インタビュー

『レイブンズ』浅野忠信インタビュー動画解禁!浅野忠信×瀧内公美 エゴイスティックな愛の本編動画4点

© Vestapol, Ark Entertainment, Minded Factory, The Y House Films

 ハリウッド製作ドラマ「SHOGUN 将軍」で、ゴールデングローブ賞助演男優賞(テレビドラマ部門)を受賞し、国際派俳優として世界が注目する浅野忠信が、伝説の写真家 深瀬昌久を演じる最新主演作、仏日西白合作映画『レイブンズ』(3月28日よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館、ユーロスペースほか全国公開)。
 最愛の妻で最強の被写体である妻洋子は瀧内公美が圧倒的存在感で演じた。洋子が「カメラ毎日」誌別冊(1937)に寄稿した原稿『救いようのないエゴイスト』で「私をレンズの中にのみ見つめ、彼の写した私は、まごうことない彼自身でしかなかった」と深瀬を言い表す。
 恋人たちのヴァレンタイン・デイに、浅野忠信が瀧内公美について語ったインタビュー動画、浅野忠信と瀧内公美の<クレイジーでエゴイスティックな愛の名場面>をきりとった本編動画を4点、計5点一挙解禁。

 併せて、本編の新スチール、深瀬作品「洋子」スチール、浅野忠信&瀧内公美&マーク・ギル監督コメントも解禁された。深瀬昌久の名作「洋子」作品写真も解禁。

 浅野忠信インタビュー動画は、瀧内公美について。「瀧内さんには本当にお世話になったと思います」と感謝を語る。

浅野忠信インタビュー動画
 瀧内さんには本当にお世話になったと思いますし、もう洋子そのもの。洋子さん自身、僕はお会いしたことないですが、本当にきちんと役としてその場に生きてくれていたので、本当にお二人の間には遠慮なく深瀬さんと洋子さんがいたと僕たちは信じていると思うので、瀧内公美さんの鋭い勘には感謝してます。


 本編動画は、4点。瀧内公美から<キスされる浅野忠信>編、瀧内公美から<ダメだしされる浅野忠信>編、瀧内公美に祝福され<有頂天の浅野忠信>編、瀧内公美にフラれ<涙目の浅野忠信>編。さまざまな愛のシーンが切り取られた4点となっている。

① 瀧内公美から<キスされる浅野忠信>編

 深瀬のスタジオ。洋子は雑誌を掴んで、頭がフェンスの隙間に挟まった豚のページを深瀬に出す。洋子はその豚の写真と彼女が両手を上にあげている写真とを隣り合わせに並べてみる。二つの写真のコントラストが見事にはまる。深瀬「思いもつかなかったな」。深瀬、洋子を見つめる。洋子は目をそらさない。洋子が近づきキスをする……。

② 瀧内公美から<ダメだしされる浅野忠信>編

 洋子は酔って眠気と闘っている。深瀬はカメラを取って洋子を撮る。洋子「そんなものの後ろに隠れてないで……。私を見てよ……カメラじゃなくて眼で見て」。深瀬は洋子のほうを見ない。
 深瀬「俺は十分見てる」、洋子「違う……あなたは自分を見てるだけ」。洋子は深瀬が固まっているのが解る。

③ 瀧内公美に祝福され<有頂天の浅野忠信>編

 深瀬「誰?」、洋子「山岸さんよ。あなたがニューヨークに行くんだって」、深瀬「まだ酔ってるの。ヨーちゃん」、 洋子「違うわよ。あなたの写真が展示されるんだって」。
 深瀬はゆっくりと身を起こして座る。深瀬 冗談だろ?」、洋子「冗談じゃないのよ」。
 洋子は深瀬を抱きしめる。洋子「近代美術館だって。NOMA? MOMA?」 深瀬は飛ぶように立ち上がり、パンツ一つで踊りだす。 深瀬「信じられない。ニューヨークだ! ニューヨーク!」洋子は深瀬が子どものように喜んで彼女の周りを踊り回るのにつられて笑いだす。

④ 瀧内公美にフラれ<涙目の浅野忠信>編

 ギャラリー。洋子は鴉の写真の前に立つ。洋子 「新聞が絶賛してたわ。賞を取ったんだって? 自分の眼で見なきゃと思ったの」、深瀬「それで?」、 洋子「美しいわ……」、深瀬「お前も……」、洋子「やめて……」深瀬が言葉をつごうとすると男が近づいてくる。深瀬はこの男の洋子への馴れ馴れしさにたじろぐ。洋子「昌久さん、私、結婚したの。この人は私の夫。三好です」。三好が深瀬にお辞儀をする。深瀬はこの知らせに愕然とする。やっとのことで挨拶する。

コメント

マーク・ギル監督
 (深瀬と洋子のラブ・ストーリーにした理由は)世界が回っているのは愛のおかげです。というか少なくともそうであるべきだ。本当のところ、映画の中心に普遍的なものを置きたかった。誰もが理解できる何か。私は愛がそれだと思ったのです。
 深瀬のことは2015年イギリスの新聞記事で知りました。彼の写真作品はもちろんですがそれを越えて深瀬と洋子の複雑な愛の物語が私を魅了しました。『殺し屋1』(三池崇史監督)で浅野忠信に一目ぼれしました、深瀬役は彼以外考えられなかった。

