《ホラーの帝王》巨匠ダリオ・アルジェント監督の最新作『Occhiali neri(原題)』を邦題『ダークグラス』とし、4月7日(金)、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサほかにて全国順次公開となる。
《ホラーの帝王》として知られる巨匠ダリオ・アルジェント監督。『サスペリア』(77)で驚異的大ヒットを記録し、『フェノミナ』(84)や『サスペリア PART2』(75)など数々の名作を生み出してきた。その誰にも模倣できない鮮血の美学は、リメイク版『サスペリア』のルカ・グァダニーノ、『死霊館』シリーズのジェームズ・ワン、さらにはクエンティン・タランティーノらを熱狂させ、世界中のクリエイターに影響を与え続けている。そのアルジェントが82歳にして、前作から10年ぶりに完成させた本作は、自身のルーツであるジャッロに立ち返ったイタリアン・ホラー。2000年代初頭に脚本を執筆しながらも、製作サイドの事情で中止を余儀なくされた幻の企画がついに実現。盲目のヒロインがサイコパスの殺人鬼に脅かされる“見えない恐怖”をスタイリッシュに映像化し、第72回ベルリン国際映画祭におけるプレミア上映で大きな反響を呼んだ。
ヒロイン・ディアナ役のイレニア・パストレッリとダリオ・アルジェントの娘アーシア・アルジェント、女優2名のインタビュー映像がついに解禁!
プロデューサーとしても名を連ねるダリオ・アルジェントの娘、アーシア・アルジェントは、『トラウマ/鮮血の叫び』や『サスペリア・テルザ 最後の魔女』などアルジェント作品にも度々出演してきたが本作では出演に加え、プロデューサーも兼任。アーシアは、「父がこの脚本を書いたのは『スタンダール・シンドローム』直後でしたがプロデューサーとの問題で製作の話はなしに」と本作がお蔵入りになっていたことを告白。時を経て、本作についてふと思い出したアーシアが、「ダークグラスは?」とアルジェント監督へ問いかけたことをきっかけに、脚本のコピーを1冊持っていた共同脚本家フランコ・フェリーニとアルジェント監督の2人で90年代前半だった舞台設定を手直しした後、配給会社に読んでもらったと、プロジェクトの再始動の経緯も語った。
主人公ディアナ役を演じたイレニア・パストレッリは、『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』に出演し話題となった注目のイタリア人女優。アルジェント作品のヒロインに抜擢されたイレニアは、突然目が見えなくなるという人物を演じる上で、「感情を理解することが重要でした」と語る。演じる上で一番難しかったシーンは失明したことを知る病室のシーンだと語り、「感情の面でどう演じるか理解する必要がありました。目を開いたら突然、暗闇の中なのですから」と教えてくれた。
またアーシアは、「ある意味光栄に感じます。父の映画で演じられて。つまり……感情を放つ手助けができて。父の中にある恐怖、言うのもはばかられる父の隠された感情をね」とアルジェント監督の娘として作品に参加できたことへの心境も語っている。
親愛なるダリオ・アルジェント監督へ
10年ぶりの最新作公開を祝してコメントが到着!
日本のホラー漫画界を牽引してきた漫画家の伊藤潤二は「切れ味鋭い映像美と音楽も相まって、ダリオ・アルジェント作品ならではの映画体験を、今回も心ゆくまで満喫することができました」とアルジェント監督だからこその映像美に魅せられ、 『ミッドサマー』、『TITANE/チタン』、『LAMB/ラム』なども手掛けた人気グラフィックデザイナー大島依提亜は、「これほど無駄のない真っ直ぐな映画もないであろう。 するりと喉越しの良い物語は、喉元に突きつけられた刃物と等価だ」と、82歳にして完成させた本作への恐怖を語った。 メジャーデビュー35周年を迎える筋肉少女帯や特撮のボーカリストである大槻ケンヂは、「好きです。80年代のレンタル・ホラー映画ビデオのムードが懐しコワい。目の見えない娼婦と少年のバディ・ムービーというところもほっこり」と本作のノスタルジックな魅力を話し、 アニメ「デート・ア・ライブ」の氷芽川四糸乃役や、劇場アニメ『映画大好きポンポさん』のフランチェスカ・マッツェンティーニ役などを務める声優の野水伊織は、「いくつになっても現役でいてください……! 私たちホラー好きはワクワクしながら待っています!」と次回作への期待を寄せた。
コメント
伊藤潤二(漫画家)
白昼の金環日食から不吉な物語が始まり、光を失った主人公に期待通りの“ダリオ・アルジェントな”恐怖が襲いかかります。
切れ味鋭い映像美と音楽も相まって、ダリオ・アルジェント作品ならではの映画体験を、今回も心ゆくまで満喫することができました。
大島依提亜(グラフィックデザイナー)
思えば、ドローン撮影等ない遥か昔から、鳥の視点のような上下感のある撮影方法を駆使してきたアルジェントの新作が、見上げるシーンから始まるのは、何か象徴的な気もする。
しかし、いろいろややこしいテーマや物語の多い昨今の映画において、これほど無駄のない真っ直ぐな映画もないであろう。
するりと喉越しの良い物語は、喉元に突きつけられた刃物と等価だ。
大槻ケンヂ(ロックミュージシャン)
好きです。80年代のレンタル・ホラー映画ビデオのムードが懐しコワい。目の見えない娼婦と少年のバディ・ムービーというところもほっこり。たまによく分からなくなるとこもアルジェント。
野水伊織(声優)
闇夜を裂く劇伴! 黒革の手袋!
今作は、クラシックなのに現代的にアップデートもされていて、そのバランスには感服です。いくつになっても現役でいてください……!
私たちホラー好きはワクワクしながら待っています!
さらに豪華寄稿のパンフレット発売決定
寄稿者にはダリオ・アルジェント監督愛に溢れた小説家の吉本ばななや、作家の平山夢明、アートディレクター/映画ライター/サタニストの高橋ヨシキといった超豪華な顔ぶれ。アルジェント研究会代表で県立広島大学教授・矢澤利弘からも研究者視点での寄稿や極彩色が美しい作品スチル、先日解禁した昭和のアルジェント作品オマージュのレトロポスターにダリオ・アルジェント監督のディレクターズノートなど、10年ぶりの最新作公開にふさわしい、読み応え抜群の内容が詰まったパンフレットが、各上映劇場とLONGRIDEオンラインストアにて販売されることが決定。
◎パンフレット 寄稿者(敬称略・順不同)
吉本ばなな・平山夢明・高橋ヨシキ・矢澤利弘
販売価格:880円(税込)、32P(表紙込み)
4/7(金)より上映劇場、LONGRIDEオンラインストアにて販売
齢80を超えてなお精力的に新作を発表するという驚異的な偉業を、スクリーンで堪能できるまたとないチャンス! 鮮血の魔術師のダリオ・アルジェント監督の映像美をとくとご覧あれ!
公開表記
配給:ロングライド
4月7日(金) 新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサほか全国順次公開
(オフィシャル素材提供)