
登壇者:太田 光(爆笑問題・映画祭チェアマン)、山﨑直史(『巨大蛇行剣と謎の4世紀』監督)、4PRIDE(『REASON~あの日、HIPHOPに憧れた少年たち~』出演)
『TBSドキュメンタリー映画祭2025』の開催直前プレゼン対決&“開祭”宣言イベントが3月9日に都内で実施され、太田 光(爆笑問題/映画祭チェアマン)、山﨑直史(『巨大蛇行剣と謎の4世紀』監督)、4PRIDE(『REASON~あの日、HIPHOP に憧れた少年たち~』出演)が参加した。
今年で第5回目を迎える本映画祭は、3月14日(金)より東京・名古屋・大阪・京都・福岡・札幌の全国6都市で順次開催。現代を取り巻く重要な社会問題を考える「ソーシャル・セレクション」、多様な生き方や新たな価値観を見つめる「ライフ・セレクション」、表現者や歴史的発見を通して新たな感性に出会える「カルチャー・セレクション」の3つのテーマに沿って、14作品を選出するほか、「戦後80年企画」と題して戦時下や戦後を生きた人々を映した3作品も特別上映する。
長らく本映画祭に関わって来た太田は今回も興奮気味。前のめりになり過ぎてステージの立ち位置を間違えるハプニングを挟みつつ「年々上映作品数が増えているので……観るのが面倒くさい!」とボケつつ、「どの作品も本当に見応えがあって素晴らしい! 自分の知らない問題もたくさんあって、まさに人の数だけ物語と問題があるのだと感じた」と、金の違法採掘が原因で先住民族の子どもたちの間で健康被害が多発している問題を描いた『埋もれる叫び~南米アマゾンで広がる子ども達の異変~』を例に出し、ラインアップの進化を語った。

また太田は上映作品の中で『彼女が選んだ安楽死~たった独りで生きた誇りとともに~』が印象的だったと言い、「自分と同年代である彼女(本中で安楽死を選んだ迎田良子さん)は悲観的にならず『いい人生だった』とスイスに渡って幸福そうな顔で旅立つ。凄いなと思ったし、生きていくことがどう死んでいくのか?ということと重なった。こんなふうに肯定的に自分の人生を受け止められるものかと感動した」と胸を打たれていた。

さらに太田は、ドキュメンタリーとして撮ってみたい題材を発表。それは「今のテレビ業界」とタイムリーなもので「まだ世に出ていないTBSの闇をぜひとも私が暴きたい!」と冗談を交えて毒を吐き、司会のTBS良原安美アナウンサーから制止される一幕もあった。
そんな太田を前に、『巨大蛇行剣と謎の4世紀』の山﨑監督と『REASON~あの日、HIPHOP に憧れた少年たち~』出演者の4PRIDEが1分間の熱烈プレゼン「イっプレゼン」対決を行った。2m37㎝の実物大巨大蛇行剣パネル持参で臨み、「日本全国の歴史好きに観て欲しい!」などとアピールした山﨑監督について太田は「彼はいろいろあった私の選挙特番のプロデューサーなので……優勝!」と笑わせつつ、「ロマンがあるし、この発見をヒントに日本の歴史が解き明かされるきっかけになるはず。私も思わず声が出たくらいの発見だと思った」と唸っていた。


体調不良で欠席となった嵯峨祥平監督の助っ人として岡山県津山市から参加した4PRIDEは「監督が体調不良ということで……単なる不良が来ました!」とダジャレを効かせながら、危険なワードが含まれたラップで作品をアピールした。

これに太田は「まさに魂の叫び! 迫力も凄いし、怖いことを言っている」とたじろぎつつ、作品については「彼の仲間たちの生活やさまざまな過去、そういったものがありながらHIPHOPをやっている。作品を観ると彼らを応援したくなります。よくシャバにいてくれたよなと思う」と痺れていた。

「イっプレゼン」勝者は『REASON~あの日、HIPHOP に憧れた少年たち~』に決定。4PRIDEは太田の「だって彼の作品を勝たせないと殺されるから……」という選考理由に爆笑しつつ、「たくさんの人たちに観て欲しい」と映画祭での上映に期待した。
最後は3人で仲良く開会宣言。3月14日(金)からスタートする映画祭の反響を楽しみにしていた。
“謎の4世紀”……1600年前、巨大蛇行剣はなぜつくられたのか
『巨大蛇行剣と謎の4世紀』

2022年、奈良市の富雄丸山古墳で2メートル37センチに及ぶ巨大蛇行剣が見つかった。同時に発見された鼉龍文盾形銅鏡とともに“国宝級の発見”とも言われ、約1600年前の“謎の4世紀”に製造されたとみられている。日本で古代国家が形成された時期にも関わらず、文書などが残っておらず、分かっていないことが多い“謎の4世紀”。この時代に一体何があったのか。巨大蛇行剣は、なぜ、そして、どうやってつくられたのか……。
監督:山崎直史
1979年、横浜市出身。2004年TBSテレビ入社。報道局社会部で警視庁捜査一課や東京地検特捜部などを担当、長年事件取材をおこなったほか、東日本大震災など災害現場取材も多数経験。『Nスタ』や『news23』などの報道番組で編集長・デスクとして日々のニュースに向き合うとともに、「特命取材班マルトク」や「コールドケース~未解決事件を追う~」などのキャンペーン報道も展開。TBS/JNN衆院選開票特番『選挙の日2021』でチーフプロデューサーを務めるなど、多くの報道特別番組を制作した。2022年から『報道特集』ディレクター。幼少期から好きだった、歴史や考古学に関する企画を取材・制作。明治時代に磐梯山の噴火で湖底に水没した会津地方の宿場町などを調査する水中考古学者らや、当映画の題材となった、奈良市・富雄丸山古墳で発見された巨大蛇行剣などを継続取材した。一連の動画はYouTubeで累計で約1000万回再生となっている(2024年12月現在)。現在は報道局外信部所属。

