2024年3月28日(木)より、東京・新国立劇場、2024年4月27日(土)より、京都・ロームシアター京都にて「TIME」の日本初上演が決定した。
「TIME」は2021年、坂本龍一がアソシエイト・アーティストを務めた世界最大級の舞台芸術の祭典「ホランド・フェスティバル」(オランダ・アムステルダム)で世界初演。坂本龍一が生前本作のために全曲を書き下ろし、演者の動き、光と映像、水を駆使した表現は、満場のスタンディング・オベーションを呼び起こした。劇場空間でインスタレーション、パフォーマンス、ヴィジュアル・アートが融合し、ふたつの夢幻が交錯するシアターピースの最新作が、2024年春、待望の日本初上演を迎える。
1999年上演の「LIFE a ryuichi sakamoto opera 1999」、2022年ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展での展覧会「DUMB TYPE 2022」をはじめ、長年にわたる深い信頼関係のもと、コラボレーションを続けてきた坂本龍一と高谷史郎。
本作「TIME」では、これまでの共同作品の要素を踏まえつつ、坂本と高谷が新たなコンセプトを追求。坂本の音楽、高谷のヴィジュアル・デザインにより創り上げられた作品となる。
出演には、ダンサー、そして俳優としても国際的に活躍する田中 泯。伝統楽器「笙」を国際的に広めた第一人者で、ジョン・ケージ、武満 徹など、世界的アーティストの新作初演も手掛けた宮田まゆみらを迎えた。さらに唯一無二の顔ぶれとなるクリエイター陣が、スタッフとして参加。製作には、世界の舞台芸術界を牽引する著名劇場やフェスティバルもパートナーとして加わっている。
公演概要
日本初公演
2024年3月28日(木)~4月14日(日) 東京・新国立劇場(中劇場)
2024年4月27日(土)~4月28日(日) 京都・ロームシアター京都(メインホール)
音楽・コンセプト:坂本龍一
ヴィジュアルデザイン・コンセプト:高谷史郎
<出演>
ダンサー:田中 泯
笙奏者:宮田まゆみ
ダンサー:石原 淋
<スタッフ>
照明デザイン:吉本有輝子
メディア・オーサリング/プログラミング:古舘 健、濱 哲史、白木 良
衣裳デザイン:ソニア・パーク
衣装制作:ARTS&SCIENCE
プロダクション・マネージャー:サイモン・マッコール
舞台監督:大鹿展明
FOHエンジニア:ZAK
プロデューサー:リシャール・キャステリ、空 里香、高谷桜子
共同製作:ホランド・フェスティバル(アムステルダム)、デ・シンゲル(アントワープ)、マンチェスター・インターナショナル・フェスティバル(マンチェスター)
制作:ダムタイプオフィス、KABアメリカ、エピデミック
プロダクション&ツアーマネジメント:リシャール・キャステリ、フローランス・ベルト―(エピデミック)
主催:(株)パルコ、朝日新聞社、集英社-T JAPAN
後援:J-WAVE、TOKYO FM、interfm
宣伝美術:南 琢也
※ チケット情報などその他詳細は後日発表となります。
プロフィール
坂本龍一 | Ryuichi Sakamoto
1952年、東京都生まれ。78年『千のナイフ』でソロデビュー。同年『YMO』を結成。散開後も多方面で活躍。『戦場のメリークリスマス』(83)の音楽では英国アカデミー賞、映画『ラストエンペラー』の音楽ではアカデミーオリジナル音楽作曲賞、グラミー賞、他を受賞。環境や平和問題への言及も多く、森林保全団体「more trees」の創設、また「東北ユースオーケストラ」を立ち上げるなど音楽を通じた東北地方太平洋沖地震被災者支援活動に尽力した。2013年山口情報芸術センター(YCAM)アーティスティックディレクター、2014年札幌国際芸術祭ゲストディレクター、2018年piknic/ソウル、2021年M WOODS/北京での大規模インスタレーション展示などアート界への越境も積極的に行った。
高谷史郎 | Shiro Takatani
