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登壇者:シンシア・エリヴォ、アリアナ・グランデ、ジョン・M・チュウ監督
【日本語吹替版キャスト】高畑充希、清水美依紗、kemio、ゆりやんレトリィバァ
第97回アカデミー賞®で10部門ノミネートされた映画『ウィキッド ふたりの魔女』ジャパンプレミアが都内で行われ、ふたりの魔女を演じたシンシア・エリヴォとアリアナ・グランデが来日。舞台挨拶に素敵なドレス姿でジョン・M・チュウ監督と共に登壇した。当日は、花束を持って駆けつけた日本語吹替版キャストの高畑充希、清水美依紗、kemio、ゆりやんレトリィバァとも対面した。
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本作は、魔法と幻想の国オズにある“シズ大学”で出会ったふたりの魔女の運命が描かれたファンタジー・ミュージカル。20年以上も名作ミュージカルとして愛されている。児童文学「オズの魔法使い」に登場する魔女たちの知られざる物語が描かれる――。
チュウ監督(「クレイジー・リッチ」「イン・ザ・ハイツ」)は、4度目の来日。音楽と魔法が彩る感動のエンタテインメントを演出した。「日本の観客の皆さんが最高です! 日本のすべてが好きです!」と大きな笑顔で挨拶。本作が世界的なヒットを記録している理由を聞かれると「正反対のふたりが“違い”を乗り越えて、友情を結ぶ姿は、世界中の人たちが求めている美しい物語なのだと思います。才能溢れるふたりをキャスティングすることができました。一緒に腕を組みながら、スペシャルなものを作ろうとした長い旅となりました」と説明した。
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アカデミー賞®で主演女優賞にノミネートされている“西の悪い魔女” エルファバ役を演じたシンシアは「再び日本の地を踏むことが出来て、大好きな皆さんと作品を分かち合えることがとても嬉しいです」と満員の客席に向かって満面の笑みで喜びを伝える。
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“善い魔女” グリンダを演じたアリアナは、ベアトップの白いドレス姿と髪にピンクの花の髪飾りをつけて人形のような可愛らしさで登壇。アリアナは、2017年に実施した自身のツアー「DANGEROUS WOMAN TOUR」以来の来日となる。「長い間、日本の皆さんと会えずにとても寂しかった。やっと来ることができました。ニホンダイスキ」と日本のファンへの愛を溢れさせて感無量の面持ち。アカデミー賞®でシンシアは助演女優賞にノミネートされている。シンシアとアリアナは、舞台挨拶の間も、終始互いに気を配り合う姿を見せ、客席のファンに向かって「日本の皆さんと分かち合えて嬉しい」と伝えた。
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作品について、チュウ監督は「監督することができて本当にラッキーでした。全く正反対のふたりが違いを乗り越えて友情を結ぶという美しい物語です。ふたりの成長が描かれていて、これは、世界中の人たちが欲していることだと思います」と本作の魅力を熱く伝えた。
シンシアは「ファミリーのような関係を築きながら映画を作れたことは本当に素敵でした。演じられて光栄でした」と話し、アリアナも「私が22年間愛し続けてきたこの作品は、自分自身であり続けることに恐れを抱かなくてもいいと、語ってくれています。怖がらずに自分らしくいることの大切さを伝えている物語です。このふたりと作品をつくりあげることができて、とても光栄でした」と感謝を伝えた。
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演技について質問が飛ぶと、シンシアは「身体能力が必要で、歌唱もする役です。『ディファイング・グラヴィティ』は飛んでいるときの気持ちが分からなければ歌えないと思い、トレーニングをして自分で飛びながら同時に歌えるレベルまで持って行けたのは、スタントの専門家とヴォーカル・コーチのおかげです」と感謝。撮影現場でリアルに歌うことで、「この瞬間を生きていると感じることが作品をよりリアルにしてくれました」と役に愛情を注ぎ、真摯に役に取り組んだ様子を告白した。
アリアナも「できる限りの準備とトレーニングをしました。撮影セットに入ったときに心配なく自分がそこにいられるように十分に備えました。「ポピュラー」ではアドリブも入れたので、シンシアのリアクションをその場で感じられました」と現場の様子を伝えた。
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日本でやりたいことを聞かれたシンシアは、「ファッションと物を書くことが大好き。文房具が好きで、美しい万年筆が欲しい。すごくイケてるヴィンテージのショップも訪れてみたいです」と告白。アリアナは日本に着いてすぐに、一緒に来日している両親とショッピングに行ったことを明かした。
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イベント後半、日本語吹替版キャストの高畑充希、清水美依紗、kemio、ゆりやんレトリィバァが花束を持って登壇した。
高畑は、以前シンシアの来日公演に足を運んだことを明かし、「今日、お会いできて感動しています」と感激しきり。
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清水はアリアナの大ファンで「毎回、新しい姿を見せてくれるアリアナに、すごく勇気をもらっていた」と伝えた。
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エルファバ役を演じた高畑が「シンシアさんは舞台と映像分野で活躍されていますが、パフォーマンスの観点で、意識して演じ分けている部分はありますか?」と質問すると、シンシアは「何より大事なのは真実に迫ったリアルを発信することだと思います」と伝えた。
清水は「グリンダのキャラクターに驚かされたことは?」と質問すると、アリアナは「驚きと言っていいのか分かりませんが、彼女の強さの部分ですね。彼女は面白くふざけているような一面もありますが、自分自身を信じている人。いろんな側面を持っている、その幅がとても好きです」と応えていた。
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グリンダの友人ファニー役を務めているkemioから「プレミア上映ツアーの最後に日本に来てどうですか?」と問われたチュウ監督は「本当に長い長い旅をしてきたという感じです。映画を観た皆さんが歌ったり踊ったりしてくださるのがとても嬉しい」と喜びを表す。
また、シェンシェン役のゆりやんから「作品を作る中で印象に残っていることは?」と聞かれ、チュウ監督は、「リハーサルのときに、シンシアとアリアナが私のオフィスに来て、床に座って一緒にナッツを食べながら台本にいろいろと書き込んでいった……。あのリハーサルは忘れられません」と素敵なエピソードを語った。。
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最後に、チュウ監督は「楽しんでください! 愛を注いで映画を作りました。その愛を感じていただけると思います」。シンシアは「日本ダイスキ。アリガトウゴザイマス」と日本語でコメント。「来日してから、ずっとアリアナから日本語を教わっていたんです。映画を楽しんでください」とにっこり。アリアナも「日本に来るのをず~っと楽しみにしていました。私の心は本当に感謝でいっぱいです。日本ダイスキ!」と伝えた。
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(取材・文・写真:福住佐知子)
公開表記
配給:東宝東和
3月7日(金)より、全国ロードショー!
(オフィシャル素材提供)