
登壇者:広瀬すず、杉咲 花、清原果耶、坂元裕二、土井裕泰監督
多数の主演作を持ち、真に実力のある国民的俳優としてトップを牽引する広瀬すず、杉咲 花、清原果耶が奇跡のトリプル主演を果たし、『花束みたいな恋をした』以降、ドラマだけでなく『怪物』(第76回カンヌ国際映画祭脚本賞受賞)、『クレイジークルーズ』(Netflix)、最新作『ファーストキス 1ST KISS』など映画でも精力的に活動する脚本家・坂元裕二が新たに書き下ろした 『片思い世界』が4月4日(金)より公開した。監督を担うのは、第44回日本アカデミー賞にて計11部門で優秀賞を受賞した『罪の声』や異例のロングランを記録した『花束みたいな恋をした』監督の土井裕泰。あれから4年、本作で再びチームとなった。
この度、4月5日(土)に公開記念舞台挨拶を実施した!
イベントには、トリプル主演の広瀬すず、杉咲 花、清原果耶に加え、土井裕泰監督、そして本作の脚本を務めた坂元裕二が登壇した。同作のイベントに坂元が登壇するのは今回が初めてとなる。ようやく本作が公開になった気持ちや、作品に込めた思い等、ここでしか聞けない話を語り、さらに、主人公3人が一緒に暮らすきっかけになった12年前の出来事を演じた子役キャストたちによる花束贈呈も実施された。
大勢のファンが集まった会場内に広瀬、杉咲、清原の3人が登場すると会場は一気に華やかな雰囲気に。そんな中、前日から公開されている本作について質問された広瀬は「わたしのまわりのお友だちからはまだ、直接反響は届いていないんですが、観たいと言ってくれる人が本当に多くて。それは素直にうれしくて、楽しみだなと思っているので感想を聞くのが待ち遠しいです。実は今月中に友だちと一緒に観に行こうと約束をしていて。それくらいもう一度観たくなるような気持ちになっています」とコメント。

一方の杉咲が「知り合いの人が昨日観に行ってくれたのですが、こんな世界があったらいいなという感想をくれて、すごく分かるなと思いました。それと自分はレビューなども読むんですけど、同じような声が多くあって良かったです」とコメント。さらに清原も「わたしのお友だちも観に行ったよと言ってくれて、入場者プレゼントで(ランダムに配られている)ソロビジュアルポストカードがあるんですけど、すずちゃんのカードをもらったよと連絡してくれました」と広瀬に報告をした。

土井監督は「この映画の制作にはけっこう時間がかかっていて、やっと観ていただけるんだという、それだけで感無量だったんですけど、先ほどはじめて上映後の方とお会いする機会があったんですね。今までは取材などでも、本質的なことを話せなかったので、急に話していいよとなると何を話せばいいのか分からない感じもありました。でも皆さんの表情を見ると、ダイレクトに伝わってるんだなと思い、うれしかったです」としみじみとコメント。坂元も「この前、別の映画を塚原あゆ子さん(監督)とやった時に、『誰も感想をくれないよね』と言っていて。それで『次にやるときはお互いに感想を送りあおう』といった約束をしたんですけど、僕には来なくて、土井さんのほうに連絡があったみたい」と語ると、「昨日、朝イチの回で観に行ってくださったみたいで、続けて2回観てしまいました、という連絡をいただきました」と連絡があったことを明かした土井監督。それには坂元も「初耳です。これが本当の“片思い世界”ですね」とボヤき会場を沸かせた。
また本作で注目のポイントを聞かれると「3人でバスケをするシーン」と明かした杉咲。「クランクイン前に3人で練習をする時間をとってくださって。すずちゃんは経験者なので本当に引っ張ってくれましたし、果耶ちゃんの血眼になって練習に励んでいる姿に感化されました。実はわたしは小学校か中学校の時に体育の授業のバスケで突き指をしてしまったというトラウマがあったので、ドキドキしてました」と振り返ると、広瀬も「ずっとわたしがドリブルをしていたので、ここは花ちゃんが行って、ここは清原ちゃんから行って、という感じで毎回変えていて。でもふたりとも撮影の合間はずっとボールをさわっていて、努力家だなと思いました」と感心した様子でコメント。清原も「まさに血眼になって練習してました。それと注目してほしいところは、3人の子ども時代のパート。空気感もそうですし、目に映る世界も含めて本当に印象的。今のわたしたちがこうやって3人で暮らしていることに説得力が持てるようなシーンとして描かれているので、ぜひ注目していただきたいと思います」としみじみ語った。