1963年生まれ。京都市立芸術大学 環境デザイン専攻卒業。1984年からアーティストグループ「ダムタイプ」の活動に参加。さまざまなメディアを用いたパフォーマンスやインスタレーション作品の制作に携わり、世界各地の劇場や美術館、アートセンターで公演/展示を行う。1998年からダムタイプの活動と並行して個人の制作活動を開始。パフォーマンス《明るい部屋》(初演:2008年 ドイツ世界演劇祭)、《CHROMA》(初演:2012年 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール)、《ST/LL》(音楽・坂本龍一ほか/初演:2015年 ル・ヴォルカン国立舞台、フランス)を制作。台北・國家兩廳院、マルセイユ・フェスティバル、シンガポール国際芸術祭などでの公演や、シャルジャ・ビエンナーレ(アラブ首長国連邦)、パリ科学産業会館などでの作品展示。東京都写真美術館、東京都現代美術館、ポンピドゥー・センター・メッス(フランス)、ハウス・デア・クンスト(ドイツ)などでの個展等。
田中 泯 | Min Tanaka
1945年生まれ。66年クラッシックバレエ、モダンダンスを学んだ後、74年から独自のダンス、身体表現を追求するようになる。本格的海外デビュー「パリ秋芸術祭『間―日本の時空間』展(ルーブル装飾美術館)78年」をきっかけにし、ゆるやかで微細な動きで身体の潜在性を掘り起こすパフォーマンスは、ダンスをはるかに越えて、新しい芸術表現として衝撃をもたらした。一方、85年から今日に至るまで、山村へ移り住み農業を礎とした日常生活をおくることでより深い身体性を追求している。2002年、映画『たそがれ清兵衛』(山田洋次監督)初出演により、映像への出演も多く独自の演技力によって異彩を放っている。著書『僕はずっと裸だった』、共著『意身伝心』、写真集『平間至「Last Movement 最終の身振りへ向けて」(二冊組)』、写真集『岡田正人「海やのあひだ」』、『写真集「光合成」MIN by KEIICHI TAHARA』。22年田中 泯の本格的な長編ドキュメンタリー映画「名付けようのない踊り」(犬童一心監督)が公開された。
宮田まゆみ | Mayumi Miyata
東洋の伝統楽器「笙(しょう)」を国際的に広めた第一人者。古典雅楽はもとより、現代音楽、オーケストラとの共演などにより、「笙」の多彩な可能性を積極的に追求している。国立音楽大学ピアノ科卒業後、雅楽を学ぶ。1979年より国立劇場の雅楽公演に出演。1983年より笙のリサイタルを行って注目を集める。古典雅楽はもとより、武満 徹、ジョン・ケージ、ヘルムート・ラッヘンマン、細川俊夫など現代作品の初演も数多く、小澤征爾指揮サイトウ・キネン・オーケストラ、シャルル・デュトワ指揮NHK交響楽団、アンドレ・プレヴィン指揮ニューヨーク・フィルハーモニック、ウラディーミル・アシュケナージ指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、大野和士指揮ベルギー王立歌劇場管弦楽団、ジョナサン・ノット指揮バンベルク交響楽団、準・メルクル指揮リヨン国立管弦楽団、アレクサンダー・リープライヒ指揮ミュンヘン室内管弦楽団、佐渡裕指揮ベルリン・ドイツ交響楽団、BBC交響楽団、WDRケルン放送交響楽団ほか国内外のトップオーケストラと数多く共演。加えて、ザルツブルク、ウィーン・モデルン、ルツェルン、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン、パリの秋、アヴィニヨン、ダルムシュタット、ドナウエッシンゲン、タングルウッドをはじめとする各国の音楽祭への参加、ウィーン、パリ、アムステルダム、ミラノ、ニューヨークなどでのリサイタルと幅広く活躍。近年ではケージ『One9(笙独奏のための)』全曲演奏会、古典「調子・入調」全曲演奏会などでも高く評価されている。98年の長野オリンピック開会式で「君が代」演奏の模様は全世界からの注目を集めた。芸術選奨文部大臣新人賞、エイボン女性年度賞「芸術賞」、中島健蔵賞、横浜文化賞奨励賞、日本伝統文化振興賞、佐治敬三賞、松尾芸能賞優秀賞、芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。2018年秋の褒章において紫綬褒章を受章。2021年度国際交流基金賞受賞。国立音楽大学招聘教授。
石原 淋 | Rin Ishihara
