イベント・舞台挨拶

『室町無頼』ジャパンプレミア

© 2025『室町無頼』製作委員会

 登壇者:大泉 洋、長尾謙杜(なにわ男子)、松本若菜、北村一輝、柄本 明、堤 真一、入江 悠(監督・脚本)

 映画『室町無頼』のジャパンプレミアが都内で行なわれ、主演の大泉 洋、共演者の長尾謙杜(なにわ男子)、松本若菜、北村一輝、柄本 明、堤 真一とメガホンを取った入江 悠監督が舞台挨拶に出席して作品についてクロストークを行なった。

 本作は、直木賞作家・垣根涼介の同名歴史小説が原作。大飢饉と疫病によって荒廃した室町時代。応仁の乱前夜の京を舞台に、己の腕と才覚だけで世を泳ぎ、ひそかに倒幕と世直しの野望を抱く無頼漢で剣の達人・蓮田兵衛を中心に、権力に立ち向かう無頼たちの闘いが描かれるアクション・エンタテインメント作品。『AI崩壊』『あんのこと』などの入江 悠が脚本と監督を務めた。

 最初に、舞台に大泉のシルエットが障子に浮かび、一太刀で打ち破るパフォーマンスが披露された。

 その後、出演者たちが着物姿で登壇。満員の会場から大歓声と大きな拍手が起こった。この日のイベントには1万通もの応募があり、400名が参加した。

 北村から「大泉さん、最高にかっこいい!」と声を掛けられ、大泉は自身が行ったパフォーマンスに大満足の様子で、会場からの黄色い歓声と拍手を受けてしばらくはキメ顔のまんまだった。

 劇中、牢人で剣の達人・蓮田兵衛役を演じた大泉は「公開が迫って、“ついに始動するんだ”と思うと、ワクワクの気持ちでいっぱいです」と笑顔で話す。作品については「民衆を率いて一揆を起こし、悪性を正すという分かりやすい作品です。大迫力の仕上がりになってます」と熱くアピールした。

 蓮田兵衛に出会い、地獄の修行を経て超人的な棒術を身につける才蔵役を演じた長尾は、劇中、大掛かりなアクション・シーンを披露している。長尾の立ち回りに大泉は「私も頑張りましたが、長尾くんのアクションがとんでもない……」とビックリ顔。

 長尾は「自分で言うのもあれですけど、試写で完成を観て、カッコいいなと思いました」と大きな笑顔を見せた。

 幕府から京の治安維持と取り締まりを任される悪党一味の首領・骨皮道賢役を演じた堤は、撮影現場で実際に長尾のアクション・シーンに立ち会っており、「もうやめればいいのに……。無理だって。終わらへんで……」と思っていたことを報告し、長尾の健闘ぶりを称賛した。

 大泉が「監督はどSだからねー」と睨むと、大江監督は「長尾くんは本当に頑張ってくれていて、僕が“OK”と言っても、『もう一回やらせてくださいって……』っていうんですよ」と長尾の演技に対するこだわりを明かした。

 入江監督の言葉に、会場から長尾に拍手がわき起こった。そんな長尾は、大泉と堤について「お二人ともすごいです。貫禄があって、ひとつひとつのタメや動きにキレがあり、かっこいいなと思いました」と尊敬の眼差しを向けていた。

 民を虐げ、ぜいたくにふける有力大名・名和好臣役を演じた北村は、自身の演じた役柄がヴィラン(悪役)であることを明かし、「役は悪くても僕はけっこう“いい人なんです”よ」といいわけしていた。

 才蔵に棒術を教え込む・唐崎の老人役を演じた柄本は、長尾に対して「大変だったんじゃないですか?」と声を掛ける。長尾が「すごく貴重な経験をさせていただきました! 『もっと本気でぶつかってください』とおっしゃっていただいて……」と感謝。柄本は「長尾くん、とにかく一生懸命でしたよ」とエールを送った。

 高級遊女の・芳王子役を演じた松本は作品について「アクションはもちろんですが、人と人の繋がりや友情などに共感できる作品です。私は(顔の)“汚れ”メイクがなかったので視覚的にも楽しんでいただけるのでは―」と美のパートを担っていることをアピールした。

 構想から10年かけて作品が完成したことを話した入江監督。撮影が過酷な現場であったことを明かした大泉は「冬の現場は本当に寒かったですね~」とハードなスケジュールをこぼしていた。撮影期間は約3ヵ月。エキストラを5000人動員した大掛かりな一揆シーンが大迫力で見どころとなっている。

 IMAXで先行上映されることを聞いた大泉は「これは、なかなかすごいことらしいんです。IMAX側が認めてくれないとIMAXで上映できないらしいです」と自慢顔でにっこり。

 終盤、作品の内容にちなみ、“燃やして帳消しにしたい2024年のエピソード”を発表することに。大泉は撮影中の立ち回りで膝を7針縫う怪我をしていたが、そのシーンはまさかのカットになっており、大泉は、監督に「使ってねぇじゃねえか! 使ってないんだったら帳消しにしてほしい」と詰め寄り、会場の笑いを誘った。長尾は「大好きなナポリタンを食べ過ぎて太ったこと」。入江監督は「撮影中にラーメンばかりを食べ過ぎて劇太りしたこと」。北村は「怪我をしたり、体調を崩したこと」。堤は「キャンプでまき割りをして指を大怪我したこと」。松本は「勘違いでマネージャーではなく、違う人の車に乗り込もうしたこと」。柄本は「戦争を燃やして帳消しにしたい!」と訴えた。

 そしてイベントの最後は、大泉が気合の入った掛け声で観客とのコール&レスポンスをしてキャノン砲で締めくくった。イベント前には、大泉、長尾、松本、堤、入江は東京・神田神社にてヒット祈願の祈祷を行ない、来年の抱負を絵馬に記した。

 (取材・文・写真:福住佐知子)

公開表記

 配給:東映
 2025年1月17日(金) 公開

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