登壇者:永野(お笑い芸人)×小宮山雄飛(ホフディラン)
伝説のUKロックバンドblur(ブラー)の史上最大のライヴへの軌跡を追ったドキュメンタリー・フィルム『blur:To The End/ブラー:トゥー・ジ・エンド』。
1月31日(金)に角川シネマ有楽町にて、blurを愛してやまない永野(お笑い芸人)×小宮山雄飛(ホフディラン)が登壇する公開記念トークショーを実施した。
この日の会場には大勢のblurファンが集結。芸能界きってのロック・フリークであり、自身のYouTubeチャンネルで繰り広げる音楽トークも人気を博している永野だが、実は彼のゲスト出演は小宮山からのオファーだったという。「僕はblurが本当に大好きで。今回のこのお話をいただいた時に誰と話したいですかと聞かれたので、永野くんと話したいと言ったんです。永野くんの『僕はロックなんか聴いてきた~ゴッホより普通にニルヴァーナが好き!~』という本が僕は大好きで、読んだんですけど、blur のところなんて本当におもしろいんですよ。“blurの『Girls&Boys』は僕で言うならラッセンなんだ”ということを言っていて」と語ると、「言い切っちゃって本当にすみません」と笑った永野。
blurとの出会いについて「ちょうど青春時代で。(サードアルバム)『Parklife』を浴びてきた世代。94年の(シングル)『Girls&Boys』を聴いた時は衝撃がありました」と振り返った永野に対して、小宮山も「僕もちょうど世代で。初期の曲も聴いていたんですけど、その時はニルヴァーナやR.E.M.などを聴いていたから、そこまで刺さってなかったんですけど、そこに『Parklife』がドカンと来て。僕はもともとXTCのようなビートルズ直系のイギリスの感じが好きだったんですけど、そこに『Parklife』が来た。そこから完全にblurのファンになりましたね」という。
2012年には、ロンドン・オリンピック閉幕記念イヴェントとして、blurのハイドパークでのライヴが行なわれたが、小宮山はそのライヴに参戦したという。「デーモンがインタビューで、このライヴがいまいちだったらもうやらない。最後のライヴになるかもと言っていたので。そりゃ行かなきゃと思って行きました。ただあちらのライヴって適当だから、前のほうに行こうと思えば行けるんですよ。それで三列目くらいまで前に行った。だからライヴ映像にもちょっと映ってるんですよ。僕しか分からないですけど」と振り返った小宮山。「泣きまくっていました。場合によってはこれで終わると思ってたから」としみじみ語るも、永野が「それがこんなに続くとは思わなかった」と笑いながら続けた。
そしてその後、小宮山は香港でのライヴにも参戦したというが、「会場には客席があるんですけど、香港もいいかげんなので。ライヴがはじまるとウワーッとなって。みんな椅子を越えて前に行っちゃうんです。なしくずし的なので、僕も前に行きました」と海外での熱狂的なライヴの模様を振り返った。
そしてあらためて本作を鑑賞し、「すごいバカな感想言っていいですか? この人たちってずっとカッコいいですよね。ちょっとお腹が出ているところも」と語る永野に、「僕も最近、デーモンが好きすぎて。太っててもいい、という気になってきてるんです」と小宮山。「日本だとマッチョというか、スポーティな身体をキープするじゃないですか。でも、デーモンの腹を見ると、これが本当にカッコいいんだと。そこに品すらも感じさせますよね」と自然体の彼らの姿を大絶賛。
それから本作のドキュメンタリーを観て、デーモンが意外に水風呂好きであることや、意外に車の運転が荒い、といった話を面白おかしく話し合い、会場を爆笑に包み込んだふたり。そしてあらためて「これは本当にいい映画でしたね。ドキドキしたし」と永野が語ると、「これは4人の友情の物語ですから」と深くうなずいた小宮山。さらに永野が「こういう映画って『ボヘミアン・ラプソディ』みたいに、(人生に)波があったり、悲しいことがあったりしそうなんだけど、blurがさすがだなと思ったのが、みんなしあわせそうなんですよね。みんな平和そうにビールを飲んでいて。blurのメンバーと過ごしている気になる」と語ると、「(本作と同日に公開されたウェンブリー・スタジアムでの)ライヴがあるじゃないですか。あれは泣きまくります。5回は泣きました」と小宮山。永野も「それが意外で、クールだと思ったら、お客さんもふくめエモいんですよね。みんな熱中して泣いていた」と指摘。
さらに小宮山が「永野くんの本でもあったけど、彼らってふざけてるじゃないですか。そのふざけ方がカッコいい。今度のライヴでも、デーモンはずっとおちゃらけている。別に求められていない変顔をする。僕らからするとただカッコつけてくれてもいいのに」と指摘すると、「それが好きなんですよ!」と永野。「舞台から去るときのデーモンの帰り方とかも、ちょっとコミカルなんだけど、カッコいい。オシャレだなこの人はと思った」と付け加える。
そしてあらためてblurの魅力について「これは4人の友情の物語。仲違いしたり、もどったりと、歌の良さや才能とは別に、blurというグループとしての魅力が描かれていると思う」と語る小宮山。永野も「全部カッコいいじゃないですか。『Parklife』の抜け感とか、デーモンの声とか歌い方も人を喰ったみたいで。たまらないですね。こんなバンドは他にはいないんじゃないですか」としみじみ語る。そんな具合に、この日の会場は終始、blurへの愛が充満した、多幸感あふれる空間となっていた。
キャスト&スタッフ
監督:トビー・L
出演:デーモン・アルバーン、グレアム・コクソン、アレックス・ジェームス、デイヴ・ロウントゥリー
(原題:blur:To The End、2024年、イギリス、上映時間:104分)
(原題:blur:Live At Wembley Stadium、2024年、イギリス、上映時間:128分)
オフィシャル・サイト(外部サイト)
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#ブラー #ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム
公開表記
配給:KADOKAWA
角川シネマ有楽町他にて大ヒット上映中!
(オフィシャル素材提供)