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登壇者:八木勇征、井上祐貴、櫻井海音、椿 泰我、木村真人監督、鈴木おさむ
鈴木おさむが原作・脚本を務め、主演、八木勇征、共演、井上祐貴、櫻井海音、椿 泰我(IMP.)で贈る、映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』が、2025年2月21日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国の劇場にて公開中。
「もしも人生で一回だけ、魔法が使えるとしたら――」
2024年3月31日をもって、放送作家業・脚本業を引退した鈴木おさむの念願の企画が、主演、八木勇征、共演、井上祐貴、櫻井海音、椿 泰我(IMP.)ら最旬のキャスト陣で映画化に漕ぎ着けた。2019年の初演以降、何度も再演されている同名朗読劇の実写映画化。原作・脚本は、もちろん鈴木おさむ自身が務める。緑豊かな自然に囲まれた小さな村を舞台に、切なく優しい、青春映画が誕生した。
2月22日(土)、映画公開を記念してメインキャスト4名と監督、さらに原作・脚本を務めた鈴木おさむが登壇した公開記念舞台挨拶を実施された!
ついに昨日封切りを迎えた中実施された公開記念舞台挨拶。多くの報道陣も詰めかけ、満員御礼の会場には涙しているお客さんの姿も見えるなど上映後の余韻に浸っている中、白い衣装を身に纏った八木勇征、井上祐貴、櫻井海音、椿 泰我(IMP.)と本作が長編映画で初監督となった木村真人、さらには原作・脚本を務めた鈴木おさむが舞台上に姿を現した。大きな拍手と歓声で会場が熱気に包まれる中、登壇者より一言ずつ挨拶が行われ、イベントがスタートした。さらに全国の劇場にもその模様が中継された。
朗読劇として書かれた本作だが、原作者の鈴木おさむは、故郷の南房総を思い描きながら執筆したことを明かし「勇征とは、彼がデビューしてからいろんな形でお仕事をしてきたので、アキトという役を勇征にやってもらえたことが、僕の中ですごく嬉しい」と感慨深げに語ると、八木も「実写化が決まる前から、アキトのイメージが僕ということを伝えていただいていたので、朗読劇の時から『やってみたいな』と思っていたんです。実写化される時にようやくその夢がかなって、素敵なキャストの皆さんとこの映画をつくり上げることができたので幸せです」と嬉しそうに語った。
改めて、映画の中で印象的なシーンや撮影に苦労したシーンについて尋ねると、八木は、鬼ごっこをする子ども時代のアキトたちから、映像が交差する形で高校生になった姿に切り替わるシーンについて触れ「子役の子たちとも絡めて、ほっこりした時間過ごせました」と明かし、さらにアキトとハルヒによる自転車の二人乗りについて「使い古されている仕様の自転車だったんですけど、サビサビだったんですよ。一回、祐貴くんと二人乗りしたら、一撃でタイヤが曲がってしまい……(苦笑)。スタッフさんが急遽、8キロくらい離れた自転車屋さんに行って、新品を買ってきてくれました」と撮影の裏話も明かしてくれた。
井上は、これまでの取材などで話したことのない、初めて明かす話として、電車に乗るアキトをハルヒが見送るシーンについて言及。「最初、台本にはハルヒの顔(を映し出す予定)はなかったんです」と現場で急遽、撮影することが決まったことを明かし「台本になかったからこそ、自分の中になかったものが入ってきて『お!』と嬉しくもあり、ドキドキする感じがありました。あのシーンのあの時の感情が忘れられなくて、あそこでかかる音楽を聴くと、いまだに思い出してウルっときたりします」と思い入れの強さを口にする。木村監督は急遽、撮影しようと思った理由について「現場で見ていて『この顔を撮らないでどうする!』という気持ちになった」と井上さんの表情を見て、決断したことを明かした。
櫻井は、完成披露上映会の際にも触れたサッカーのシーンについて「リアルでやっていまして、あの日は夕方からの撮影だったんですけど、午前中にサッカーをしに行って、仕上げてから現場に行きました」と得意なサッカーのシーンだけに準備万端で臨んだことを明かした。
