関西で絶大な人気を誇る劇団「ヨーロッパ企画」出身の西垣匡基監督の長編映画初監督作品で、映画初主演となる人気グループ「7ORDER」のメンバー・長妻怜央と、AKB48元メンバーの宮澤佐江らが「シュール」かつ「おとぼけ」全開のキャラクターを演じる映画『犬、回転して、逃げる』が3月17日(金)よりシネ・リーブル池袋、シネ・リーブル梅田ほかにて全国順次公開される。この度、ヒロインの宮澤佐江のオフィシャル・インタビューが届いた。
宮澤佐江
1990年、東京都生まれ。
2006年に「AKB48」に加入。「SNH48」、「SKE48」を経て2016年にグループを卒業。
AKBグループ時代から映画、TVドラマ、舞台にと俳優として活動を開始、2016年のミュージカル『王家の紋章』以降、『ピーター・パン』(17~)、『ウエスト・サイド・ストーリー』season2(20)、『キングアーサー』(23)などミュージカル作品への出演多数。
昨年はテレビ東京「ウルトラマンデッカー」など活躍の場を広げている。
西垣匡基監督は、実際にご一緒して、いかがでしたか?
見た目のフォルムと性格が一緒でふわふわっとしている方です。だけど意志がしっかりある方で、西垣さんの中で一コマ一コマ画が浮かんでいるからこそ、撮影は進んだんだろうなと思います。あのワールドを全面に出せるのはすごいなと思います。
眉村ゆずきはどういう人物だと捉えましたか?
欲もないし、シンプルに、生きていることに楽しさを感じていない人なのかなと思います。「嫌なことがあったから生きることが辛い」のではなくて、刺激のない平凡な日々を生きていて、「せっかく生きているのにこんなつまらない毎日でいいのかな」というようなことを考えている人なんじゃないかなと思います。
監督とはイン前に何か話しましたか?
衣装合わせの時にお会いさせていただいて、「今回の映画は『アメリ』をイメージして脚本を書いたので、『アメリ』を観ていただきたい」と伝えていただきました。私の中では『アメリ』を観たことが、作品作りにおいて大きなヒントになったので、具体的に作品名を出していただけたことは、演じる側としてはありがたかったです。
何を大事に演じましたか?
コメディと謳っているけれど、コメディのお芝居をしないように意識しました。出来上がった本編を観させていただいて、あのアプローチでよかったんだなと思っています。
酔って家のフローリングで背泳ぎをしているのが可愛かったですが、実際やってみると難しかったりしましたか?
やったこともないし、そんなことをしている人を見たことがないので、私も想像だけで、演じさせていただきました。真似をするお手本となる人がいなかったから逆に自由にできたというか、眉村らしさを出せたのかなとも思います。
宮澤さん自身は警察手帳の代わりにSuicaを見せてしまうようなおっちょこちょいなところはありますか?
人前ではあんなにすっとぼけた人ではないと思います。
長妻さんとの共演はいかがでしたか?
長妻くんとは撮影のシーンもそんなにたくさんあったわけではなく、数日間しか被らなかったんですけど、共通の話題もできたりして、もっと仲良くなりたかったなというのが正直な感想です。彼の人の良さというか、人懐っこさ、天真爛漫で演者さんやスタッフさんに分け隔てなくコミュニケーションを取りに行っている姿を見て、人間として素晴らしい人だなと思いました。
犬との共演はいかがでしたか?
すごく嬉しかったです。元々我が家でもワンちゃんを飼っていますし、動物と作品を作ってみたいという目標があったので、今回目標の一つが叶って嬉しかったです。
本作の見どころはどこだと思いますか?
予想外の展開が待っていると言いますか、絶対に想像できない結末が待っています。クスクスと笑えるミステリー・コメディも見どころの一つだと思うんですけど、生きる意味とかをひょんなきっかけで失ってしまって、闇のある主人公たちのお話ではあるので、そういう人たちが新しい出会いとかその人との会話によって、「もうちょっと生きてみよう、新しい生き方をしてみよう、明日も頑張ってみよう」って前向きになれるところが、この作品を通して監督が伝えたいことなんじゃないかなと思いました。観た方も、クスクスと笑いながら、「まっ、明日も頑張ってみるか」って気楽に思っていただければと思います。
読者にメッセージをお願いします。
何も考えずに、フラットな状態で見れば見るほど、謎解きのように感じたり、ミステリアスな部分があったりだとか、人間の生きる希望に繋がっていく繋がりが見えたり、見方によって、色んな視点で見えてくるものがあると思います。たくさんの方の背中を押せる映画になったらと思います。
お仕事でご一緒するからと7ORDERの曲をいろいろと聞いている時に、「BOW!!」っていう曲があって、犬が主体となった可愛い曲だったから、「テーマソングにぴったりじゃん!」っていう会話をしていたんです。でもその代わりに、この映画のためにテーマソングを長妻くんが書き下ろしてくださって、その音楽がこの作品の締めくくりにぴったりです。ぜひ劇場で、長妻くんがこの作品を思ってプロデュースして作ってくれた曲を聴きに来てください。
公開表記
配給:アイエス・フィールド
シネ・リーブル池袋ほか全国順次公開中
(オフィシャル素材提供)