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『The seed of the sacred fig(英題)』第82回ゴールデングローブ賞【非英語作品賞】ノミネート

ⒸFilms Boutique

 2022年に実際に起き社会問題となった、ある若い女性の不審死に対する市民による政府抗議運動が苛烈するイランを背景に、家庭内で消えた一丁の<銃>を巡って家族も知らない家族の顔が炙り出されていく―――予測不能に加速する衝撃のサスペンス・スリラー『The seed of the sacred fig(英題)』。
 モハマド・ラスロフ監督が母国を脱出し、命を懸けてまで世界に問うた本作が、第82回ゴールデングローブ賞で【非英語作品賞】にノミネートされた!

映画製作で罪に問われたモハマド・ラスロフ監督
母国を脱し、命がけで戦うその姿に世界が喝采!
第82回ゴールデングローブ賞ノミネート
【非英語作品賞】

家庭内で消えた<銃>。容疑者は父・母・姉・妹――
あなたが目撃するのは“禁断の真実”

 第77回カンヌ国際映画祭で、【審査員特別賞】を受賞した本作への12分間に及ぶスタンディングオベーションには、衝撃と感動、熱いリスペクトなど賞賛のすべてが込められていた。喝采を浴びたイラン人監督モハマド・ラスロフは、自作映画でイラン政府を批判したとして有罪判決を受けていた。まさに命を懸けて、本作を世界に問うために自国を脱出し、28日間かけてカンヌにたどり着いたのだ。監督は本作の世界公開に際して「私は、イスラム共和国政府の検閲による介入を受けない、より現実に近いストーリーを目指しました。表現の自由の制限や抑圧は、たとえそれが創造性を刺激するものであったとしても正当化されるべきではありません」「道がなければ、作らなければなりません」と声明文を発表、今なおイランから出国できないキャストやスタッフを案じている。

 ゴールデングローブ賞の授賞式は現地時間1月5日。イランや中国などイデオロギー主導の権威主義体制の国に対しての反体制派の人々の叫びでもある本作が、賞レースにどう絡んでいくのか、今後もますます注目を集めそうだ。

ストーリー

“ある日、家庭内で1丁の銃が消えた――。“

 国家公務に従事する一家の主・イマンは20年間にわたる勤勉さと愛国心を買われ夢にまで見た予審判事に昇進。しかし業務は、反政府デモ逮捕者に不当な刑罰を課すための国家の下働きだった。報復の危険が付きまとうため国から家族を守る護身用の銃が支給される。しかしある日、家庭内から銃が消えた――。最初はイマンの不始末による紛失だと思われたが、次第に疑いの目は、妻・ナジメ、姉のレズワン、妹・サナの3人に向けられる。誰が? 何のために? 捜索が進むにつれ互いの疑心暗鬼が家庭を支配する。そして家族さえ知らないそれぞれの疑惑が交錯するとき、物語は予想不能に壮絶に狂いだす―――。

 (英題:The seed of the sacred fig、2024年、フランス・ドイツ・イラン、上映時間:167分)

キャスト&スタッフ

 監督・脚本:モハマド・ラスロフ
 出演:ミシャク・ザラ、ソヘイラ・ゴレスターニ、マフサ・ロスタミ、セターレ・マレキ

公開表記

 配給:ギャガ
 2025年2月14日(金) TOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開公開

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