「週刊漫画サンデー」にて1988年~2013年まで連載され、累計発行部数4500万部を突破している大人気漫画、「静かなるドン」が令和版で映画化! 5月12日(金)より全4話/2話ずつ2週連続公開が決定した。
昼はサラリーマンの草食系男子で夜は暴力団総長の二つの顔を持つが、カタギでい続けることを願う近藤静也を演じるのは伊藤健太郎。俳優デビュー後、『コーヒーが冷めないうちに』(18)や『惡の華』(19)などの話題作に次々と出演している若手実力派俳優。近年では阪本順治監督の『冬薔薇』(22)で主演を務め、多岐にわたる作品へ出演している。
大ヒット人気シリーズ「日本統一」の本宮泰風が出演・総合プロデュース、静也が思いをよせる同僚・秋野明美役に、筧美和子、新鮮組の若頭・鳴戸竜次役にの深水元基、新鮮組ナンバー3の生倉新八役に三宅弘城、新鮮組ナンバー4・肘方年坊役に坪倉由幸、鬼州組四代目の妻・坂本龍子役に内田 慈、新鮮組の姐さんで静也の母・妙役に筒井真理子、そして、静也と対立する鬼州組の組長・坂本健役に寺島 進ら、錚々たる顔ぶれが揃った。
4月19日(水)には都内にて、本作のキャストの伊藤健太郎、本宮泰風、筧美和子が登壇する完成報告会見が実施された。完成した作品への思いや、撮影の裏話について語る機会となった。
いよいよ映画が完成。その思いをまず伊藤が「自分としても完成が楽しみな作品というか。まだ僕自身、できあがったものは観ることができていないんですが、すごく楽しみな作品なので。それを皆さんにお届けできたら」と語ると、筧も「個人的にもすごくいい経験をさせていただいたなという思いが強くて。本当に濃厚な撮影期間でした」とコメント。さらに本宮が「劇中では静也の教育係みたいなことをしておりますが、プライベートでは伊藤健太郎の教育係をしようかと思っております」と冗談めかして付け加え、会場を沸かせた。
長きにわたって多くのファンに愛され、映像化も数多くされてきた「静かなるドン」に出演することになり、「僕はこれまで作品に触れてきたわけではないんですが、そんな世代ではない僕でも知っているような有名な作品。近藤静也として出させていただけるということをお聞きしたときは素直にうれしかったですし、すごく気合を入れて現場に行きました」と振り返った伊藤。本宮も「まずは伊藤健太郎という俳優がどんな俳優なのかというところから始まったんですけど、役者としてのセンスがすばらしいことにまずビックリして。それをどう活かしていくのかというのがこの作品のテーマでしたし、それがうまいこと映像に出ていると思うので、僕も仕上がりが楽しみです」とコメント。さらに筧も「長年、多くの人に愛されてきた作品なのでプレッシャーというか。秋野明美という役にも多くのファンの方がいますし……という気持ちになってしまいそうだったんですけど、それにはあまり屈せずに、自分なりの明美を作っていけたらと思っていました。今回の作品も現代的な部分もあるので、新しい明美像にチャレンジしてみました」と続けた。
サラリーマンをしている昼の顔と、暴力団総長という夜の顔の二面性を演じ分けた伊藤は「一番意識したのは姿勢というか。ちょっと猫背っぽい感じとか、ビジュアルとしてギャップがあればあるほど面白いんじゃないかというのがあったので。あとはとにかくテンション・マックスで。自分がやれる最大のテンションでやらせていただきました」と述懐。そんな伊藤の芝居を目の当たりにした筧も「伊藤さんも、昼静也の時はおちゃめに楽しく振り切って演じてくださっているので、そこは伊藤さんのお芝居のおかげでかなり差がつけられて。別人のように見てました」と笑いながら振り返った。
そんな“夜静也”と“昼静也”、どちらが好み? と質問された筧は「それは撮影時にも聞かれまして。その時は“夜静也”の方が刺激的かなと思って、“夜静也”と答えたんですけど、今は“昼”です。どちらにも魅力はありますけど、“昼静也”はかわいいですよね。一生懸命で、ピュアでかわいいなと、この数ヵ月で変わりました」と返答。すかさず伊藤が「その間に何かあったんですか?」とツッコんでみせて、会場は大笑い。そんな伊藤の印象について「本当に撮影がハードだったんですけど、いつも元気に“おはようございます!”と入ってきてくれて。スタッフの皆さんを元気づけて盛り上げてくれた。そしてお芝居も、夜も昼も完璧にこなしていて。何をしても完璧に投げ返してくれたので、座長として頼れる安心感がいっぱいでした」と語った筧は、「褒めすぎちゃった」と照れ笑い。その言葉に伊藤も「ここは絶対に使ってくださいね」とおどけてみせた。
静也といえば、白いスーツにサングラスがトレードマーク。伊藤自身、スーツを着る機会はこれまでも多かったというが、「やはりあのサングラスのインパクトってすごく強いんだなと思いました。夜の街でサングラスをかけて、スーツをバシッと決めていると『静かなるドン』をやっているなと思いますし、ふと鏡に映った自分を見ると、それだけでもテンションがあがりました」という。
本作で総合プロデュースを務めている本宮は、「総合プロデュースというと偉そうに聞こえるかもしれませんが、それは名ばかりで。見つからないスタッフを探したり、台本の修正をしたりといろいろやっただけなんですけどね」と述懐。「ただ寺島 進さんは最初に決めさせていただきました。条件の厳しい現場なんですけどお願いできませんかということで。大河ドラマをやっていて、スケジュール的にも厳しい時期だったんですけど、作品の概要を説明したところ、伊藤健太郎という俳優にも興味があったみたいで。二つ返事で引き受けてくださった。そこは本当に感謝していて。いい先輩を持ったなと思いました」としみじみ語った。
そしてあらためて本作の魅力について「令和に『静かなるドン』が帰ってきたということで、令和ならではの内容だったり、良さはもちろんあるんですが、根本の部分は変わっていないところもありますし、元々の原作ファンの皆さんにも楽しんでいただける作品になっているんじゃないかなと思っております」と自負する伊藤は、「子どもから大人まで楽しめるような、笑えたり、泣けたりと、いろんな感情を巻き起こしてくれる、エンターテインメント性の詰まった作品なので、ぜひたくさんの方に観ていただきたいと思います」と観客にメッセージを送った。
登壇者:伊藤健太郎、本宮泰風、筧美和子
また、この度本作の予告映像が解禁!
冒頭は、新鮮組の総長が何者かによって射殺され、次の3代目総長を誰が務めるのか揉めるヤクザたち。そして新鮮組の姐さんで主人公静也(伊藤健太郎)の母でもある妙(筒井真理子)が「3代目は、もう決めてある」と語るところから始まる。一方、オシャレなオフィスで「うーん。ナイスデザイン」とヤクザとは無縁の世界で暮らし、大好きな仕事で至福の喜びを感じるイマドキの草食系男子の静也。人を騙し、苦しめるヤクザとは違う世界で暮らす静也に降りかかる災難(!?)とは。
公開表記
配給:ティ・ジョイ
5月12日(金)より全4話/2話ずつ2週連続公開決定!
(オフィシャル素材提供)