イベント・舞台挨拶

『レジェンド&バタフライ』初日舞台挨拶

©2023「THE LEGEND & BUTTERFLY」製作委員会

 映画『レジェンド&バタフライ』が初日を迎え、舞台挨拶に主演の木村拓哉、共演の綾瀬はるか、伊藤英明、宮沢氷魚、中谷美紀、市川染五郎、大友啓史監督が登壇してクロストークを繰り広げた。舞台上は金屏風に彩られ、書道家・武田双雲が木村ふんする織田信長をイメージして書いたという「天下布武」の書が飾られるという豪華な仕上がり。
 本作は、東映70周年を記念し、総製作費20億円を投じる超大作時代劇。“魔王”と呼ばれた信長と、蝶のように自由を求めた濃姫の謎に包まれた生涯が、新たな視点で描かれる。NHK大河ドラマ「どうする家康」の古沢良太が脚本を手がけている。
 晴れやかな表情を見せて登壇した信長役を演じた木村は、「作品に触れるだけでなく、懐に抱きしめていただければ……」と公開に感無量の表情を見せた。


 濃姫役を演じた綾瀬も「無事にこの日を迎えられて、嬉しさと少し寂しさが相まっていますが、やっと観ていただける日が迎えられたこと、とても嬉しく思います」と笑顔を見せた。


 濃姫の侍従・福富平太郎貞家役を演じた伊藤は「胸が高鳴っています。後世に残る映画の舞台挨拶ができたということは、僕の俳優としてのキャリアの中でも忘れられないものになりました」と感無量の面持ち。


 大友監督は「この日をむかえられて感無量です」としみじみ。


 劇中、印象に残っているシーンを聞かれた木村は「監督やキャストと共に、台本に書かれていないことを埋める作業や歴史として伝わっている事実の隙間を埋める作業を行っていました」と振り返り、印象に残っている場面に、濃姫と信長が婚礼の儀を交わす場面をあげた。「濃姫が自分の杯に注がれた酒を、毒が入っているかも分からないのに濃姫として一歩も下がることなく、躊躇なく口に運んで飲みほしたんです。綾瀬はるかという俳優は”さすがだな”と思いました。その時、信長をやらせていただいていた自分にもスイッチが入りました」と綾瀬の演技を絶賛した。また、木村は「台本にも書かれていないコミュニケーションというものが、実は作品の中に散りばめられています」と見どころも語った。


 綾瀬は印象に残っているシーンに、戦を躊躇している信長を鼓舞する場面を上げた。「各務野(中谷)が『尾張は終わりじゃ』と言い、濃姫が信長に向かって『情けない』というまでのとても長いシーンで、監督も長回しで撮られてすごい緊張感のある撮影でした」と説明した。
 濃姫の筆頭侍女・各務野役を演じた中谷は「乱闘騒ぎになった新婚初夜のシーンがとても好きです」と話し、「反目しあっていた2人(信長と濃姫)のキス・シーンも素晴らしかった。官能的で美しくてドキドキしました」とコメント。


 明智光秀役を演じた宮沢は「浅井家のしゃれこうべをさかづきにして信長に差し出す恐怖のシーン」をあげていた。


 森蘭丸役を演じた市川は「言葉がなくても伝わる、いい意味で空気のような存在でいようと心がけました」と信長との信頼関係をあらわす役作りについて語った。


 撮影は2021年に始まり、ぎふ信長まつりやジャパンプレミア、全国でのキャンペーンなどが行われた。長い道のりを信長と共に歩んできた木村は「自分個人に対する皆さんの応援の気持ちも嬉しかったのですが、織田信長という人物が今日に至るまで、非常に愛されている人物なんだなとあらためて感じました」と話す。「この作品を通じて日本各地の皆さんの温かい気持ちを毎回受け取ることができたので非常に感謝しています」とプロモーションを振り返って、感謝の言葉を述べた。
 また、宣伝コピーとなっている「まだ見ぬ世界へ――。」にちなんだ質問に木村は、「観ていただいた方たちの間でどんな感情が芽生えて、どんな話が盛り上がって、今日をきっかけに、客席の皆さんとスクリーンの関係性がどうなっているかが分かる1ヵ月後、自分も同じ客席に座っていたいなと思います」と上映中の映画館への“お忍び”来場を予告して会場を沸かせた。
 最後に、木村は「共演者も役として各々のキャラクターにならせてもらっていますが、『レジェンド&バタフライ』も歴史の史実でなくて、皆さんと共有できる”真実”に変えていただければ……」と観客にメッセージを伝え、2階席まで見渡しながら1番最後に退場した。

■登壇者:木村拓哉、綾瀬はるか、伊藤英明、中谷美紀、宮沢氷魚、市川染五郎、大友啓史監督

(取材・文・写真:福住佐知子)

公開表記

 配給:東映
 2023年1月27日(金) 全国公開

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