全世界待望「007」シリーズ25作目、前作『007 スペクター』から実に6年の時を経てシリーズ最新作となる『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』。度重なる公開延期の末、007ご当地のイギリスでついに全世界最速の現地時間9月30日(木)から公開される。日本でもほぼ同時公開となる10月1日(金)に上映されるが、この度、公開に先駆け英・ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで、本作恒例のワールドプレミアが実施された。
当日は、本作でジェームズ・ボンド役が最後となる主演ダニエル・クレイグはもちろん、最凶の敵サフィン役のラミ・マレック、ボンドの恋人マドレーヌ役のレア・セドゥ、ボンドの相棒となるキューバの工作員アナ・デ・アルマス、00エージェントのラシャーナ・リンチ、ダニエル・ボンド・シリーズおなじみのQ役ベン・ウィショー、マネーペニー役のナオミ・ハリスら本作のキャストが豪華勢ぞろい。シリーズ史上初の米国人監督であるキャリー・ジョージ・フクナガ監督、プロデューサーのバーバラ・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン、さらに主題歌「No Time To Die」でグラミー賞最優秀映像作品楽曲賞を受賞したビリー・アイリッシュと兄のフィニアス、音楽担当のハンス・ジマーもレッドカーペットに登場。さらに、007ワールドプレミアといえば恒例の“英国ロイヤル”ゲストとして、チャールズ皇太子とカミラ夫人、ウィリアム王子とキャサリン妃も来場! ダニエルボンド≪最後の花道≫を飾るに相応しい超豪華なプレミアイベントとなった。
いよいよイギリスでの公開を9月30日(木)に控えた現地時間9月28日(火)に、本作の舞台ともなるイギリスの・ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催された。アルバート・ホールはイギリスのヴィクトリア女王の夫であるアルバート公にささげられた演劇場で、1871年の開場以来、多くのイベントが行われ伝説的人物を生み出し、「ザ・ネイションズ・ヴィレッジ・ホール」と呼ばれる由緒あるホール。アルフレッド・ヒッチコック監督の『知りすぎていた男』の劇中での舞台にもなった場所。今回、コロナ禍の規制で150人ほどの人数に制限されていた会場には、通常のプレミアとは異なり、会場での試写に招待されたスーツやドレス姿のファン、中には医療関係者の招待客も見られた。
会場の前には、80メートルほどのレッドカーペットが鮮やかに敷かれ、マーチングバンドが歴代のボンド映画のテーマソングを奏でて行進をし、ムードを盛り上げる。また、ボンド映画に欠かせないアストンマーチンのDB5やV8などの車、トライアンフなどのバイクなどが展示され、気分が最高潮に高まる中、ダニエル・クレイグ、ナオミ・ハリス、レア・セドゥ、ベン・ウィショー、アナ・デ・アルマス、ラシャーナ・リンチ、ラミ・マレック、キャリー・ジョージ・フクナガ監督、バーバラ・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン、ビリー・アイリッシュらがレッドカーペットに登場。更に、ジェイソン・モモアや、女性初で3代目のMを務めたジュディ・デンチらも駆けつけ、会場は大いに沸いた。
会場ではキャスト、監督、プロデューサーらは日本のカメラの取材に応じた。本作で15年間演じ続けてきたジェームズ・ボンド役を遂に卒業するダニエル。度重なる公開延期を経て、いよいよダニエル・ボンドの集大成である本作が公開されることについて「僕たちは映画を観る観客のために映画を作るわけで、それこそが僕たちがボンド映画を作る理由なんだ。幅が30フィート(=9.1メートル)のビッグスクリーンで観てもらいたいね。一同が待ったわけだが、待ったのは幸いだった。もちろんコロナ禍で様々なことが止まってしまったので、もし他の形で公開になったならそれは仕方のないことだっただろうが、この日を迎えられたことに本当にホッとしているよ」と、ようやく公開を迎えることができることに安堵の表情を見せた。また、コロナ禍において世界的にも久々の華やかなイベントについて「刺激が強すぎる(笑)。でも素晴らしいよ。ここまで来られたことにとても興奮している。僕はただ皆さんにこの映画を観てもらえるのが待ちきれないだけだ」と、興奮した様子で語り、日本で公開を心待ちにしているファンへ「日本のファンの皆さん、日本に行けないのが残念だ。日本はこの地球上で僕が最も好きなところのひとつなんだ。(日本語で)アリガトウゴザイマス! また近いうちに会えることを祈っているよ」と、日本へのツアーをできなかったことを残念がるとともに、再び訪れたいとコメントを寄せた。