続く椿は、カンニング竹山さん演じる父親とのシーンについて述懐。ユキオがさまざまな感情を見せるが「人生で怒ったことがなくて、監督に『人ってどうやって怒りますか?』と変な質問をして、怒り方を教わり、イラだちをどう表現するかなど根本からいろんなことを教えていただきながら挑みました。感情の引き出しを生み出してもらったし、一般の高校生として、どういうふうに生活するか軸から作らせてもらいました」と語った。
さらに鈴木に、映画を観て印象深かったシーンを尋ねると井上と同様にアキトが電車に乗るシーンに触れ「よくドラマや映画で『本当にこの主題歌、合ってないよなぁ……』という作品も正直あるけど(笑)、この作品の主題歌は素晴らしい! これだけ映画と合う主題歌ってあんまりない。本当に最高のシーンで主題歌がかかって、映画という意味で素晴らしいシーンになっている。FANTASTICSのみんなの力を借りているということも含めて大好きです!」と「春舞う空に願うのは」を含め、完璧なシーンになっていると惜しみない称賛を贈った。
さらに「この冬、最も泣ける」という映画のキャッチコピーに絡めて、登壇陣に最近、泣いた出来事を質問。木村監督は「昨日、初日で新宿に観に行ったら、終わった後に前に座っている方たちが拍手をしていて、それを見てボロボロと泣きました」と明かした。
鈴木は、妻の森三中・大島美幸さんとのやりとりとして「よく怒られるんですよ。きれい好きで『食べたものを片付けろ』など言われるんですけど、最近、僕が歳を重ねたせいか、裸足で部屋を歩くと足跡が残るんです。それで『歩くな』と言われました(苦笑)」と涙ぐましいエピソードを披露し「どうしたらいいんだろう? 浮く? 魔法を使いたい……」と語り、会場は笑いに包まれていた。
椿は先日、27歳の誕生日を迎えたが「当日はIMP.のライブをやらせていただいていたんですが、(ファンとメンバーからの)サプライズで泣きました。ファンの皆さんがペンライトで会場を(イメージカラーの)オレンジにしてくれて、フーッと吹いたら(ロウソクの火のように)消えていくという……。ステージ上だったので号泣はしなかったけど、言葉が詰まって涙ぐんじゃって、改めて映像をチェックして家でひとりで泣きました」と感動のエピソードを明かしてくれた。
櫻井は「恋愛リアリティ・ショーを見て、泣いてしまいました」と、また井上は「昨日、SNSにすごく分厚い映画の感想を送ってくださった方がいたんです。久々にあのシーンの撮影の日に戻った感覚でブワーッと泣いちゃいました」とそれぞれ告白。
トリを務めた八木は「1週間前くらいに、とある撮影で気温がマイナス7度だったんです。そんな環境下で、外で何時間も撮影したことがなくて、寒すぎて泣きました……(笑)。勝手に涙が出てくるんですよ。初めての経験でした」とまさかの涙エピソードで会場は笑いに包まれた。
舞台挨拶の締めとして木村監督は「この映画を撮影して、世の中で起こることは、いろんな人が人を思う気持ちで出来上がっていて、きっと世間ではそれを『魔法』と言うんだなと思いました。そういう優しい気持ちが増えていくと、きっと豊かな人生が世の中にあふれて、幸せな世界になるんだなと感じています。映画を観終わった帰り道にこの映画をふり返ってもらって、この先、生きていく中で何かを考えるきっかけになる映画体験になればと思っています。まっさらな心で世界観を感じていただければ幸せです」と呼びかける。
八木からも、「何より僕が、この映画を観て伝わってほしいと思うことは、いま、生きている人生の中で、良くないこともあれば、必ず良いこともあります。それは、たまたま運良く起きただけなのか――? 誰かが自分のために『良いことがあるように』と願い、魔法をかけてくれて、今幸せな瞬間が訪れているんだと思えるだけで、人生が豊かになるなと思いました。そうやって、ひとつひとつのことに感謝を持てる人になれば、もっと世界は平和になると思うので、皆さんもそういう気持ちになっていてくれたら嬉しいです」とメッセージを送り、温かい拍手に包まれた。
さらに、最後には八木、井上、櫻井、椿による劇中の魔法会議のシーンで踊る「魔法ダンス」を生披露! 会場からは笑いが起こると、手拍子でキャストに声援を送ると、イベントは大盛況の中幕を閉じた。
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公開表記
配給:ポニーキャニオン
大ヒット上映中!
(オフィシャル素材提供)