1994年、NHK音楽映像ドラマ『ハムレット幻蒼』で映像デビュ-。番組にダンサーとして出演していた田中 泯に出会いその後、師事。1996年、田中 泯演出の舞台『千年の愉楽』(原作:中上健次)にて観世栄夫と共演。その後、海外公演も含め田中 泯作品に多数出演。2006年より本格的にソロ活動を開始し、田中 泯の完全振付によるシリーズ作品『昭和の体重』(音楽:灰野敬二)は現在も続く代表作となった。野外公演『八月十五日のエトランゼ』出演、MV 『The Weeknd – Belong To The World』振付ほかドラマや映画でも活躍中。田中 泯の唯一無二の「弟子」であると同時に、田中泯の活動全般を支えるマネージャーであり、プロジェクトを牽引するプロデューサーでもある。田中 泯の「場踊り」の音をライブオペレーションするなど、演出的な活動にも携わる。
関連情報
109シネマズプレミアム新宿 開業記念オープニングイベント
『Ryuichi Sakamoto Premium Collection』開催決定
109シネマズプレミアム新宿開業を記念し、全シアターの音響監修を務める坂本龍一氏関連の作品を、4月14日(金)から5月18日(木)の期間限定で特別上映する。
『Ryuichi Sakamoto Premium Collection』では、坂本氏が手掛けた映画音楽の代表作の1つでもあるベルナルド・ベルトルッチ監督作品『シェルタリング・スカイ』や、2005年公開以降も国内外に根強いファンが多い『トニー滝谷』、坂本氏が初めて韓国映画の音楽を担当した、『イカゲーム』が大ヒットしたファン・ドンヒョク監督作品『天命の城』、幻とも言われたNYライブを映像化した『坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK: async』に加え、昨年12月に世界に向けて配信された『Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano 2022』にボーナストラック1曲を加えた特別版『Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano 2022 +(プラス)』が109シネマズプレミアム新宿だけで限定上映される。坂本氏監修のシアター音響「SAION -SR EDITION-」で、極上の映画音楽をお楽しみいただきたい。
上映スケジュールなどの詳細は、公式サイトをご参照下さい。
第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展
ダムタイプ|2022: remap
5月14日(日)まで開催中
アーティゾン美術館(東京・京橋)では、2023年5月14日(日)まで、日本のアート・コレクティブの先駆け的な存在であるダムタイプの展覧会「第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展 ダムタイプ|2022: remap」を開催中。坂本龍一を新しいメンバーに迎え、昨年、ヴェネチアで発表した新作《2022》を再配置し、《2022: remap》として日本初公開。
第 59 回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展「ダムタイプ|2022: remap」
主催:公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館、独立行政法人国際交流基金
会場:アーティゾン美術館 6階展示室
会期:2023年2月25日(土)~5月14日(日)
開館時間:10:00-18:00(5月5日を除く金曜日は20:00まで)
※ 入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日
入館料(税込):日時指定予約制
ウェブ予約チケット 1,200円、当日チケット(窓口販売)1,500円、学生無料(要ウェブ予約)
お問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
展覧会スペシャルサイト:https://www.artizon.museum/exhibition_sp/dumbtype/(外部サイト)
※ 当日チケット(窓口販売)はウェブ予約枠に空きがある場合に販売します。
※ 中学生以下の方はウェブ予約不要です。
※ この料金で同時開催の展覧会を全てご覧いただけます。
(オフィシャル素材提供)