©Getty Images for EON Productions, Metro-Goldwyn-Mayer Studios, and Universal Pictures
続いて、本作のメガホンをとったキャリー・ジョージ・フクナガ監督は「祝う時が来たと感じるね。大いに安堵しているし、とにかくいい気分だよ」と感無量のコメントを寄せた。実は、フクナガ監督は日本(札幌)に半年間住んでいたこともあり、「ぜひまた日本に行きたいよ。日本に行くというのはプレス・ツアーの中でも最も好きなことなんだ。実は本作の撮影が終わったあと、行こうとしていたんだが、日本はかなり早い段階でロックダウン(※監督のコメントです)となってしまった」と、日本へ訪れることを心待ちにしていることを明かし、「ボンド映画を楽しみにしていらっしゃる日本の皆さん、本作を楽しんでくださることを心から願っています。近いうちに会えますように」と、日本のファンに向けてメッセージを送った。
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ボンドにいつも振り回されながらも健気に支え、ボンドに秘密兵器を与えるQ役のベン・ウィショーは「日本の皆さん、こんにちは! 2年も経ったあと、ついにこの映画を観なさんに観てもらえる機会が訪れたと言えることが嬉しい(笑)。気に入ってもらえることを祈っているよ。そしてビッグ・スクリーンでぜひ観てもらいたい。この映画はそのために作られたのだから。ありがとう」と、2年の時を経て遂に観客に観てもらえる日が来たことを喜び、大きなスクリーンで観て欲しいと語った。
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『007』シリーズに欠かすことのできないプロデューサーのバーバラ・ブロッコリとマイケル・G・ウィルソンの2人は「私たちがここロンドンにいるというのはとても重要なことです。かれこれ60年前にボンドが始まったのはこの地であるわけですからね。本作はダニエルの最後の作品ですから、彼とのお別れを良い形でお祝いしたいと思うのです」と、ボンド発祥の地であるロンドンでワールドプレミアを開催すること、そして最良の場所でダニエル・ボンドとのお別れをお祝いしたいと語る。続けて「本作を劇場で観てもらえるようにと、我々は2年間もずっと待ち続けたんです。映画館で観るべき映画で、そのようにプロデュースしてきました。監督であるキャリーをはじめ、本作に携わった一同は、映画館で観ることを念頭に置いて作ったのです。ですから観客の皆さんにぜひ映画館でご覧いただきたいと思います」と、コロナ禍の中でようやく映画が公開されることとともに、「ダニエル・クレイグはもちろんのこと、このパンデミックを乗り切るために尽力された前線で働く医療従事者の皆さんをも称えるものなのです。彼ら、そしてこの困難なときに私たちの安全を守るために努めてこられた世界中の人々に敬意を表します」と、世界中の人々に賛辞を送った。最後に「日本に行くことができないのが残念です。日本に行くというのは、私たちにとっていつもツアーのハイライトなのですから。毎回素晴らしい体験で、皆さんには歓迎していただいてきました。ボンド映画を愛してくださっているのを知っていますので、いつも喜んで訪れています。また別の機会にお会いしましょう。ありがとう」と日本のファンに向けて温かいメッセージを寄せた。
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ゲストたちは、フォトセッションやメディアへのインタビュー、ファンとの交流、ステージでのインタビューに答え、会場へと移動。カーペット上が静かで厳かな雰囲気となった後、ウィリアム王子とキャサリン妃が登場し、待ち受けていた本作のプロデューサーであるバーバラ・ブロッコリとマイケル・ウィルソンと談笑するシーンも。その後、チャールズ皇太子とカミラ夫人が登場し、プロデューサー4人がエスコートし、兵隊が左右に並ぶ中、会場へ。幾度となく公開延期を乗り越え、2年の公開延期を迎える本作。そして、遂に15年にも及ぶダニエル・ボンドの集大成となる本作の公開にふさわしいワールドプレミアとなった。
©Getty Images for EON Productions, Metro-Goldwyn-Mayer Studios, and Universal Pictures
時は来た。ぜひ、今週末は劇場の大きなスクリーンでダニエル・ボンドの雄姿を見届けていただきたい。
©Getty Images for EON Productions, Metro-Goldwyn-Mayer Studios, and Universal Pictures
公開表記
配給:東宝東和
2020年4月10日(金) ロードショー
(オフィシャル素材提供)