松竹ヌーヴェル・ヴァーグを生み、差別や犯罪など、社会の歪みと闘い続けた熱き映画監督、大島 渚。彼の最大のヒット作『戦場のメリークリスマス』(83)をデジタル素材に修復した『戦場のメリークリスマス 4K修復版』の最終上映期限が2023年3月末に迫り、2023年1月13日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷、立川シネマシティ、アップリンク吉祥寺ほかにて最後の最後に最終上映となる。
また、その前週である1月6日(金)からはヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館、シネ・リーブル池袋ほかで、<12ヶ月のシネマリレー 第6弾>としてベルナルド・ベルトルッチ監督作『ラストエンペラー 劇場公開版 4Kレストア』(配給:東北新社)も上映。坂本龍一氏は両作品の映画音楽を担当し、出演も果たしていることから、配給会社の垣根を超えて、この2作の映像と音楽をそれぞれ使用した特別コラボ動画を解禁。
『ラストエンペラー 劇場公開版 4K レストア』では、アカデミー賞®作品賞ほか全9部門を受賞し、日本人初の作曲賞に輝いた坂本龍一の壮大で優美な旋律と、清国最後の皇帝・愛新覚羅溥儀の生涯を圧倒的スケールで描いた映像美が観る者を圧倒。坂本氏が演じる日本陸軍人、甘粕正彦の姿も確認することができる。
『戦場のメリークリスマス 4K修復版』では、第37回英国アカデミー賞や第38回毎日映画コンクールで音楽賞を受賞し、今なお強烈な存在感を残している主題曲「Merry Christmas, Mr. Lawrence」等に乗せ、坂本龍一扮するヨノイ大尉とデヴィッド・ボウイが演じたセリアズ少佐の魂の接近が映し出され、どこか幻想的をも感じさせる魅力に溢れている。
この両作品は、先述の劇場以外でも一部、ともに順次公開される予定なので、詳細は各作品の劇場一覧Webサイトをチェックしていただきたい。
『戦場のメリークリスマス 4K修復版』劇場一覧
https://unpfilm.com/senmeri2023/(外部サイト)
『ラストエンペラー 劇場公開版 4K レストア』<12ヶ月のシネマリレー>劇場一覧
https://12cinemarelay.com/(外部サイト)
また、2017年発売「async」以来、約6年ぶりの坂本龍一オリジナルアルバム「12」が1月17日に発売される。
[アナログ盤2枚組(自筆スケッチ/譜面 プリント ※初回生産限定盤) 品番:RZJM-77655~6 価格:10,780円(税込)、CD 品番:RZCM-77657 価格:3,410円(税込)]
いまだ続く闘病生活の中、日記を書くように制作した音楽のスケッチの中から、12曲を選び1枚のアルバムにまとめた作品集だ。
デヴィッド・ボウイの公式ドキュメンタリー『ムーンエイジ・デイドリーム』も2023年3月に日本公開。2023年は『戦メリ』のリベンジ上映と合わせて、坂本龍一、デヴィッド・ボウイの類まれなる才能に存分に触れられる機会となりそうだ。
『戦場のメリークリスマス 4K修復版』の上映は、大島渚監督作品が2023年4月に国立機関に収蔵される予定のため、最後の大規模ロードショー公開として企画されたもの。後世に多大な影響を残し、鮮烈な印象を多くに人に与えた日本が誇る鬼才、大島渚作品が鮮明になってスクリーンで観られる貴重な機会となる。
『ラストエンペラー 劇場公開版 4K レストア』
監督:ベルナルド・ベルトルッチ
製作:ジェレミー・トーマス
音楽:坂本龍一、デイヴィッド・バーン、スー・ソン
出演:ジョン・ローン、ピーター・オトゥール、ジョアン・チェン、坂本龍一ほか
(1987年、イタリア・イギリス・中国、上映時間:163分)
『戦場のメリークリスマス 4K修復版』
監督・脚本:大島 渚
脚本:ポール・マイヤーズバーグ
原作:サー・ローレンス・ヴァン・デル・ポスト「影の獄にて」
製作:ジェレミー・トーマス
撮影:成島東一郎
音楽:坂本龍一
美術:戸田重昌
出演:デヴィッド・ボウイ、トム・コンティ、坂本龍一、ビートたけし、ジャック・トンプソン、ジョニー大倉、内田裕也ほか
(1983年、日本・イギリス・ニュージーランド、上映時間:123分)
協力:大島渚プロダクション
公開表記
配給・宣伝:アンプラグド
2023年1月13日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次“最終”公開
(オフィシャル素材提供)