刑務所から復活のラッパー紅桜。ダメな奴とダメな奴らの壮絶人生
『REASON~あの日、HIPHOPに憧れた少年たち~』

2024年公開の「ダメな奴」続編。前作ではラッパー紅桜の服役後に密着したが、今回は彼が所属するHIPHOPクルーに密着。「西日本一の窃盗団」「ヤクザに借金800万」……48歳4PRIDEの壮絶人生。荒んだ生活の中で少年はHIPHOPと出会った。しかし夢で食えるほど甘くない世界。歳を重ねた今、昼の顔は「解体業」。朝から晩まで働くおじさんラッパーのリアル。それでも歌い続ける「理由」とは。
監督: 嵯峨祥平
石川県金沢市出身。2005 に TBSテレビへ入社以来、バラエティ番組の制作を長年担当。2015年~2018年編成。「櫻井・有吉のTHE夜会」「佐藤健&千鳥ノブよ!この謎を解いてみろ!」「坂上忍の怒りの追跡バスターズ」「好きか嫌いか言う時間」「坂上&指原のつぶれない店」「王様のブランチ」「恋んトス」などをプロデュース。現在はKバレエやイベント事業のプロデュースも手掛け、2024年、TBSドキュメンタリー映画祭にて『ダメな奴~ラッパー紅桜刑務所からの再起~』の監督を務める。

4PRIDE
1975年12月29日生まれで、岡山県津山市出身のPartyGunPaul所属のラッパー。 1999年からラッパーとしての活動を開始。これまでに4アルバムをリリース。同メンバーのYAMATOとのユニット「MASTER BULLDOG」での楽曲「負けず嫌い」はYouTube再生回数100万回を記録。また同メンバー紅桜との楽曲「JAH LION」は転けても何度でも立ち上がるという4PRIDE生き様がより濃く反映された楽曲となっている。現在はラッパーとしての活動の他、イベント・オーガナイザーとしての4PRIDEは、西日本豪雨で被災した方々へのチャリティー・イベントや、無料野外フェス、公共の文化センターを活用した子どもを中心としたイベントなど地元津山市の街おこしに奮闘している。
TBSドキュメンタリー映画祭とは
TBSテレビやTBS系列の各局の記者やディレクターたちが、歴史的事件やいま起きている出来事、市井の人々の日常を追い続け、記録し続け、熱い思いとともにドキュメンタリー映画として世の中に発信し続けるために立ち上げられたブランド「TBS DOCS」。「TBSドキュメンタリー映画祭」は、TBS DOCSが手がけた至極の作品を集めた映画祭。テレビやSNSでは伝えきれない事実や声なき心の声を発信し続ける本気のドキュメンタリー作品に出会える場として、2021年より開催し、今回で第5回を迎える。
現代を取り巻く重要な社会問題を考える「ソーシャル・セレクション」、多様な生き方や新たな価値観を見つめる「ライフ・セレクション」、表現者や歴史再発見を通して新たな感性に出会える「カルチャー・セレクション」の3つのテーマに沿って、上映作品を選出。あわせて、「戦後80年企画」と題して、戦時下や戦後を生きた人々を映した作品も特別上映。
これまでも『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』(監督:豊島圭介・20)、『ももいろクローバーZ アイドルの向こう側 特別上映版』(監督:酒井祐輔・22)、『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版』(監督:武石浩明・22)、『戦場記者』(監督:須賀川拓・22)、『シーナ&ロケッツ 鮎川誠 ロックと家族の絆』(監督:寺井到・23)、『オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版』(監督:穂坂友紀・23)など、12作品以上を劇場公開へ繋げている。
公式サイト:https://tbs-docs.com/2025(外部サイト)
公式X:https://x.com/TBSDOCS_eigasai(外部サイト)
TBSドキュメンタリー映画祭2025 概要
東京=会場:ヒューマントラストシネマ渋谷|日程:3月14日(金)〜4月3日(木)
大阪=会場:テアトル梅田|日程:3月28日(金)〜4月10日(木)
名古屋=会場:センチュリーシネマ|日程:3月28日(金)〜4月10日(木)
京都=会場:アップリンク京都|日程:3月28日(金)〜4月10日(木)
福岡=会場:キノシネマ天神|日程:3月28日(金)〜4月10日(木)
札幌=会場:シアターキノ|日程:4月5日(金)〜4月11日(金)
【数量限定特典】
特製ポストカード付きムビチケカード、2月7日(金)より発売開始!
全作品共通1回券/1400円(税込)
(オフィシャル素材提供)