また本作をつくるにあたって注力したことについて坂元は「やはり広瀬さん、杉咲さん、清原さんという今の時代を代表するトップ俳優の皆さんがでてくれるのだろうかと話をしていたんですけど、いざ出てくれることなったら、そこから逃げ出したくなった」とプレッシャーを感じていたことを明かしつつ、「でもそこでなんとか自分なりの仕事をして。それで皆さんに委ねることができた。これから皆さんは映画をご覧になると思うんですが、3人の温かくて、やさしくて、美しい登場人物たちをただただ一緒に見守るように観ていただけたら」と呼びかけた。
撮影を通じて仲良くなったという3人。ひとりずつ問題を出し、ほかの登壇者たちは出題者が何を選ぶのかを予想をするゲームコーナーへ。それぞれ以心伝心はできるのか、といった趣旨の「以心伝心」クイズを実施。1問目は広瀬の「暇な時間ができたら何をしますか?」。まずは杉咲と清原が「おいしいものが好きだもんね」ということで、「おいしいものを食べる」を選択。一方の土井監督と坂元は「体を動かす」を設定。「食事は普段から行っているだろうし、広瀬さんは本当に運動神経がいいので、暇ができたら体を動かしていると思う」という土井監督の推理通り、広瀬の答えは「体を動かす」。残念ながら以心伝心とならなかった杉咲、清原に向かって「ふたりとも!」と悔しがる広瀬に対して、「いや、どっちにするか迷ったんだよね」と大笑いの杉咲と清原。そんなやり取りに会場も笑いに包まれた。
2問目は杉咲の「ふらっと思いつきで行ってみたいのは?」という問題で、広瀬が「近場の海」と回答してひとり正解。そして3問目の「春といえば?」という清原の質問には、坂元以外が「桜」と回答。杉咲が「役名が“さくら”だから」ということで、「桜」と回答した3人が正解。清原も「お花見も行ったし、桜餅も大好き。そして名前が“さくら”ということで、これでまとまりました!」ということで、3人も大いに盛り上がっていた。
そしてこの日は花束ゲストとして、メインキャスト3人の子役時代を演じた太田結乃、吉田帆乃華、石塚菜七子が花束ゲストとして登壇。広瀬、杉咲、清原のそれぞれに花束を渡すとパッと笑顔になった3人。太田が「こんなにすてきな作品に、わたしたちみんなが憧れている女優さんたちと一緒に出演させていただいて、本当にうれしい気持ちと光栄な気持ちでいっぱいです」と挨拶。吉田も「わたしは末っ子なんですが、(実の)お姉ちゃんとの歳が離れているので、撮影中は歳が近いお姉ちゃんと妹ができたみたいで、とってもうれしくて。楽しく撮影することができました」と挨拶。最後に石塚が「わたしが思い出に残っているのは、家の中で羽を散らかすシーンです。そのシーンが終わってうがいをしたら、口の中から何本か羽が出てきたのが面白かったです。監督さん、また呼んでください!」と付け加え、会場を笑いに包み込んだ。
そんな子役たちに向かって「本当にかわいらしかった」「すてきでした」と口々に語った3人。杉咲が「わたしは3人の撮影を見学させていただいたんですけど、撮影の合間もずっと3人で一緒にいて。とても楽しそうにしているんですけど、本番がはじまると急にスイッチが入って。真剣なまなざしでお芝居をされている姿にグッときました。きっと3人はこういうふうに過ごしていたんだなというイメージが広がりました」とコメントすると、広瀬も「幼少期の3人からあふれ出る感情だったり、表情を見るだけで、大人になってから自分たちが演じる役に対していろいろ思わせてくれることがあって。いろんな助け船をいただいたので、3人のパワーにとても感謝しています」と続け、清原も「わたし自身が撮影をする時も、みんなが撮影したシーンを見させていただきましたし、先ほどもお話がありましたが、彼女たちが生きてきたからこそ今があるということをすごく大事にしようと、自分の中で誓った部分がたくさんあるので。本当にたくさん助けられました」としみじみと語った。
そんな舞台挨拶もいよいよ終盤。最後のコメントを求められた土井監督は「この3人の主演がとても生き生きと魅力的。彼女たちが魅力的であればあるほど、なんだかせつなく、心に残るものを持って帰っていただける映画になっていると思います。今日は外に行くと満開の桜でいいお天気ですし。いろいろな思いを抱えて帰っていただければ」と切り出すと、坂元も「春ということで、新社会人や大学に入ったばかりの方もいらっしゃると思います。そうした方も、うまくこの世の中でやっていけるだろうか、この社会で歩いていけるだろうか、言葉は通じるだろうか、人と触れあうことができるだろうかという不安を抱えている方もいらっしゃると思います。そうした方たちの背中を押すような、温かい作品になったと思います」とメッセージ。
さらに清原が「わたしはこの作品を観たときに、思い続けること、願うこと、祈ること、この先もあきらめないように生きていきたいと思いました。皆さまにとっての大切な人や、大切な場所を、ずっと温かく思い続けられるよう切に願っております」と続けると、杉咲が「これから本編を観る方にとっては、この3人が少し違ったイメージで見えるかもしれません。2時間、暗闇の中で他者へのまなざしを持ち続けることはすごいことだなと思うんですが、2時間かかるからこそ見えてくる人の顔というものがあると思います。そしてそれは実生活にも言えることなんじゃないかと思っています。この映画を観終わって、少しでも人のことについてイメージするような、そんな機会になったらうれしいです。そしてそんなふうに心を寄せることも“片思い”のひとつなのだとしたら、この映画のタイトルも少し自分たちの近くに感じられるかもしれません」とメッセージ。
最後に広瀬が「今日という日を迎えるまで、スタッフ・キャスト一同、まさにこの作品に“片思い”をし続けてきました。正直に言うと、本当にお届けできるのかと不安な日々もあったりしたんですが、そんな中でもこんなにすてきな作品で、ここにいる皆さんと一緒に手をつないで歩んでこられたことがとてもうれしくて。本当に感謝しています。いとおしい作品になりました。皆さまにも寄り添ってくれる作品になったらいいなと思っております」と会場に向けて呼びかけると、会場からも大きな拍手がわき起こった。

公開表記
配給:東京テアトル、リトルモア
大ヒット上映中!