今年2022年、香港特別行政区は設立25周年を迎えた。エキサイティングで活気あふれる国際都市・香港が迎えた大きな節目を記念し、日本未公開作品を含めた選りすぐりの香港映画8本を上映する、香港特別行政区設立25周年記念映画祭「Making Waves – Navigators of Hong Kong Cinema 香港映画の新しい力」を、2022年11月9日(水)~13日(日)、Bunkamuraル・シネマにて開催する。本映画祭は、イタリア・ウディーネ、インドネシア・バリ、イギリス・ロンドン、タイ・バンコク、オーストラリア・シドニー、デンマーク・コペンハーゲンなど、世界各地を巡回しており、この秋、東京にて待望の日本開催となる。
この度、上映作品全8本のラインナップおよび上映スケジュールが決定した。全8作品のうち今回が日本初公開となる新作映画は、三兄弟と三人の女性が織りなすお料理コメディ『6人の食卓』(2022)、香港の4大映画会社が共同製作し、4人の新人監督が共同監督を務めた香港返還25周年記念作『同じ空の下』(2022)、1秒先を予知できる能力を活かしてボクサーとなった男が人生の再起をはかるドラマ『ワン セカンド チャンピオン』(2021)、視覚障害者の両親のもとに生まれたジュディ・チュウ監督が自身の経験をもとに親子の絆を描いたヒューマン・ドラマであり初監督作『サンシャイン・オブ・マイ・ライフ』(2022)の4作品。
さらに、今年2022年春の大阪アジアン映画祭で上映されるや大好評を博し、今年2022年香港電影金像奨最優秀主演男優賞(パトリック・ツェー)を受賞した『黄昏をぶっ殺せ』(2021)が東京で初めて上映され、本映画祭のオープニングを飾る。
またレスリー・チャン主演で人間と幽霊の切ない恋を描いたファンタジー『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』(1987)の2Kデジタル・リマスター版が日本初スクリーン上映となるなど、ここでしか見られない話題作が居並んだほか、昨年の東京国際映画祭で上映されるやその圧倒的な映像世界が絶賛された『リンボ』(2021)、今年の東京国際映画祭「ガラ・セレクション部門」での上映が発表されたばかりの『神探大戦』(2022)の上映も決定し、世界的に評価された話題作から、これからの香港映画界を担う期待の新人監督作品まで、個性豊かな8本が揃った。
香港映画に出合い、“いま”を味わう貴重な5日間となること間違いなしだ。
■ 上映作品
『6人の食卓』
※日本初上映
TABLE FOR SIX/飯戲攻心/2022年/広東語/116分
監督:サニー・チャン(陳詠燊)
出演:ダヨ・ウォン(黃子華)、ルイス・チョン(張繼聰)、ステフィー・タン(鄧麗欣)、イヴァナ・ウォン(王菀之)、リン・ミンチェン(林明禎)
ホイ、ライ、ヘイの三兄弟は、日々ささいなことで口喧嘩しながらも、亡き両親から受け継いだ家で賑やかに暮らしている。ある日、次男ライが恋人モニカを自宅に招くが、彼女は長男ホンの元カノだった。三兄弟とそれぞれのガールフレンド、6人で囲む食卓は楽しい宴となるのだろうか!? 人気シンガーソングライターのイヴァナ・ウォン演じる三男のガールフレンド、ジョゼフィーンがふるまう料理の数々にも注目のコメディドラマ。
『同じ空の下』
※日本初上映
LOOK UP/一樣的天空/2022年/広東語/117分
監督・脚本:ダニエル・チャン(陳翊恆)、ティム・プーン(潘梓然)、エルビス・ハウ(侯楚峰)、サニー・イップ(葉正恆)
出演:イヴァナ・ウォン(王菀之)、セッ・ソウ(石修)、チュウ・パッヒム(朱栢謙)、ケビン・チュウ(朱鑑然)
ダニエル・チャン、ティム・プーン、エルビス・ハウ、サニー・イップの4人の新人監督が共同監督を務め、香港の4大映画会社(銀都機構、英皇、寰亞、天下一)が共同製作を手がけた、香港返還25周年記念作品。1997年、2003年、2012年、2022年の香港を舞台に、自閉スペクトラム症の青年やベテラン広東オペラ歌手、ライオンダンス(獅子舞)に挑む移民男性など、この街で生きる人びとの生活をスケッチした4つの短編で、返還からの25年を綴るオムニバス。
『ワン セカンド チャンピオン』
※日本初上映
ONE SECOND CHAMPION/一秒拳王/2021年/広東語/98分
配給:ライツキューブ
監督・原作・出演:チウ・シンハン(趙善恆)
出演:エンディ・ザーウグヲクイン(周國賢)、チャーノン・サンティナトーンクン、リン・ミンチェン(林明禎)
一秒先を予知できる能力を駆使してボクサーとなり、“ワンセカンドチャンピオン”として名を馳せたヤン。ある日、思いがけない事故によってその能力が失われてしまうが、ヤンはたった一つの大切なものを守るため、再びリングに上がる。監督・原作は、香港のローカルバンドToNickのフロントマンで俳優でもあるチウ・シンハン。ヤンをスカウトしコーチとなるシュン役で出演も兼ねている。主演のエンディ・ザーウグヲクインが歌う「時間的初衷」は2022年香港電影金像奨主題歌賞を受賞した。
『サンシャイン・オブ・マイ・ライフ』
※日本初上映
SUNSHINE OF MY LIFE/一路瞳行/2022年/広東語/96分
監督:ジュディ・チュウ(朱鳳嫻)
