
第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品を果たした『Asphalt City』が、『アスファルト・シティ』の邦題で2025年6月27日(金)より日本公開されることが決定した。
NY救急医療現場の知られざる〈リアル〉
ハーレムで働く救急救命隊の〈真実〉を描く緊迫の没入型スリラー
アート、カルチャー、ファッション、そのすべてにおいて世界の最先端を誇る街、ニューヨーク。だが、人々の夢と憧れを集めて輝くこの街は、犯罪と暴力に支配されたエリア、ハーレムという闇も抱えている。そんな真昼の太陽の下でも一人歩きを止められるハーレムを、縦横無尽に駆け回る者たちがいる。出動命令を受けるやいなや、命を救うために飛び出して行く救急救命隊員だ。彼らを待ち受けるのは、ギャングの抗争、ドラッグを巡る銃撃戦、オーバードーズ、DV、言語の通じない人々の争い──日本に暮らす我々の想像を寄せ付けない、まさにこの世の〈地獄〉と呼ぶべきハーレムの救急医療現場。その知られざる〈リアル〉に肉迫する、緊迫の没入型スリラーが誕生した。

腕利きのベテラン救急救命隊員の主人公ラットを演じるのは、『ミスティック・リバー』『ミルク』で2度アカデミー賞🄬主演男優賞を受賞した、名優ショーン・ペン。オファーを受けた際は、監督やプロデューサーなど製作側に専念するため、もう役者はやらないと断ったペンだったが、最終的に本作が訴える現状への危機感に共鳴し出演を決意。ラットの相棒となるもう一人の主人公・新人隊員のクロスには、『X-MEN』シリーズ、『レディ・プレイヤー1』のタイ・シェリダン。人の命を救う仕事を理想としていた青年が、きれいごとなど欠片もない修羅場を目の当たりにし、混乱と葛藤に心を引き裂かれていくさまを体現した。主演の二人は製作総指揮も兼任、撮影前に救急車に同乗して救急救命隊と行動を共にし、役作りを超越した体験を全身に叩き込んだ。さらに、『ファンタスティック・ビースト』シリーズのキャサリン・ウォーターストーン、『ラストデイズ』のマイケル・ピット、元プロボクサーのマイク・タイソンら個性派キャストがハーレムの街で力強く生き抜く人々を演じる。
監督は、カンヌ国際映画祭の「ある視点部門」に出品された『ジョニー・マッド・ドッグ』や『暁に祈れ』など、バイオレンスをテーマに社会と人間のダークサイドに真正面から斬り込む容赦なき作家魂で高く評価されるジャン=ステファーヌ・ソヴェール。本作では、元救急救命隊員の作家が実話を基に執筆した小説を原作に選び、〈救い〉の物語を紡いだ。過酷な現場で繰り広げられる生と死の極限のやり取り、さらに命の運命を握るという危険ゾーンに踏み出す隊員の心理までを克明に炙り出している。
冷たいアスファルトに囲まれたハーレムの街、善意など微塵も役に立たないほど切迫した医療現場で救急救命隊員たちが見た〈地獄〉とは――。本作の続報にご期待いただきたい。
ストーリー
混沌の街、ニューヨーク、ハーレム。大学の医学部入学を目指すクロス(タイ・シェリダン)は勉学に励む一方で、新人救急救命隊員として働き始める。この界隈で最も腕が良いと評判のベテラン隊員ラット(ショーン・ペン)とバディを組み、アドレナリン全開で救急車に乗り込み、実地で厳しい指導を受けていた。しかし、多種多様な犯罪、薬物中毒、移民やホームレスの終わりなき問題に直面し、自分の無力さに打ちのめされ苦悩する。そんな中、自宅で早産した女性の要請に応えるが、新生児への処置が、クロスとラットの人生を大きく狂わせていく──。
(原題:ASPHALT CITY、2023年、アメリカ・イギリス、上映時間:125分、R15+)
キャスト&スタッフ
監督:ジャン=ステファーヌ・ソヴェール
原作:シャノン・バーク著「Black Flies」
出演:ショーン・ペン、タイ・シェリダン、キャサリン・ウォーターストーン、マイケル・ピット、マイク・タイソン
オフィシャル・サイト(外部サイト)
公開表記
配給:キノフィルムズ
6月27日(金)より、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
(オフィシャル素材提供)