浅野忠信
 (深瀬と洋子のラブ・ストーリー、脚本を読んでどう感じましたか)脚本を読んだ時は素敵なラブ・ストーリーがあったんだろうなと思ったのですが、先ほど書いた恵比寿の写真展を見て2人の間の微妙なすれ違い?のようなものを感じました。
 (「洋子は<ミューズ>という言葉は使いたくない」と監督はおっしゃっていますが、深瀬にとって洋子はどういう存在だったと思いますか?)とても大変な時間を過ごされたと思うので、ミューズというふうには僕は受け取ってはいなかったです。そういう時も初めの頃はあったのかなと思いますが、ただ洋子さんがいたおかげで大きな次の課題に出合ったのでは?とも思いました。

瀧内公美
 ジェット・コースターのようにスピード感溢れる波瀾万丈な人生が描かれていますが、破壊的で刹那的で純粋無垢な深瀬さんにただただ心を奪われ、洋子を演じる身としてその一瞬一瞬にさまざまな感情が入り混じり、不思議な気持ちになったことを覚えています

深瀬昌久作品は「洋子」シリーズの2点を解禁

© 深瀬昌久アーカイブス
© 深瀬昌久アーカイブス

トモ・コスガ(深瀬昌久アーカイブスディレクター)
 深瀬の代表作<洋子>は、深瀬の妻・洋子を被写体に十年余りの歳月をかけて撮影されたシリーズです。深瀬は、出会った頃から洋子を撮り、それは結婚後も続けられました。1960年代には二人が暮らした草加松原団地を舞台に、1970年代には北海道や金沢、伊豆などの旅行先で、洋子を撮影しています。1973年の秋には、勤め先の画廊に毎朝出勤する洋子の姿を四階の自室窓から望遠レンズで撮り続け、それらを「洋子」と題して誌上で発表しました。1974年、ニューヨーク近代美術館で開催された写真展「New Japanese Photography」にも<洋子>を出品しています。しかし、次第に二人の間には「写真を撮るために一緒にいるようなパラドックス」が生じ、1976年に離別しました。

深瀬の代表的写真集新版、4月、半世紀ぶりに発刊決定!

 また、深瀬昌久『洋子』(1978年刊 朝日ソノラマ写真選書8)、『遊戯』(1971年刊 中央公論社 映像の現代4)は深瀬作品を代表し決定づけるシリーズとして評価されているが、長らく絶版だった。4月、約半世紀ぶりに赤々舎より新版が2冊同時刊行される。共に原本の構成を生かしつつ(『洋子』においては新たな寄稿文も収録予定)、デザインを刷新し、時代の精神を新たに体現する。

 森山大道らとニューヨークMoMA“New Japanese Photography”展(1974)で発表し絶賛を浴びた伝説の写真家深瀬昌久の78年にわたる波瀾万丈の人生を、実話とフィクションを織り交ぜて大胆に描いた。写真に憑りつかれた天才の狂気と、撮ることでしか愛しかたを知らなかった純粋さを、繊細かつワイルドに演じ浅野忠信の魅力が炸裂する。
 深瀬の<最愛の妻であり最強の被写体>洋子役に、瀧内公美(『由宇子の天秤』『敵』、大河ドラマ「光る君へ」)。ミューズという古典的役割を軽々と飛び越え、美しく自由な圧倒的存在感で演じた。
 古舘寛治、池松壮亮、高岡早紀ら実力派俳優が脇を固める。
 「深瀬昌久1961-1991レトロスペクティブ」展(東京都写真美術館、2023)では、プライベートを晒しながら、狂気、被写体への愛、ユーモアが混在し唯一無二、その革新性で若い世代を魅了した。本作では深瀬の35㎜フィルム作品が多数登場し、見る者の心を揺さぶり、鷲掴みにする。
 国際映画祭は、アメリカ・オースティン映画祭では観客賞受賞、そして東京国際映画祭、台北金馬映画祭に続き、レッドシー映画祭にも出品を果たし、全世界で高評価されている。

 『レイブンズ』は、伝説の天才写真家 深瀬昌久の実話に着想を得た物語。Vestapol、Ark Entertainment、Minded Factory、Katsize Films、The Y House FilmsがTeamo Production HQ、Townhouse Media Filmworksと共同で製作した。

深瀬昌久とは?

 1934年、北海道中川郡美深町生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。日本デザインセンターや河出書房新社などの勤務を経て、1968年に写真家として独立。1974年、アメリカ・MoMAで開催された歴史的な日本写真の展覧会「New Japanese Photography」への出展を皮切りに、これまで世界各国の展覧会に出展多数。1992年、転落事故で脳障害を負い、20年間の闘病の末、2012年没。享年78。
 代表作『鴉』は日本写真の金字塔として世界的に高い評価を得ている。2014年に創設された深瀬昌久アーカイブスの働きにより、2024年現在までに世界6都市で8度の回顧展が開催され、11冊の写真集が世に送り出された。2018年、蘭・Foamにて美術館初となる回顧展「Private Scenes」を開催。その開催に合わせて、深瀬が40年間にわたって制作した作品群を編纂した作品集『Masahisa Fukase』(赤々舎より日本語版、Editions Xavier Barralより英語版及び仏語版)が刊行された。

https://masahisafukase.com/(外部サイト)

公開表記

 配給:アークエンタテインメント
 2025年3月28日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館、ユーロスペースほか全国ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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