田中裕子を主演に迎えた久保田直監督最新作『千夜、一夜』が10月7日(金)より、テアトル新宿、シネスイッチ銀座ほか絶賛上映中。すでにSNSでも「深く重層的な人間ドラマに心揺さぶられる」「待つ女の内面を、少ない言葉と情念・表情・佇まいで完璧に表現する圧倒的な演技力が素晴らしい」など、絶賛のレビューが相次いでいる。
この度、現在開催中の第27回釜山国際映画祭のニューカレンツ・コンペティション部門に正式招待された本作のワールドプレミア上映が、10月6日(木)に行われた。上映後のQ&Aに本作の久保田直監督が登壇。観客からの質問が引きも切らず、当初の時間を大幅に延長しての開催となった。
[第27回釜山国際映画祭の開催期間は10月5日(水)~10月14日(金)]
メイン会場であるBusan Cinema Centerでワールドプレミアをむかえた『千夜、一夜』の上映は、久保田監督による「本作は30年間待ち続ける上映が主人公ですが、この作品を企画してから完成まで8年かかりました。その8年という歳月が、より本作を味わい深いものにしてくれていると思います」という挨拶からスタート。
上映終了後のQ&Aは、釜山国際映画祭のプログラミングディテクター、ナム・ドンチョル氏がモデレーターとなって進行。主人公・登美子役の田中裕子の演技を「表面は静かだが、内にすごく熱い感情を秘めていて素晴らしい」と激賞するナム・ドンチョル氏から田中裕子について聞かれた久保田監督は、「脚本の行間をとても大切にされていて、シナリオの一語一句変えずに、見事な演技を見せてくれました」と答え、「今日観た映画のなかで一番良かったです」という女性観客から、離島をロケ場所に選んだ理由について問われると、「島は出入口が一つしかないので、今回の作品には最も適していると思い、佐渡島という、日本で2番目に大きな島でロケをすることに決めました」と答えた。
Q&Aは大いに盛り上がり、予定を30分ほど過ぎて終了すると、夜11時を過ぎているにも関わらず、久保田監督にサインや写真を求める若い観客たちの長い列ができて、ワールドプレミアの美しい締めくくりとなった。
映画雑誌Sceern Dailyでは、「今後数ヵ月のアジアの主要な映画祭でも注目されるだろう」「内省的で抑制された詩的表現と説得力のある演技が本作を余韻の残る作品に押し上げている」と評されている。
登壇者:久保田直監督
配給:ビターズ・エンド
10月7日(金) テアトル新宿、シネスイッチ銀座ほか全国公開
(オフィシャル素材提供)