するイースト・ヴィレッジは刺激的で、予想外の好奇心と快楽、そして危険に満ちあふれている。そこはまさにポスト・アケルマンのニューヨークだ。

長島有里枝(アーティスト)
 三作品とも、ずっと語られてこなかった第二波、第三波フェミニズムのなだらかな繋がりを証言していた。わたしの憧れたNYを体現するアーティストたちの若かりし姿、表現の荒っぽさ、生々しさの記録にとんでもなく興奮した!

野中モモ(翻訳者、ライター)
 やさぐれてるけど暖かい色調で映し出される、今では失われてしまったニューヨーク。これはパティ・スミスとかキム・ゴードンとかデヴィッド・バーンの本で読んだやつ! パンク/ニューウェイヴ/ポストパンク好きなひと必見。

堀 潤之(映画研究者、関西大学文学部教授)
 ヒッチコック的な取り澄ましたブロンド女性を、『タクシードライバー』にでも出てきそうなポルノ映画館のチケット売り場に座らせ、暗黒街とつながりのあるらしい胡散臭い紳士を尾行させる——この心躍る設定によって、『ヴァラエティ』のベット・ゴードンは男女間の視線の政治学を鮮やかに反転してみせた。その遊戯的な秩序転覆ぶりは、『勝手にしやがれ』で映画に開眼したというだけあって、ゴダールにも通じる挑発に充ちている。

渡辺佐智江(翻訳家)
 『ヴァラエティ』——1980年代初頭、NY、女、という括りで言えば、アベル・フェラーラ『天使の復讐』に遭遇したとき以来の衝撃だった。制作から40年を超える時を経た今、日本でクリスティーンはどう語られるのか。

上映作品

『ヴァラエティ』

photo by Nan Goldin

 (原題:Variety、1983年/米国/100分/2K修復)※ 国内劇場初公開)

 監督・原案:ベット・ゴードン
 脚本:キャシー・アッカー
 製作:ルネ・シャフランスキー
 撮影:トム・ディチロ、ジョン・フォスター
 編集:イラ・フォン・ハスペルク
 音楽:ジョン・ルーリー
 出演:サンディ・マクロード、ウィル・パットン、リチャード・デヴィッドソン、ルイス・ガスマン、ナン・ゴールディン、クッキー・ミューラー

『エンプティ・スーツケース』

 (原題:Empty Suitcases、1980/米国/52分)※ 国内劇場初公開

 監督:ベット・ゴードン
 撮影補:デヴィッド・ワーナー
 録音補:ヘレン・カプラン
 脚本補:カリン・ケイ
 出演:ローズマリー・ホックシールド、ロン・ヴォーター、ヴィヴィアン・ディック、ナン・ゴールディン、ヤニカ・ヨーダー、ジェイミー・マクブレイディ、ベット・ゴードン/声:リン・ティルマン、カリン・ケイ、アネット・ブレインデル、ドロシー・ザイドマン、マーク・ブーン・ジュニア

『エニバディズ・ウーマン』

 (原題:Anybody’s Woman、1981/米国/24分)※ 国内劇場初公開

 監督:ベット・ゴードン
 出演:ナンシー・レイリー、スポルディング・グレイ、マーク・ブーン・ジュニア、トム・ライト/ナレーション:カリン・ケイ

特集上映<ベット・ゴードン エンプティ ニューヨーク>

 配給:プンクテ
 11月16日(土)、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

オフィシャル・サイト(外部サイト)

「ベット・ゴードン エンプティ ニューヨーク」公式サイト
米国インディペンデント映画の先駆的作品、国内劇場初公開!

 X:x.com/gordonnewyork
 インスタグラム:instagram.com/punkte00/

 (オフィシャル素材提供)

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