ハリウッド製作ドラマ「SHOGUN 将軍」で、ゴールデングローブ賞助演男優賞(テレビドラマ部門)を受賞し、国際派俳優として全世界が注目する浅野忠信が、伝説の写真家 深瀬昌久を演じる最新主演作、仏日西白合作映画『レイブンズ』(3月28日よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館、ユーロスペースほか全国公開)の、浅野忠信の唯一無二の存在感をきりとった本編動画を5点一挙解禁、あわせて本編の新スチール、深瀬作品スチール、浅野忠信コメントも解禁された。
深瀬昌久の名作「鴉」作品写真も解禁
動画は、5点。ドキドキの初デート<恋する浅野忠信>、父(古館寛治)と殴り合いの親子喧嘩の<怒る浅野忠信>、泥酔し妻洋子(瀧内公美)にキレられる<ダメ夫な浅野忠信>、洋子に去られ傷心の旅路の<寂しげな浅野忠信>、名作「鴉」を撮った瞬間の<尊い浅野忠信>、さまざまな魅力的な表情が切り取られた、唯一無二の存在感の5点となっている。
① 1963年、初々しい初デート。洋子の笑顔が、ドキドキの深瀬の緊張を解く。深瀬「とてもきれいだ。」洋子「もちろんよ。」深瀬 「他の娘(こ)たちと全然違う」 洋子「みんなと同じがいい人なんている?」
② 父助造(古舘寛治)と親子喧嘩 深瀬「俺を見ろ。酔っぱらいで負け犬だ。この家 の伝統だろ」 助造は深瀬に猛進していき思い切り顔を殴る。深瀬は不意の攻撃に助造の顔を 殴り返す。全員が慄く。誰よりも深瀬が慄く。深瀬は自分のしたことが解る。助造は深瀬を見る。眼は怒りで満ちている。
③ 泥酔の深瀬、「帰ってきてくれて嬉しい」「やめてよ、これがあたしを殺す」アパートはカオス状態。ウイスキーやビールの空瓶などが居間に溢れている。 深瀬は居間の真ん中にある椅子で気を失っている。髪はベタベタで髭のところどころに吐瀉物が付着している。深瀬は洋子の写真を撮る。洋子はカメラを深瀬の手から奪い取る。洋子 こいつが私を殺すの」
④ 洋子に去られ傷心の旅。港で寂寥感を抱く深瀬。
⑤ 名作「鴉」誕生の瞬間。フェリー、三人の少女が立っている。一人の子の長い髪が強風に舞い上がる。彼女の髪の動きは黒い鳥の羽のようだ。深瀬は近づいていきカメラを持つ。 ファインダーから少女をフレームにとらえる。
深瀬昌久作品は「鴉」2点。
記憶に残る名作である本シリーズは、深瀬が妻との別離を起因とした悲しみに暮れながら故郷に向かった旅を出発点とし、1976年から1986年にかけて撮影された。北海道の海岸沿いの景色を背景に、深瀬はどこか寂寥の気配を漂わせる鴉の群れを幽玄な写真に収めている。
「深瀬昌久の作品『鴉』は、オリジナル版写真集の発刊から三十余年が経った現在、写真史における決定的な作品群のひとつに数えられると同時に、写真集の分野においても最高峰と評されている。しかし賞賛の数々と時の経過によって覆い隠され、置き去りになっていることがある。それは、深瀬がなぜ鴉というモチーフに執着したのか、という根本的な疑問を説明づける興味深い事実の断片だ。この鴉というモチーフは、彼が生涯を通して耐え続けた実存的苦悩と寂寥を反映したものであるというだけでなく、芸術の名の下において鴉に自身を重ね合わせることで寂寥を増幅させ、果てには狂気に満ちた芸術的表現へと陥らせるものであった。1992年、深瀬は行きつけのバーの階段から転落する。この後遺症によって自らの意識を彷徨わせることとなり、医学的に見ても孤立した状態を以後二十年間にわたって続けた。深瀬は自らが手にしたカメラによって囚われた一羽の鴉となり、その最も代表的な写真集の表紙に宿ることで不滅の存在となったのだ」トモ・コスガ(深瀬昌久アーカイブスディレクター)
森山大道らとニューヨークMoMA“New Japanese Photography”展(1974)で発表し絶賛を浴びた伝説の写真家深瀬昌久の78年にわたる波瀾万丈の人生を、実話とフィクションを織り交ぜて大胆に描いた。写真に憑りつかれた天才の狂気と、撮ることでしか愛しかたを知らなかった純粋さを、繊細かつワイルドに演じ浅野忠信の魅力が炸裂する。
深瀬の<最愛の妻であり最強の被写体>洋子役に、瀧内公美(『由宇子の天秤』『敵』、大河ドラマ「光る君へ」)。ミューズという古典的役割を軽々と飛び越え、美しく自由な圧倒的存在感で演じた。
古舘寛治、池松壮亮、高岡早紀ら実力派俳優が脇を固める。
「深瀬昌久1961-1991レトロスペクティブ」展(東京都写真美術館、2023)では、プライベートを晒しながら、狂気、被写体への愛、ユーモアが混在し唯一無二、その革新性で若い世代を魅了した。本作では深瀬の35㎜フィルム作品が多数登場し、見る者の心を揺さぶり、鷲掴みにする。
国際映画祭は、アメリカ・オースティン映画祭では観客賞受賞、そして東京国際映画祭、台北金馬映画祭に続き、レッドシー映画祭にも出品を果たし、全世界で高評価されている。
『レイブンズ』は、伝説の天才写真家 深瀬昌久の実話に着想を得た物語。Vestapol、Ark Entertainment、Minded Factory、Katsize Films、The Y House FilmsがTeamo Production HQ、Townhouse Media Filmworksと共同で製作した。
深瀬昌久とは?
1934年、北海道中川郡美深町生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。日本デザインセンターや河出書房新社などの勤務を経て、1968年に写真家として独立。1974年、アメリカ・MoMAで開催された歴史的な日本写真の展覧会「New Japanese Photography」への出展を皮切りに、これまで世界各国の展覧会に出展多数。1992年、転落事故で脳障害を負い、20年間の闘病の末、2012年没。享年78。
代表作『鴉』は日本写真の金字塔として世界的に高い評価を得ている。2014年に創設された深瀬昌久アーカイブスの働きにより、2024年現在までに世界6都市で8度の回顧展が開催され、11冊の写真集が世に送り出された。2018年、蘭・Foamにて美術館初となる回顧展「Private Scenes」を開催。その開催に合わせて、深瀬が40年間にわたって制作した作品群を編纂した作品集『Masahisa Fukase』(赤々舎より日本語版、Editions Xavier Barralより英語版及び仏語版)が刊行された。
https://masahisafukase.com/(外部サイト)
公開表記
配給:アークエンタテインメント
2025年3月28日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館、ユーロスペースほか全国ロードショー
(オフィシャル素材提供)