作品紹介

『ぜんぶ、フィデルのせい』

©2006 Gaumont-Les Films du Worso-France 3 Cinema

イントロダクション

 『ぜんぶ、フィデルのせい』は、9歳の女の子・アンナの目線から、当時の激動の社会と、ちょっぴり理不尽にも見える大人たちの変化を、ときにユーモラスに、ときにリアルに映し出す。仏頂面で、めいっぱい怒りを露にするアンナ。でも、やがて自由や社会のことを彼女なりに一生懸命考えるようになり、大人への第一歩を踏み出す。
 演じるのは、フランス映画界期待の新星ニナ・ケルヴェル。500人の候補者から選びぬかれただけあって、その存在感は抜群! 大きく澄んだ瞳が印象的な、チャーミングなヒロインが誕生した。
 本作が、自身にとって初の長編フィクション映画となるジュリー・ガヴラスは、今フランスで最も期待されている新進女流監督のひとり。映画史に燦然と名を連ねる『Z』(69)、『告白』(69)、『戒厳令』(72)で名匠の地位を確立し、『ミッシング』(82)でアカデミー賞®脚色賞、カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した巨匠、コスタ=フガヴラスを父に持つサラブレッド。文化と法律を学んだ後に、映画の世界に飛び込んだ彼女。9歳の子どもたちが映画を制作する過程を追ったドキュメンタリー作品『Le Corsaire, Le Magicien, Le Voleur et Les Enfants』(02)で、将来有望なフランス映画監督のデビュー作に贈られるミシェル・ドルナーノ賞を受賞している。父親譲りの政治への鋭い考察力と、女性的な独自の視点を同居させ、本作で見事な長編映画デビューを飾った。

ストーリー

 70年代、フランス・パリ。弁護士のパパ(ステファノ・アコルシ)と雑誌記者のママ(ジュリー・ドパルデュー)、やんちゃな弟フランソワ(バンジャマン・フイエ)と暮らす少女・アンナ(ニナ・ケルヴェル)は、何不自由ない、満たされた生活を送っていました。かわいいワンピース、上品な食事、そしてボルドーでのバカンス。大好きなものに囲まれた、完璧な毎日。
 ところが、突然パパとママが“キョーサン主義”に目覚めたから大変。庭付きのお家から小さなアパートメントに引越し、さらに大好きな宗教学の授業も受けられなくなってしまい、アンナは不満爆発。元の生活に戻りたい! ぜんぶ、フィデル・カストロのせいなのね!

 (原題:La faute a Fidel、2006年、イタリア=フランス、上映時間:99分)

スタッフ&キャスト

 監督・脚本:ジュリー・ガヴラス
 原作:ドミティッラ・カラマイ
 出演:ニナ・ケルヴェル、ジュリー・ドパルデュー、ステファノ・アコルシ、バンジャマン・フイエ、マルティーヌ・シュヴァリエほか

ギャラリー

公開表記

 配給:ショウゲート
 2008年1月19日(土)より 恵比寿ガーデンシネマほか全国順次ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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