インタビュー

『レイブンズ』浅野忠信&池松壮亮 インタビュー動画解禁!

© Vestapol, Ark Entertainment, Minded Factory, The Y House Films

 国際派俳優として世界が注目する浅野忠信が、天才写真家 深瀬昌久を演じる最新主演作、仏日西白合作映画『レイブンズ』(3月28日よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館、ユーロスペースほか全国公開)。
 カメラを手に、生きること愛することの輝きと葛藤を全身で駆け抜けた写真家・深瀬昌久の人生が今、実話とフィクションを織り交ぜた映画によって鮮烈に甦る。
 深瀬昌久は、森山大道らとニューヨークMoMA“New Japanese Photography”展(1974)で称賛を浴びた今や伝説だ。ときに酒に溺れ、悲しみに明け暮れ、苦しみや淋しさを隠すことなかった深瀬はそれでも一身に愛を求め、写真を撮り続けた。
 何故これほどまでに写真に魅入られるのか、何故カメラのシャッターを切り続けるのか、定められた答えのない問いを胸に、ならば、だからこそ撮るしかないという深瀬昌久の衝動は、破天荒に、ひたむきに、生きることと撮ることをわかちがたく結んでいく。
 そんな深瀬を演じるのは、ハリウッド製作ドラマ「SHOGUN 将軍」で、ゴールデングローブ賞助演男優賞(テレビドラマ部門)を受賞し、国際派俳優として全世界が注目する浅野忠信。浅野忠信は真骨頂ともいえる役どころで深瀬昌久を演じきり、スクリーンには深瀬の弱さや強さ、繊細さ、純粋さが浅野の魅力全開に息づくのだ。

石内 都、永瀬正敏、諏訪 敦、横浜聡子など著名人コメントも解禁

 深瀬昌久の助手正田役には池松壮亮。深瀬が酒に溺れ、自暴自棄に陥ろうとも、正田は60年代から晩年まで公私ともに彼に寄り添った。浮き沈みする深瀬の激しい心情や行動に向き合いながら、ときに叱咤し、ときにやわらかに支える正田を演じる池松のたたずまいからは、深瀬の理解者として、リスペクトの念が静かに溢れている。

深瀬作品「豚を殺せ」スチールも解禁

 浅野忠信が「好き放題やりました」と語り、池松壮亮が浅野忠信について語るインタビュー動画2点、浅野忠信と池松壮亮のユーモラスであたたかい師弟愛をきりとった本編動画を3点、計4点一挙解禁。

インタビュー動画

浅野インタビュー

池松インタビュー

 あわせて、著名人コメントも解禁。深瀬昌久と親交のあった写真家石内都、俳優で写真家の永瀬正敏、画家で武蔵野美術大学教授の諏訪 敦、ベネチア映画祭出品「海辺へ行く道」で特別表彰を受けたばかりの映画監督横浜聡子、そのほか、石井正則(俳優)、森 晶麿(小説家)、島口大樹(作家)、古屋呂敏(俳優、フォトグラファー)、門間雄介(ライター、編集者)らがコメントを寄せた。

本編の新スチール7点、深瀬作品「豚を殺せ」スチール2点も解禁された。

1.<名作「豚を殺せ」誕生>編

 1960年.トラックの中には食用に解体される動物の死体。
 正田「彼の子どもが今日うまれそうで」、精肉業者(大山雄史)「はあ!? じゃあ、ここじゃなくて、生まれる方に行かなきゃ」、深瀬「ある意味で始まりと終わりは一緒です。どちらも血とはらわたと悲鳴がある」。正田は笑う。名作「豚を殺せ」誕生の瞬間。

2.<警察署へお迎え>編

 正田「これからどうします?」、深瀬「北海道に帰るか」、正田は深瀬に彼のニコンのカメラバッグを手渡そうとする。 深瀬はカメラを拒む。深瀬「何を撮っていいか分からない」。深瀬は旅行鞄を持ち上げて歩き去る。

3.<幽霊>編

 展覧会「写真葬」。深瀬が風呂で撮影した水中セルフポートレイトの数々。世界を旅して撮ったセルフィーもある。正田「街の中をさ迷う深瀬さんの幽霊ってとこですかね」、深瀬「死ぬのも順番待ちだから。俺はもう幽霊になったのか……」。

深瀬昌久作品「豚を殺せ」

© 深瀬昌久アーカイブス
© 深瀬昌久アーカイブス

コメント

トモ・コスガ深瀬昌久アーカイブスディレクター
 1961年、初の個展『豚を殺せ』を開きます。当時タブーとされた屠畜に焦点を当てつつ、自身と恋人の裸形を撮った写真も混合させる異質の二部構成。多重露光やモンタージュではないストレートな写真で、目に見えないテーマを浮上させることに挑みました。

石内 都(写真家)
 浅野忠信が演じる深瀬昌久は「深瀬さんが生き返った」と思えるほど、本人にそっくりだ。(その身体性、しぐさ、風貌、立ち振る舞いが私の知っている深瀬昌久そのものだ。)20年間の完全な沈黙を経て世を去った深瀬昌久が、映画の中に見事に蘇る。『レイブンズ』は写真の魔力に殉じた男、深瀬昌久の生き様を永遠に語り継ぐ物語になった。

永瀬正敏(俳優、写真家)
 深瀬昌久氏の大きな手のひらの間にある
 小さな塊の奥に潜む様々な感情を
 全てスクリーンの中に閉じ込め
 そこから噴き出す濃縮されたモノを
 全身に浴び続けたようだ

 光の中に消え、暗闇から現れる
 僕自身のもう一人の自分は
 さて、一体どんな姿形をしているのだろう
 僕はそいつに向け、シャッターを切れるだろうか

 浅野忠信、此処にあり!!!

