
登壇者:山﨑直史監督、山崎怜奈(タレント)
TBSテレビやTBS系列各局の記者やディレクターが、歴史的事件、現在進行形の出来事、そして市井の人々の日常を追い続け、記録し、情熱を込めて世に送り出してきたドキュメンタリーブランド「TBS DOCS」。その想いが結実した場として2021年にスタートした「TBSドキュメンタリー映画祭2025」が、3月14日(金)より東京ヒューマントラスト渋谷にてついに開催中。以降、順次、名古屋・大阪・京都・福岡・札幌の全国6都市で開催。
現代を取り巻く重要な社会問題を考える「ソーシャル・セレクション」、多様な生き方や新たな価値観を見つめる「ライフ・セレクション」、表現者や歴史的発見を通して新たな感性に出合える「カルチャー・セレクション」の3つのテーマに沿って、14作品を選出。あわせて、戦後80年企画と題して、戦時下や戦後を生きた人々を映した3作品も特別上映する。
この度、『巨大蛇行剣と謎の4世紀』の上映後舞台挨拶に、歴史番組を担当するほどの歴史好きで知られる、タレントの山崎怜奈がゲストとして登壇。監督の山﨑直史とともに、“巨大蛇行剣”の日本の4世紀の謎に思いを馳せ、魅力を熱く語り尽くした。
2メートル37センチの巨大蛇行剣パネルを携え登壇した山﨑監督。一緒に登壇したゲストの山崎怜奈について、「山崎さんが、この映画をどういうふうに感じてくれたのか聞いてみたかったんです。同じ“ヤマザキ”で、しかも歴史好き。4、5年前からずっと勝手に気になっていて、自分が係る番組でもいつかご出演していただきたかったんです」と、山﨑監督たっての願いが通じ、今回のゲスト登壇が叶ったと紹介した。

そんな山崎怜奈は本作を観た感想を訊かれ、「歴史は趣味ベースで好きなんですが、発掘調査の現場がどのように動いていて、保存科学というものがどれだけ繊細で難しいものなのか、それがコンパクトにぎゅっと凝縮されているので、詳しくない方でも見やすくて、さらに歴史のロマンだったり、想像が膨らむところを楽しめるドキュメンタリー映画だったと思いました!」と絶賛。さらに、「この巨大蛇行剣が作られた4世紀は、日本に資料が残っていないと本編でも言われてましたが、確かに学校で勉強したとき、ここ飛ばしてたなと(笑)。それも100年くらい飛ばしていたんだということに気づいてビックリしました!」と歴女として新しい発見がっあたことに改めて驚いていた。

山﨑監督は本作を手掛けることになったきっかけを訊かれると、「日本という国がどのように出来て、それがどう研究されてきたのか取材してみたかったんです。今の国家につながる国造りをしていたのが古墳時代なので、何かいいネタはないかと探していたらこの蛇行剣と出合ったんです」と感慨深く語る。さらに山崎から、蛇行剣をはじめて見た時の印象について訊かれた監督は、「最初から最後までそう思ってましたが、とにかくバカでかいの一言に尽きます(笑)。実用的でないし、存在感のある謎の剣だなと思いました」と表現した。取材に同行したカメラマンも、とにかく引いて剣を撮らないと画面に収まりきらず、その大きさにいつもボヤいていたという。

また、本作を作るうえで最も注意したという点について山﨑監督は、「歴史が好きな者として、歴史発見の裏側には、ものすごい地道な作業があるんだと本当に感じたので、そこに従事する研究者たちの真摯な姿というのを、きちんと皆さんにお伝えしようと気をつけました」と述べた。そんな研究者の方たちの話になると「皆さん、好きなものの事になるとずっとしゃべっちゃうんですよね(笑)。刀の柄のことをちょっと聞こうとしたら、20分くらい止まらない。ものすごいこだわりと探求心。そういう方じゃないと研究者にはなれないんだなと感じました」と敬意を示していた。
最後に山崎から、「今回の発見によって、今の教科書で定説とされ掲載されている歴史が変わることはありますか?」という質問に、山﨑監督は「(教科書を)変えるまで行くかは分かりませんが、大きな影響を与えると思っています!」と自信を見せていた。
“謎の4世紀”……1600年前、巨大蛇行剣はなぜつくられたのか
『巨大蛇行剣と謎の4世紀』

