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『誰よりもつよく抱きしめて』完成披露上映会&PREMIUM EVENT

© 2025「誰よりもつよく抱きしめて」HIAN /アークエンタテインメント

 登壇者:三山凌輝、久保史緒里、ファン・チャンソン、穂志もえか、永田 凜、北島 岬、竹下優名、内田英治監督
 SPECIAL GUEST:BE:FIRST
 MC:山本 博(ロバート)

 三山凌輝、久保史緒里(乃木坂46)が主演を務める映画『誰よりもつよく抱きしめて』の完成披露上映会&PREMIUM EVENTが、1月26日(日)にKアリーナ横浜で開催された。本稿では昼公演のレポートをお届けする。

 2月7日に全国公開される『誰よりもつよく抱きしめて』。イベントには水島良城役の三山、桐本月菜役の久保、イ・ジェホン役のファン・チャンソン(2PM)、村山千春役の穂志もえか、木内早智子役の永田 凜、高校生時代の良城役の北島 岬、高校生時代の月菜役の竹下優名、内田英治監督が登壇し、MCをロバートの山本 博が担当。三山がRYOKIとして所属するダンス&ボーカル・グループであり、主題歌「誰よりも」を手がけたBE:FIRSTと、チャンソンによるスペシャルライブや久保史緒里による劇中に登場する絵本の朗読も行われた。

 『誰よりもつよく抱きしめて』は新堂冬樹の同名小説を原作に、『ミッドナイトスワン』『サイレントラブ』の内田英治監督がメガホンを取った切なくも美しい最高純度の恋愛物語。絵本作家の良城は強迫性障害による潔癖症を持ち、恋人の月菜に触れることができない。そんな2人の前にシェフのイ・ジェホン(チャンソン)や、良城と同じ病に苦しむ千春(穂志)が現れ、2人の関係は揺さぶられていく。

 キャストと監督が順に登壇すると、観客は大きな拍手で出迎える。三山は歯切れよく挨拶しつつ「なんかラップみたいになっちゃいましたけど……」と添えて、アーティスト・BE:FIRSTのRYOKIとしての顔も覗かせながら、場内をさっそく笑いで包んだ。また内田監督は「こんな(規模の)完成披露上映会、見たことないですよね。たぶん日本で初めてじゃないかな? 光栄です」と、約2万人を収容する会場・Kアリーナ横浜のスケールを噛み締めた。

 アーティストという共通点を持ち、作品の中核を成した三山、久保、チャンソン。撮影現場では、後半まで3人で同じ現場になる機会が少なく、人懐っこい三山が仲を明るく取り持っていたという。久保とチャンソンにまだ距離があった頃、2人で楽屋にいたところに入ってきた三山は、「お葬式みたいな空気が流れてて。2人が喧嘩でもしたのかな?と……」と当時を述懐。これに対して久保は「お二人がオープンすぎて心を開かざるを得なかったというか(笑)。こんなに仲良くしてるんだ!とその場で知りました。その後は三山さんのおかげで、チャンソンさんと2人のシーンでもすごく話せるようになりました」と、現場でのエピソードを明かした。さらに内田監督が「凌輝はアメ車みたいな人。最近は日本も元気ないし、こういうタイプってなかなかいないから、今の日本に必要な人だと思います」と重ねると、会場からは賛同するように大きな拍手が起こった。

 潔癖症に苦しむ良城の繊細な感情表現について、三山は「すごく考えさせられる役でしたが、自分自身も撮影期間は悩んでいたタイミングだったので、タイミングがむしろ良かったなと。より深く良城を理解できる瞬間が多かったです」と説明。内田監督は俳優・三山凌輝の印象を、「すごくしっかり役を詰めて準備をされていて、思考回路が70歳くらいのベテラン俳優かと思いました。なので、現場では『任せられるな』と」と、信頼感たっぷりに紹介していた。

 久保が内田組に参加するのは、映画『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』、ドラマ『落日』に続いて3度目。「撮影の合間に、アイドルをやりながら俳優業をやらせていただいていることへの思いを打ち明けたときに、内田監督からいただいた返答が自分にとっては宝物のようなもので。これからも頑張ろうと思いました」と、印象的だった現場での監督とのやり取りを明かした。