諏訪 敦(画家)
 狂気が芸術性を担保するかのように思えた、そんな時代の夢幻能か。自ら転落を予言していた新宿ゴールデン街の階段は、深瀬にとっての橋掛かりではなかったか。

横浜聡子(映画監督)
 哀しみとおかしみが同居する浅野さんのお芝居。
 人間の内面はこれほどまでに揺らぐのかと驚き、だからこそ美しいのだと理解した。

石井正則(俳優)
 これは観る者全ての「セルフポートレート」です。あなたの中にも鴉がいます。

森 晶麿(小説家)
 俳優・浅野は映画を食う「涅槃宿る破顔(アサノ)」を封印してきた。だが今、伝説の写真家を100%演じ、同時に「アサノ」が解き放たれた。


島口大樹(作家)
 痛切な詩情や悲哀の滲む遊戯性、そして何より、彼の孤独に惹かれてきた。こうして繙かれる、当人にも把捉できなかった魂の遍歴に目を見張りたい。

古屋呂敏(俳優、フォトグラファー)
 表現者なら誰しもが嫉妬する。
 写真を憎んで写真に愛されすぎた男、深瀬昌久の人生の光と影。
 心に沈黙とざわつきが残る素敵な作品でした。

門間雄介(ライター、編集者)
 写真によって自由な精神を手にし、写真によって破滅した、深瀬の生涯はせつない。だがこうやって彼の生の軌跡や、本作に挿入された数々の写真に触れるとわかる。その魂は純粋だった。そして深瀬という写真家はかくのごとく生きたのだと、ギルは、役者たちは誠実に記録する。

 森山大道らとニューヨークMoMA“New Japanese Photography”展(1974)で発表し絶賛を浴びた伝説の写真家深瀬昌久の78年にわたる波瀾万丈の人生を、実話とフィクションを織り交ぜて大胆に描いた。写真に憑りつかれた天才の狂気と、撮ることでしか愛しかたを知らなかった純粋さを、繊細かつワイルドに演じ浅野忠信の魅力が炸裂する。
 深瀬の<最愛の妻であり最強の被写体>洋子役に、瀧内公美(『由宇子の天秤』『敵』、大河ドラマ「光る君へ」)。ミューズという古典的役割を軽々と飛び越え、美しく自由な圧倒的存在感で演じた。
 古舘寛治、池松壮亮、高岡早紀ら実力派俳優が脇を固める。
 「深瀬昌久1961-1991レトロスペクティブ」展(東京都写真美術館、2023)では、プライベートを晒しながら、狂気、被写体への愛、ユーモアが混在し唯一無二、その革新性で若い世代を魅了した。本作では深瀬の35㎜フィルム作品が多数登場し、見る者の心を揺さぶり、鷲掴みにする。
 国際映画祭は、アメリカ・オースティン映画祭では観客賞受賞、そして東京国際映画祭、台北金馬映画祭に続き、レッドシー映画祭にも出品を果たし、全世界で高評価されている。

 『レイブンズ』は、伝説の天才写真家 深瀬昌久の実話に着想を得た物語。Vestapol、Ark Entertainment、Minded Factory、Katsize Films、The Y House FilmsがTeamo Production HQ、Townhouse Media Filmworksと共同で製作した。

深瀬昌久とは?

 1934年、北海道中川郡美深町生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。日本デザインセンターや河出書房新社などの勤務を経て、1968年に写真家として独立。1974年、アメリカ・MoMAで開催された歴史的な日本写真の展覧会「New Japanese Photography」への出展を皮切りに、これまで世界各国の展覧会に出展多数。1992年、転落事故で脳障害を負い、20年間の闘病の末、2012年没。享年78。
 代表作『鴉』は日本写真の金字塔として世界的に高い評価を得ている。2014年に創設された深瀬昌久アーカイブスの働きにより、2024年現在までに世界6都市で8度の回顧展が開催され、11冊の写真集が世に送り出された。2018年、蘭・Foamにて美術館初となる回顧展「Private Scenes」を開催。その開催に合わせて、深瀬が40年間にわたって制作した作品群を編纂した作品集『Masahisa Fukase』(赤々舎より日本語版、Editions Xavier Barralより英語版及び仏語版)が刊行された。

https://masahisafukase.com/(外部サイト)

公開表記

 配給:アークエンタテインメント
 2025年3月28日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館、ユーロスペースほか全国ロードショー

(オフィシャル素材提供)

関連作品

スポンサーリンク
シェアする
サイト 管理者をフォローする
Translate »
タイトルとURLをコピーしました