
登壇者:鈴木保奈美
アカデミー賞🄬を席巻した『フォレスト・ガンプ/一期一会』のスタッフ&キャストが贈る、映画『HERE 時を越えて』(4月4日公開)。その公開記念イベントが都内映画館で実施され、俳優の鈴木保奈美がトークイベントに登壇した。
「すべてはここ(HERE)で起こる」というテーマのもとに、紀元前から現代までを固定カメラというひとつの視点で、さまざまな家族の姿を描いた本作。先んじて映画を鑑賞した鈴木は「まずはビックリしました! 何が始まるのだろうか、どういう展開なんだろうかと。スクリーンから目が離せなくなりました。どこにでもいる家族のどこにでもあるお話を丁寧に紡いでいくだけなのに、どうしてこんなに惹きつけられるのだろうか……」と斬新なスタイルの演出とルックに目を奪われていた。
それぞれの時代を象徴するかのような調度品を鈴木は見どころに挙げ、「それぞれの時代によってインテリアも変わっていて、細かい所まで作り込んである。出来ることならば画面を止めて隅から隅まで見て確認したいくらい。これから作品を観る観客の皆さんにも大きなスクリーンで観ていただきたいです」と呼び掛けていた。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『フォレスト・ガンプ/一期一会』で知られる名匠ロバート・ゼメキス監督が、リチャード・マグワイアによる実験的グラフィック・ノベルを映画化。原作本の「HERE ヒア」(日本では国書刊行会から出版)も読んでいる鈴木は「読んで理解するのに頭を使うけれど、不思議な世界が展開していて、どうしてこのような発想が生まれるのだろうかと驚きました。映画化にあたっては原作にあるシビアなシーンを入れて社会派的な映画にすることも出来たはずだけれど、そうしなかったのはゼメキス監督ならではの優しさなのかなと。家を中心に愛で包んだ映画にしたんだなと思いました」と分析した。

本作では『フォレスト・ガンプ/一期一会』以来、約30年ぶりに名優トム・ハンクスとロビン・ライトが共演し、リチャードとマーガレット夫婦の10代から70代までの年齢を最新のVFX技術を駆使して演じている。鈴木は「顔の部分はVFXのデジタルメイクでやっていますが、若くなった顔に合わせて体も若いスピードに合わせないといけないので、そこをどうやって演じられたのか、直接お二人からお話を伺いたいです!」と興味津々。もし同じような技術を駆使した作品へのオファーがあったら「私は新しくて面白そうなものには、何でも挑戦してみたい」と前向きで「デジタル技術の進化はちょっと怖いけれど、でもそれによってさまざまな時代を一人の俳優が表現することが可能になる広がりは、一観客としては嬉しい。最新のVFXを駆使して表現の可能性をより大きく深くするためにここまでやってくれたことに本当に驚きました」と製作陣に賛辞を送った。

本作のもう一人の主人公である“家”に関して「自分の実家もそうですし、小さい時によく遊びに行っていた祖父の家の記憶が蘇った」という鈴木は、祖父の家の門の前で撮った七五三の写真を思い出の写真として公開した。「3しゃいです!(3歳です!)」と照れながら「祖父の家には正月や夏休みによく遊びに行っていて、私は初孫だったのでとても可愛がってもらいました。祖父の家は親戚が良く集まる家だったので、ここで過ごした時間は強烈に心に残っています」と懐かしんでいた。

最後に鈴木は『フォレスト・ガンプ/一期一会』チームが集結した本作に触れて「昔一緒にたくさん仕事をした仲間が、ちょっとおじいちゃんになってまた集まって仕事をするというのは絶対に楽しかったはず。その楽しさをお裾分けしていただいたようで、観ていてとても幸せな気持ちになりました。観ていただく皆さんもきっと幸せな気持ちになるはずです」とアピールしていた。
『HERE 時を越えて』は4月4日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー!
公開表記
配給:キノフィルムズ
4月4日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー