
『はりぼて』『裸のムラ』の五百旗頭幸男監督の最新ドキュメンタリー映画『能登デモクラシー』が完成、2025年5月17日(土)から[東京]ポレポレ東中野、[大阪]第七藝術劇場、5月24日(土)から[金沢]シネモンドほかにて劇場公開する。
本作は能登半島の中央に位置する石川県穴水町を舞台にしたドキュメンタリー。誰がために政治はあるのか、誰がためにメディアはあるのか、どう私たちは暮らしを守っていくのか、その問いに真正面から応えていく1本だ。まさに五百旗頭幸男監督の真骨頂にして新境地といえる作品が完成した。
本予告編、コメントの解禁、および劇場公開にあたっての配給収入の寄付、予定されているイベントについて解禁となった。
*本予告編が完成。能登の穏やかで美しい自然。手書き新聞「紡ぐ」を発行する滝井元之さん、順子さん夫妻の営み。役場と議会の歪な関係に斬り込んで行く五百旗頭監督。そして、能登半島地震。それらが重なり、見えてくるものとは――。
*コメントが解禁。ライターのISO氏からは「今この国に最も必要な映画ではないだろうか」、『なぜ君は総理大臣になれないのか』の監督・大島新氏からは「これぞ五百旗頭ワールド」、『あのこは貴族』の監督・岨手由貴子氏からは「本物の言葉を見たという気がした」など絶賛&応援のコメントが続々到着!
*寄付について、『能登デモクラシー』製作・石川テレビ放送と配給・東風で協議をし、本作品の2025年内の映画館興行から、配給収入の一部を能登半島地震復興のために寄付することになった。寄付先および寄付金額は後日、映画公式サイトにて報告される。
コメント
ISO(ライター)
能登の物語を観ることで能登の人を応援できれば……なんて些か傲慢な意気込みで観始めたが、むしろこれは能登の外側にいる人々を奮い立たせるエンパワーメント・ドキュメンタリーだ。
衰退の一途を辿る民主主義を手繰り寄せ、自らの手で社会を操舵し始めた穴水の姿は希望そのもの。「なら我々も政治を変えられるのでは?」と鼓舞されずにはいられない。
この社会で市民が持つ力を思い出させてくれる、今この国に最も必要な映画ではないだろうか。
大島 新(ドキュメンタリー監督)
草の根新聞と、その活動を報じたテレビによって、民主主義の萌芽が見える。
間違いなく良作、だけど、なんだか五百旗頭さんらしくないな……と思っていたら、最後にすげぇのきた!
問い質すタイミングも含め、最高だ。
これぞ五百旗頭ワールド。民主主義は、やっぱり簡単じゃないよね。
小森はるか(映像作家)
手書きの闘いを、同じ想いで支える人たちがいる。 過疎の止まらない町の未来をあきらめない。あきらめさせない。 一通一通が紡いできた連帯の輪は、地震の後にこそ濃く広がっている。そのたしかな軌跡が残された。 滝井さん夫妻の記録は、能登の各地で地震の前から奮闘してきた人たちにも光を当てるものだ。 そして能登だけの問題ではないと、自分にも支える手があることに気づかせてくれる。
瀬尾夏美(アーティスト、詩人)
ここは、能登半島のちいさなまち
――なあなあな部分の脱却は難しいよなあ、何十年も住んでいると
町長の率直な本音の通り、町政はぐずぐずと腐敗している
しかしこのまちには、自治のための技術を持つ、うつくしい高齢者たちがいる
田畑を耕し、生きものを育て、果実をもぎ、水を引く
発行部数500部の手書きの新聞は、町民たちが本音を共有するための重要なメディアだ
書く、刷る、手渡す / 読む、カンパする、語り出す
80歳の主人公と、穴水町にエールを
岨手由貴子(映画監督)
究極のオールド・メディアともいえる過疎地の手作り新聞。
震災後の号に「私たちは生きています」と書き入れるとき、その筆の逡巡が雄弁で、本物の言葉を見たという気がした。
滝井さんは住人や議会に声をかけ続け、妻の順子さんは何度も「ありがとう」と口にする。
そんな「言葉を手渡す」という切実な営みが、即席の引用やリポストでは届かない扉をノックし続ける。
ダースレイダー(ラッパー)
世界の極東に位置し、少子高齢化社会を迎えた島国、日本。能登デモクラシーはそのまま日本のデモクラシーを映し出している。
果たして僕らは慣例を抜け出し、自分たちで社会を再建することが出来るのか?
僕らに滝井さんのような在り方が出来るかどうか。人のために動く彼の背中には猫さえも安心して乗っかる。
武田砂鉄(ライター)
税金を払っている。嫌々ながら。 ちゃんと使ってもらわないと困る。チェックする。なんだこれ、と疑う。これ、民主主義の基本だ。今、折れそうになっている。なぜなのか。図太い問いに貫かれている。
プチ鹿島(時事芸人)
全てが見どころだが新聞マニアとしては「地元メディアとは何か?」を考えさせられた。
誰かが監視をしないとすぐに群れる。五百旗頭監督や滝井さんのような人がいてこそ緊張感を持つ。あの「手書き新聞」こそ、石川県で最高の地元紙ではないか? 観れば分かります。
前田亜紀(映像ディレクター/プロデューサー)
能登で最も小さな自治体、穴水町。穏やかな海とおおらかな人々、選挙をすれば投票率は70%超え……。 何ともうらやましい!と思いきや、一皮剥けば権力の濫用、惰性、波風立てず「なあなあに」が蔓延。 この国の等身大を見た。それに抗い続ける地元の小さな独立系メディアと、立ち上がり始めた町民たち。民主主義の芽を育てていくために大切なものは何かを教えてもらった。
2025年5月15日(木) 19:30~@LOFT9 Shibuya 『能登デモクラシー』公開直前SPトークショー「映画と民主主義」開催決定!
【登壇】五百旗頭幸男、プチ鹿島、ペヤンヌマキ、畠山理仁
五百旗頭幸男監督と、『劇場版 センキョナンデス』『シン・ちむどんどん』監督の時事芸人プチ鹿島氏、『映画 〇月〇日、区長になる女。』監督のペヤンヌマキ氏、『NO 選挙, NO LIFE』(前田亜紀監督作品)の出演者であるジャーナリスト畠山理仁氏による、民主主義と正面から真剣に向き合った4者によるスペシャル・トークセッション!
*イベントページ リンク:https://www.loft-prj.co.jp/schedule/loft9/315645(外部サイト)*4月20日(日)16時公開
*チケット発売 *4月21日(月)正午より開始
公開表記
配給:東風
2025年5月17日(土)から[東京]ポレポレ東中野、[大阪]第七藝術劇場、5月24日(土)から[金沢]シネモンドほかにて劇場公開
(オフィシャル素材提供)