 舞台挨拶のため、韓国から駆けつけたチャンソン。人を真に愛することができないジェホンの役柄について、「自分も練習生の頃にそういう時期があったので、これがジェホンの感情かなと、監督と相談しながら役作りをしていきました」と振り返る。内田監督はチャンソンについて、「日本語が上手すぎるから、少し下手にしてもらった」「料理シーンの手元撮影のために吹き替えを用意していたけど、チャンソンが上手すぎて必要なかった」と、裏話を明かしていた。

 このほか、ドラマ『SHOGUN 将軍』への出演で世界的に注目されている穂志は、良城と同じく強迫性障害による潔癖症を患う千春を演じるにあたり、私生活でビニール手袋を着けたり、除菌グッズを持ち歩いて役作りに臨んだと振り返り、「特別な病気の人の話ではなく、皆さんや周りの人のお話だと思ってもらえたら嬉しい」と思いを伝える。

 また月菜の友人・早智子を演じた永田は、劇中の印象的なセリフがアドリブだったと明かし、観客を驚かせた。

 そして15歳の竹下、今作が初の映像作品だという17歳の北島はフレッシュな空気を振りまき、三山は「久しぶりに会ったら、2人とも身長が倍になっていて驚きました!」と、2人を可愛がるようにジョークを飛ばしていた。

 続いて作品タイトルにちなみ、全員がそれぞれ「今、誰よりもつよく抱きしめたいもの」を発表。三山は迷わず「チャンソンです!」と答え、チャンソンと熱いハグをする。久保は「餃子」と答え、永田と共に餃子フェスを訪れたこと、最近は春菊の餃子にハマっていることを明かした。そして穂志は愛猫、永田は布団、北島はヘッドホン、竹下は祖母の家にいる猫、内田監督は今作に出演した子役の子と回答。最後に期待の目を注がれたチャンソンは、もちろん「凌輝〜!」と叫び、再び2人は熱いハグを交わした。

 舞台挨拶に続いては、久保が、劇中で良城が執筆した絵本『空をしらないモジャ』を朗読。久保はエアリーなラインの純白のワンピースに身を包み、透き通るような声で優しい物語を読み上げた。

 ライブ・コーナーになると、場内の雰囲気が一変。まずはチャンソンが、2PMの人気曲をパフォーマンス。スーツ姿のバック・ダンサーを従え、キレよくセクシーなダンスを交えながら歌い上げていく。「I’m your man」では、途中でネクタイを外して操る振付や、シャツの胸元を開く仕草に、大きな悲鳴が。さらにチャンソンはダンサブルな「ミダレテミナ」でハンド・クラップを起こし、会場を大いに盛り上げた。

 そしてBE:FIRSTの7人が登壇して、「誰よりも」を初披露。珠玉のバラード曲を、ブラックの上品な衣装に身を包んだメンバーが感情を込めて歌い上げると、観客はうっとりとその歌声に聴き入る。BE:FIRSTのメンバーはそれぞれに感想を語り、SOTAは「BE:FIRSTのことを100でこなしながら撮影を頑張っていたRYOKIの姿を知っているので、こういう場を迎えられたことを、自分のことのように嬉しく思います」と三山をねぎらい、LEOは「歌って踊ってラップしているRYOKIばかりを近くで見ているから、画面越しに見ると遠い存在のようで、不思議でした」としみじみ。なおこの日初めて本編を鑑賞したLEOが、舞台裏で物語の展開に激しくリアクションしながら観ていたことを、RYOKIが暴露。LEOは「僕だけ応援上映してました」と話して笑わせた。

 自身が歌詞を書いた主演作の主題歌をメンバーと並んで歌うという経験を経て、「すごく感動しました」と話した三山。そして「さまざまな経験をしていろんな人に出会って、節目でメンバーのところに戻ってくると、ふと『本当にいい奴らだな』と思うんです。今7人で歌いながら、それをすごく感じました。ありがとう」と、メンバーへ深い感謝を伝えた。

 最後に久保が「スタッフも共演した皆様も、本当に全員でいろんな気持ちを込めて繊細に作り上げた作品なので、どうか届いてくれたら嬉しいです」、三山が「どんな人にも当てはまるような、人同士のすれ違いや理解できないもどかしさなど、人間の心の奥をヒューマン・ストーリーとして描いた作品。心にそっと寄り添えるものになっているんじゃないかなと思います」と挨拶。華やかなイベントの幕は降りた。

公開表記

 配給:アークエンタテインメント
 2025年2月7日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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