作品紹介

『石門』

© YGP-FILM

イントロダクション

 “中華圏のアカデミー賞”と称される2023年11月に行われた第60回台北金馬獎で日本資本の映画として初めて《最優秀作品賞》を受賞し、《最優秀編集賞》との2冠に輝いた映画『石門(せきもん)』。
 『石門』は、金馬獎を始め、ヴェネチア国際映画祭「ベニス・デイズ部門」、トロント国際映画祭、ニューヨーク映画祭、BFIロンドン国際映画祭など世界の映画祭で上映されてきた。いち早く鑑賞した海外の批評家からの激賞が続出、米レビューサイト“ロッテントマト”では、批評家が94%、一般観客は驚異の100%の高評価を獲得している(12月3日現在)。
 監督は中国湖南省出身のホアン・ジーと東京出身の大塚竜治。中国と日本を拠点に活動する夫妻は、女性の性に関する問題をテーマに映画を共同制作してきた。封建的な湖南省の農村で出稼ぎをする両親と離れて抑圧された生活を送る14歳の少女を描きロッテルダム映画祭タイガー・アワードを受賞した『卵と石』(2012)、学校で没収されたスマホを売ったことで見知らぬ男たちと知り合うことになる16歳の少女を追った『フーリッシュ・バード』(2017)では、ベルリン国際映画祭ジェネレーション14+スペシャルメンション賞を授与された。
 世界的に高評価されてきた共同監督の最新作『石門』は、望まぬ妊娠に直面した20歳のリン(ヤオ・ホングイ)を主人公に、女性の前にある様様な壁を静かに見つめる作品だ。ホアン・ジー監督が、『石門』とは「女性を取り巻く環境に存在する、打ち破りたくてもなかなか突破して先に進めない壁」 だと語る通り、重々しい“石”の“門”を開く一条の光を求める映画が『石門』である。

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ストーリー

 2019年、中国湖南省の長沙市。単発の仕事で日々お金を稼ぎながら、フライト・アテンダントになるための勉強をしている20歳のリン。郊外で診療所を営んでいる両親は、死産の責任を求めて賠償金を迫られていた。ある日リンは、自分が妊娠一ヵ月であることを知る。子どもを持つことも中絶することも望まなかったリンは、両親を助けるため賠償金の代わりにこの子どもを提供することを思いつくのだが……。

 (原題:石門|英題:Stonewalling、2022年、日本、上映時間:148分)

キャスト&スタッフ

 監督:ホアン・ジー、大塚竜治
 出演:ヤオ・ホングイ、リウ・ロン、シャオ・ズーロン、ホアン・シャオション、リウ・ガン

ギャラリー

オフィシャル・サイト(外部サイト)

https://stonewalling.jp

 公式X:https://x.com/usaginoie_film(外部サイト)

公開表記

 配給:ラビットハウス
 2025年2月28日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、シネリーブル池袋ほか全国順次公開

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