世界中を自在に瞬間移動できる“ジャンパー”。究極の自由を得た彼を、謎の組織が付け狙う。選ばれし者を待ち受ける運命とは――? 『Mr.& Mrs.スミス』『ボーン・アイデンティティー』のダグ・リーマンがメガホンを取り、『スター・ウォーズ』シリーズのヘイデン・クリステンセンが屈折したスーパー・ヒーローを演じるSFアクション超大作『ジャンパー』のジャパンプレミアが行われ、ヘイデンとリーマン監督、そしてヒロインを演じたレイチェル・ビルソンが揃って来日、ジャパンプレミアに出席した。
大勢のファンが詰めかけたレッドカーペットセレモニーでは、来日ゲスト3名の他に、ジャンパー応援団に任命されたタレントの南 明奈、横浜F・マリノス所属のサッカー日本代表選手・中澤佑二、棒高跳びでアテネ・オリンピックに出場した日本記録保持者の澤野大地、フィギュア・スケートでトリノ冬季オリンピック4位に入賞した村主章枝、トランポリンの世界選手権で日本人初のメダリストとなった上山容弘、スノーボード・ハーフパイプ選手として世界トップクラスの実力を持つ國母和宏、元スキー・ノルディック複合選手で現スポーツ・キャスターの萩原次晴、「マッスルミュージカル」にも出演しているプロ・トランポリン・プレーヤーの中田大輔という、錚々たる“ジャンパー”たちが応援に駆けつけた。
続いて、上映前の舞台挨拶では来日ゲストが登場して感謝の言葉を述べた後、南 明奈が花束を持って登場。「こんにちは。日本にようこそ。皆さんにお会い出来ることをとても楽しみにしていました。ありがとうございます」と、ゲストに向かって英語で初々しく挨拶をした。
『ニュースの天才』で来日した頃はまだ少年のような甘さを残した風貌だったが、今回は髪を短めに刈り上げてすっかり逞しくなったヘイデン。リップ・サービスではなく、日本での撮影が一番印象に残っているという。「東京には何度か訪れたことがあるんだけど、僕は東京という街も日本の文化も大好きなんだ。だから、撮影で来られたのは本当に最高だった。それに、撮影したのは夜だったので、これまで見たことのない光景を目に出来たよ。人の波が次第に消えていった、静かな東京を見ることができたんだ」。
「The OC」ファンとおぼしき女の子たちから、盛んに「可愛い~!」という声援を浴びていたレイチェルは、もしも大好きな彼がどこかに連れていってくれるとしたら、どこに行きたいかと問われ、「ムードによって生きたい所が変わるのよね。一度も来たことがなかったから、今は東京に居られてうれしい! あとは、夜になったらジャンプして、自分のベッドで寝られたらいいな……(笑)」という。取材続きでちょっぴりお疲れなのかも?
瞬間移動シーンを中心に、視覚効果満載の本作。「何といっても、車を東京の路上に瞬間移動させたことが一番チャレンジングで、一番エキサイティングでもあった」と監督。確かに、ベンツが高速を猛スピードで駆け抜けるシーンは、一体どうやって撮影したのかと思わせるほど圧巻だ。「東京は確かに撮影しにくい街だが、今回は本当に温かく受け入れていただけたんだ。私はただ、スタントマンとヘイデンを車に乗せて、“あとは頑張ってくれ”と送り出しただけ」といたずらっぽく笑う。
そんなタフな撮影に耐えたヘイデンは、「打撲やあざはあちこちできたよ。あるときは手をざっくり切ったし、耳も切ったけど、接着剤でくっつけてそのまま撮影を続けたんだ(笑)」と明かした。初めてアクション・シーンに挑戦したレイチェルは、「私は大丈夫だったわ。あざや傷はつくったけど、“私も体を張ってタフなことが出来たわ”って家に帰って言えたので誇らしかった」とニッコリ。
本作は謎を残した終わり方をしているだけに、早くも続編が期待されるところだが、それについて監督は、「たくさんのお客さんが今作を観に来てくださったら、二作目もきっとあると思うよ。おかげさまで世界各国でかなりヒットしているので、可能性は大だと思うが、日本の方々にもぜひこの作品を観に来ていただきたいね」と、日本公開を前にヒットへの期待を込めて語った。
最後にヘイデンが「友達にも宣伝してください! ジャンプしてください!」と、短いが力のこもったメッセージを残し、大きく手を振りながら舞台を後にした。
登壇者:ヘイデン・クリステンセン、レイチェル・ビルソン、ダグ・リーマン監督、南 明奈
(文・写真:Maori Matsuura)
公開表記
配給:20世紀フォックス映画
2008年3月7日(金) 日劇1ほか全国ロードショー