『ゲット・アウト』『M3GAN/ミーガン』など数々のヒット作を生み出し、ハリウッドのホラー界を牽引するブラムハウス・プロダクションズの最新作『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』が、12月13日(金)より全国公開する。英国アカデミー賞ライジング・スター賞受賞のジェームズ・マカヴォイ(『IT/イット THE END“それ”が見えたら、終わり。』、『スプリット』)が、最恐の“おもてなし”をするパトリックを怪演。監督には『バイオレンス・レイク(未)』『ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館』など英国出身でサスペンスの名手ジェームズ・ワトキンス。散りばめられた違和感、手に汗握る緊張の連続、そしてこの家族の闇が暴かれたとき、逃れられない絶望へと変わる。想像を絶する恐怖へと引きずり込む“おもてなし”スリラーが今年の冬、日本を震撼させる。
可愛い子どもたちのダンスに容赦なくブチ切れる!
パトリックの異常さが際立つ本編映像を解禁!
さらに、恐怖だけでなくブラック・コメディの要素も取り入れた本作の魅力を紐解く!
アメリカ人のベン一家は旅行中に意気投合したイギリス人のパトリック一家に自宅に招待され、週末を一緒に過ごすことに。楽しく滞在していたが、次第に一家の“おもてなし”に違和感を抱き始める……。そんな本作からこの度、両家族の子どもたちがダンスを披露している最中に、突然過剰な態度をとるパトリックの様子を捉えた本編映像が解禁された。
ベン(スクート・マクネイリー)とルイーズ(マッケンジー・デイヴィス)夫婦の娘・アグネス(アリックス・ウェスト・レフラー)と、パトリック(ジェームズ・マカヴォイ)とキアラ(アシュリン・フランチオージ)夫婦の息子・アント(ダン・ハフ)は、二人で練習していたダンスを親たちの前で披露することに。カウボーイ風の衣装で身を包んだ二人は、カナダの民謡「Cotton Eye Joe」の軽快な音楽に合わせて、可愛らしく踊り始める。子どもらしい姿にダンスを観ている親はほっこりするであろうシーン。しかし、アグネスが完璧に振り付けをこなす一方で、アントはどこかぎこちない。そんな息子の姿を初めは笑顔で見守っていたパトリックだが、その表情は次第に険しくなっていく……。その横で、ベンとルイーズは子どもたちが一生懸命に踊る様子を不安そうな表情で見つめている。そして、ついに我慢の限界に達したパトリックは「ノー!」と大声で叫び、ダンスを止めさせてしまう。怯えたアントがその場で背を向けてしまうと、パトリックは笑顔で「気にするな。一人で踊れるだろ」と優しく声をかけ、アントにやり直しをさせようとする。その様子に耐えかねたベンとルイーズは、「曲を止めろ。子どもなんだぞ」「あんな言い方ある?」と反論。しかしパトリックたちは「うちのしつけに文句か」と不満げな表情を浮かべて聞き入れない。ルイーズが「怒鳴らずに愛を持って接して」となだめようとするが、その直後、パトリックはさらにアントに向かって「部屋に行け!」とさらに怒鳴り散らすのだった……。和やかな家族同士の交流の場であるはずが、気さくでありながら野性的なパトリックの異常さが徐々に際立ち、二組の家族が互いの“しつけ”についての価値観をぶつけ合う緊張感みなぎるシーンとなっている。
監督を務めたジェームズ・ワトキンスは、本作のビジョンを明確にし、製作に取り掛かる際に数々のスリラー作品からさらにインスピレーションを得たのだという。具体的には、数々の受賞歴を誇るミヒャエル・ハネケ監督やリューベン・オストルンド監督の作品をはじめ、マイク・ニコルズ監督の『卒業』(67)、サム・ペキンパー監督の『わらの犬』(71)、ジョン・ブアマン監督の『脱出』(72)などを挙げている。これらの作品を参考にした理由について「同じスリラーでもこの微妙な特徴の違いは、私の作品へのアプローチにおいて大事なものなんだ。それぞれの登場人物を心理的に探求することや、彼らが現代の社会背景の中でどのようにお互いに影響を与えるのか、ということから、心理的な緊張感が生まれればいいと願っているんだ。このアプローチの方法に影響を与えた作品たちは、社会的交流における権力闘争を楽しみ、礼儀正しく微笑む人々が互いに感じ取る、抑えられた怒りを探求するために“文明化的”な生活を覆う膜を剥がしていくんだ」と説明する。その言葉の通り、本作でも二組の家族が社会的な交流を通じてどのように影響を及ぼし合うかが描かれ、その中で生まれる心理的な緊張感や恐怖が、この作品の大きな魅力の一つとなっている。
さらに、そのアプローチを巧みに取り入れた作品として、マイク・ホワイトが企画・製作・監督を務めたTVシリーズ「ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル」を挙げている。この作品は、贅沢なリゾートホテルで過ごす裕福なゲストたちの一週間を描き、彼らの表面上の完璧さが徐々に崩れ、その裏に潜む暗い側面が明らかになっていく様子を巧みに表現した風刺ブラック・コメディドラマだ。ワトキンスは、「マイク・ホワイトが作る“ドラマディー(ドラマ&コメディー)”が大好きなんだ。彼の作るシーンの数々は、登場人物同士のあらゆる社会的交流の恐ろしさを搾り出すような方法で、コメディーとドラマの間を行き来するんだ」と語り、本作もまた、恐怖だけでなくユーモアも味わえる作品を目指したことを明かしている。
スリラー映画としての心理的な緊張感に加えて、ブラック・コメディとしての面白さも絶妙に組み込まれている本作。ワトキンス監督のこだわりと魅力がたっぷり詰まったこのハラハラする“おもてなし”をぜひご堪能いただきたい!
公開表記
配給:東宝東和
12月13日(金) 全国公開
(オフィシャル素材提供)