2022年、奈良市の富雄丸山古墳で2メートル37センチに及ぶ巨大蛇行剣が見つかった。同時に発見された鼉龍文盾形銅鏡とともに“国宝級の発見”とも言われ、約1600年前の“謎の4世紀”に製造されたとみられている。日本で古代国家が形成された時期にも関わらず、文書などが残っておらず、分かっていないことが多い“謎の4世紀”。この時代に一体何があったのか。巨大蛇行剣は、なぜ、そして、どうやってつくられたのか……。
監督:山崎直史
1979年、横浜市出身。2004年TBSテレビ入社。報道局社会部で警視庁捜査一課や東京地検特捜部などを担当、長年事件取材をおこなったほか、東日本大震災など災害現場取材も多数経験。『Nスタ』や『news23』などの報道番組で編集長・デスクとして日々のニュースに向き合うとともに、「特命取材班マルトク」や「コールドケース~未解決事件を追う~」などのキャンペーン報道も展開。TBS/JNN衆院選開票特番『選挙の日2021』でチーフプロデューサーを務めるなど、多くの報道特別番組を制作した。2022年から『報道特集』ディレクター。幼少期から好きだった、歴史や考古学に関する企画を取材・制作。明治時代に磐梯山の噴火で湖底に水没した会津地方の宿場町などを調査する水中考古学者らや、当映画の題材となった、奈良市・富雄丸山古墳で発見された巨大蛇行剣などを継続取材した。一連の動画はYouTubeで累計で約1000万回再生となっている(2024年12月現在)。現在は報道局外信部所属。

TBSドキュメンタリー映画祭とは
TBSテレビやTBS系列の各局の記者やディレクターたちが、歴史的事件やいま起きている出来事、市井の人々の日常を追い続け、記録し続け、熱い思いとともにドキュメンタリー映画として世の中に発信し続けるために立ち上げられたブランド「TBS DOCS」。「TBSドキュメンタリー映画祭」は、TBS DOCSが手がけた至極の作品を集めた映画祭。テレビやSNSでは伝えきれない事実や声なき心の声を発信し続ける本気のドキュメンタリー作品に出会える場として、2021年より開催し、今回で第5回を迎える。
現代を取り巻く重要な社会問題を考える「ソーシャル・セレクション」、多様な生き方や新たな価値観を見つめる「ライフ・セレクション」、表現者や歴史再発見を通して新たな感性に出会える「カルチャー・セレクション」の3つのテーマに沿って、上映作品を選出。あわせて、「戦後80年企画」と題して、戦時下や戦後を生きた人々を映した作品も特別上映。
これまでも『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』(監督:豊島圭介・20)、『ももいろクローバーZ アイドルの向こう側 特別上映版』(監督:酒井祐輔・22)、『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版』(監督:武石浩明・22)、『戦場記者』(監督:須賀川拓・22)、『シーナ&ロケッツ 鮎川誠 ロックと家族の絆』(監督:寺井到・23)、『オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版』(監督:穂坂友紀・23)など、12作品以上を劇場公開へ繋げている。
公式サイト:https://tbs-docs.com/2025(外部サイト)
公式X:https://x.com/TBSDOCS_eigasai(外部サイト)
TBSドキュメンタリー映画祭2025 概要
東京=会場:ヒューマントラストシネマ渋谷|日程:3月14日(金)〜4月3日(木)
大阪=会場:テアトル梅田|日程:3月28日(金)〜4月10日(木)
名古屋=会場:センチュリーシネマ|日程:3月28日(金)〜4月10日(木)
京都=会場:アップリンク京都|日程:3月28日(金)〜4月10日(木)
福岡=会場:キノシネマ天神|日程:3月28日(金)〜4月10日(木)
札幌=会場:シアターキノ|日程:4月5日(金)〜4月11日(金)
【数量限定特典】
特製ポストカード付きムビチケカード、2月7日(金)より発売開始!
全作品共通1回券/1400円(税込)
(オフィシャル素材提供)