イベント・舞台挨拶

『雪の花 ―ともに在りて―』親子特別試写イベント

© 2025映画「雪の花」製作委員会

 登壇者:松坂桃李、芳根京子、小泉堯史監督

 巨匠・黒澤 明監督<最後の弟子>であり、監督デビュー作『雨あがる』(00)以来、一貫して人間の美しい在り方を描いてきた小泉堯史監督が、吉村 昭の原作「雪の花」(新潮文庫刊)を映画化。日本映画を代表する豪華キャストとスタッフが集まり、多くの人命を奪う疫病と闘った無名の町医者の愛と感動の実話を描く日本発 本格時代劇『雪の花 ―ともに在りて―』が2025年1月24日(金)に全国公開となる。

 ついに公開日まで3週間を切る本日1月7日(火)に親子特別試写イベントが文京区立誠之小学校の体育館で実施され、主演の松坂桃李、共演の芳根京子、そして小泉堯史監督が参加した。

 本編を鑑賞した同校に通う5年生から6年生の生徒とその両親併せて250人の前にラインナップした主演の松坂と共演の芳根。福井藩の町医者・笠原良策を演じた松坂は、大歓声が上がる中で「映画のお話、分かりましたか?」と呼び掛けて「ハーイ!」との子どもたちの元気な声を得ると「良かった~!(時代劇なので理解してもらえるか)ドキドキして不安でしたが、こうして皆さんに時代劇というものを届けることができて本当に嬉しいです」と喜びを嚙み締めている様子。

 一方、良策を支える妻・千穂役の芳根も「このような機会はなかなかないのでドキドキしていましたが、皆さんのお顔を見ることができて本当に嬉しく思います。この作品で時代劇デビューした子たちもいるのかなと思うとすごく嬉しいです!」と心の内を明かした。

 また松坂は、本作を観た子どもたちの受け取り方については「観た感想そのままを素直に受け取って欲しいです。それぞれの感想をお持ちだと思いますが、皆さんが感じ取ったものをそのまま持っていただければ僕はそれで大満足です」とそれぞれの感性のままに従ってほしいと語り、芳根は「皆さんが映画を観て感じたことに間違いはないと思います。お家に帰ったらお父さんやお母さんと感想を言い合っていただけたら嬉しいです」と家族との共通の話題になるよう願っていた。

 参加した小学生からの質問に答える企画も実施。「寒そうな雪の山中を行くシーンがありますが、この時代の人を演じる大変さはありましたか?」との質問に松坂は「本当にすごく寒かったです。でも当時の人たちは強かったんだなと実感しました。雪をしのぐ藁を着こんでいるけれど、それでも足からジワッと寒さが染みこんでくる。そうすると足の先の感覚がなくなったりして大変でした」と苦労を明かし「でも良かった~。その大変さが伝わって。こだわって撮ったシーンなので観てもらえて嬉しいです!」と当時を振り返り安心し笑顔の松坂。

 将来の夢はカウボーイという男の子からの「笠原さんのように立派な人になるには、どんなことを心がければよいですか?」という質問に松坂は「立派な人って、立派な人になろうと思って立派な人になったわけではないと思います。笠原さんも立派になりたくて医者になったわけではなくて、医者になってたくさんの人を助けたいという気持ちや志が周りの人から見たら立派だったのだと思います」と述べて「君も好きなことややりたいことに一生懸命になれば立派な人になれると思いますよ」とアドバイスをし、これに芳根も「優しさを忘れず、周りの人に感謝しながら伸び伸び成長してくださいね」とエールを送っていた。

 さらに松坂は「どうして俳優のお仕事を選んだのですか?」との問いには「ワクワクしたからかもしれない。興味があるとか自分の好きな気持ちがすごく大事だと思う。それを頼りにしたらこの仕事に行きつきました。それが長く続けられるコツだと思います。周りの言葉に左右されず、自分の好きな気持ちを大事にすることで自分の本当にやりたいことが見つかるはずです」と実感を込めて返答。芳根はスカウトされた自身の経験を引き合いに出して「きっかけはいろいろなところに転がっていると思います。今やりたいことがないと悩んでいたとしても、御縁や運命で自分のやりたいことに出合えると私は信じています」と語った。

 また今回演じた役柄と自身の共通点について松坂は「僕は笠原さんのように聡明ではないけれど、諦めない信念の強さがある種の頑固さだとするならば、頑固さは似ているかもしれない」と自己分析し「僕は自分がこうしたいと思ったら、周りから止められても『いや、やります!』となりますね。その頑固さは似ているかも」と照れ笑い。すると芳根も「私も、自分がこれだと信じたものを信じる思いの強さは千穂さんと似ていると思います!」と役柄に共感を寄せていた。

 「俳優のお仕事で『良かった!』と思う時はどんな時ですか?」との質問には「時代劇が出来るのは良かったと思いました。タイムスリップではないけれど、衣装を着たり、カツラをかぶったり、刀を持って立ち回りしたりと、普段はできないことを経験できるのは俳優ならではの良さです」と松坂。芳根は「作品を作るときのチーム感が私は大好きです。みんなで一つのことに向かって走る日々は楽しく、遣り甲斐に感じています」と声を弾ませた。

 「時代劇の撮影現場で大変だったこと」を聞かれると、芳根は時代劇ならではの扮装を挙げて「面白いと思ったのはあの恰好で街を歩くと誰からも声をかけられないこと。あの恰好でコンビニに行きました! 世の中に馴染めないのが面白い(笑)」と思い出し笑い、松坂も「僕は時代劇の扮装で喫茶店に入ってコーヒーを飲みました。喫茶店なのでお茶はなかったけれど……」と子どもたちを笑わせながら「店員さんに不思議な顔をされました。その時は大変でしたね」と愉快そうに当時を振り返っていた。

 本作のメガフォンを取った小泉監督が小学生たちに向けて「人との出会いは大切です。皆さんにも良い出会いがあると良いなと思います。これから良い人生を歩んでくださいね」と大先輩として未来ある子どもたちに呼び掛けていた。

 最後に松坂は「皆さんと一緒に同じ時間を過ごせたこと、すごく幸せでした。時間が経ってもこの日『雪の花 ―ともに在りて―』を観たことを思い出していただければ、僕らもこの作品に愛を込めて作った甲斐があります。まだ本作を観ていない人、家族、友達、誰でもいいです。この映画のことを話していただければ幸いです」と迫る全国公開に向けて、イベントは幕を閉じた。

公開表記

 配給:松竹
 2025年1月24日(金) 全国公開

 (オフィシャル素材提供)

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