出演:カラ・ワイ(惠英紅)、カリーナ・ン(吳千語)、ヒューゴ・ン(吳岱融)
視覚障害者の両親のもと健常者として生まれたヤンヤンは、幼い頃から自分の家族がまわりの家族とは異なることに息苦しさを感じていた。成長した彼女は、海外で芸術を学ぶことを望み、両親から離れ自分の人生を生きようとするが……。ジュディ・チュウ監督が、自身の経験をもとに、家族の絆を描いたヒューマン・ドラマ。『レディークンフー 激闘拳』(81)のカラ・ワイ(クララ・ウェイ)が母親役を熱演。
『黄昏をぶっ殺せ』
※東京初上映
TIME/殺出個黄昏/2021年/広東語/99分
監督:リッキー・コー(高子彬)
出演:パトリック・ツェー(謝賢)、フォン・ボーボー(馮寶寶)、ラム・シュー(林雪)、チョン・シューイン(鍾雪瑩)、サム・リー(李燦森)
かつて殺し屋としてタッグを組んでいたチャウ(パトリック・ツェー)、フォン(フォン・ボーボー)、チョン(ラム・シュー)の三人。引退後はカタギとして暮らしていたが、再び集結し、様々な事情で人生を終えたいと願う人たちのため自殺ほう助を請け負うことに。人生の黄昏期を迎えた彼らが、他者との関わりのなかで再びそれぞれの生を輝かせる姿をユーモラスに描く。主演のパトリック・ツェーが自身のキャリア初および史上最高齢(85歳)で2022年香港電影金像奨最優秀主演男優賞を受賞した。
『リンボ』
LIMBO/智齒/2021年/広東語・日本語・英語/118分
協力:東京国際映画祭
監督:ソイ・チェン(鄭保瑞)
出演:ラム・カートン(林家棟)、リウ・ヤースー(劉雅瑟)、メイソン・リー(李淳)、フィッシュ・リウ(廖子妤)、池内博之
中国のインターネット小説を、舞台を香港に置き換えて映画化。香港のスラム街で起こる猟奇的連続殺人事件の犯人を追う刑事を、モノクロ映像で描いた重厚な香港ノワール。今年の第40回香港電影金像奨では脚本・撮影・美術・主演女優賞(リウ・ヤースー)・助演女優賞(フィッシュ・リウ)の5冠に輝いた。
『神探大戦』
協力:東京国際映画祭
DETECTIVE VS. SLEUTHS/神探大戦/2022年/広東語/101分
監督:ワイ・カーファイ(韋家輝)
出演:ラウ・チンワン(劉青雲)、シャーリーン・チョイ(蔡卓妍)、レイモンド・ラム(林峯)、カルメン・リー(李若彤)
人間がその内面に秘めている人格を察知する特殊能力を持つ元刑事の名探偵(神探)・バンと、多重人格殺人鬼のスリリングな攻防戦を描いた『MAD探偵 7人の容疑者』(2007)から十数年。『MAD探偵』でジョニー・トー(杜琪峰)と共同監督を務めたワイ・カーファイが、主演のラウ・チンワンと再びタッグを組んでその後日譚とも言うべき新たなクライム・サスペンスを手がけ、2022年7月に中国で公開されるや大ヒットを記録した話題作。
『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』
香港特別行政区設立25周年記念映画祭「Making Waves – Navigators of Hong Kong Cinema 香港映画の新しい力」
2022年11月9日(水)~13日(日)
会場:Bunkmamuraル・シネマ
※全て日本語字幕付き上映
■上映スケジュール | |||
16:00〜 | 19:00〜 | ||
11月9日 | 水 | 黄昏をぶっ殺せ | |
11月10日 | 木 | リンボ | |
11月11日 | 金 | ワン セカンド チャンピオン | 同じ空の下 |
11月12日 | 土 | チャイニーズ・ゴースト・ストーリー | サンシャイン・オブ・マイ・ライフ |
11月13日 | 日 | 6人の食卓 | 神探大戦 |
◎チケット料金:800円均一(税込)
※チケットは日時・座席指定券です。
※ご購入後の変更・払戻しは承れません。
※特別上映のため、学生・シニア等各種割引はございません。
◎購入方法:
オンライン MY Bunkamura
https://www.bunkamura.co.jp/mybunkamura/(外部サイト)
※ご鑑賞日の3日前0:00から各回の上映1時間前まで販売。
※「MY Bunkamura」への事前登録(無料)が必要です。
劇場窓口
※ご鑑賞日の3日前から販売。(劇場窓口受付時間10:00~20:00)
※オンライン販売で完売になった上映については劇場窓口での販売はありません。
【関連イベント】写真展「香港映画のナビゲーターたち」開催
※都内2会場にて開催
① 開催期間:2022年10月22日(土)~30日(日)
会場:HIBIYA CENTRAL MARKETテントギャラリー(東京ミッドタウン日比谷3階)
② 開催期間:2022年11月5日(土)~13日(日)
会場:Bunkamura 1階エレベーターホール(東京・渋谷)
【お問い合わせ先】
大阪アジアン映画祭事務局 makingwaves@oaff.jp TEL 06-4301-3092
主催:香港特別行政区政府 創意香港/共催:大阪アジアン映画祭/協力:香港特別行政区政府 駐東京経済貿易代表部/企画・運営:香港国際映画祭/特別協力:Bunkamura
公式サイト:makingwaves.oaff.jp(外部サイト)
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