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『1秒先の彼』第25回上海国際映画祭Q&Aイベント

©2023『1秒先の彼』製作委員会

 監督・山下敦弘と脚本・宮藤官九郎が初タッグを組み、岡田将生と清原果耶がW主演を務める『1秒先の彼』が7月7日(金)に公開となる。この度、現在開催中のアジア最大級の国際映画祭である第25回上海国際映画祭で『1秒先の彼』のワールドプレミア上映が6月10日(土)に行われ、上映後のQ&Aに本作の山下敦弘監督が登壇した。

 『1秒先の彼』は京都を舞台に、何をするにも人より1秒早いハジメ(岡田将生)と1秒遅いレイカ(清原果耶)の“消えた1日”を巡る物語。
 郵便局の窓口で働くハジメは、何をするにもとにかく1秒早い。記念写真では必ず目をつむり、漫才を見て笑うタイミングも人より早い。街中で路上ミュージシャン・桜子の歌声に惹かれて恋に落ちたハジメは花火大会デートの約束をするも、目覚めるとなぜか翌日に。“花火大会デート”が消えてしまった……!? 秘密を握るのは、毎日郵便局にやってくる、何でも1秒遅い大学7回生のレイカのようで……。
 脇を固めるのは、荒川良々、羽野晶紀、加藤雅也、福室莉音、片山友希、しみけん、松本妃代、伊勢志摩、柊木陽太、加藤柚凪、朝井大智、山内圭哉ら個性豊かな俳優陣。また、先日惜しくも他界された笑福亭笑瓶が、ハジメが聴いているラジオ番組のDJとして、飾らない人柄そのままに本人役で出演している。

 アジア最大級の国際映画祭である第25回上海国際映画祭で、今年のアジア映画の話題作を紹介するGALA部門の5作のうちの1作として選ばれた『1秒先の彼』。ワールドプレミアとなる上映が6月10日(土)に上海Tianshan Cinema-Hongqiao Art Center Flagship Store THEATRE HALLで行われた。チケット売り出し早々にソールドアウトとなった上映は2階席まで満席。20代前半の観客がつめかけ、圧倒的に女性客が多かった。上映が始まると、ハジメが「京都には洛中・洛外が存在する」という京都人ならではのこだわりを面白おかしく語る様子を描いた冒頭シーンから既に場内は爆笑。ハジメと桜子のデート・シーンやラジオDJとのやり取りなど、コミカルなシーンに大いに笑いながら、物語が盛り上がっていくハジメの1日が消えるエピソードの部分で、一気に身を乗り出す観客も。後半のレイカの視点に切り替わるパートのエピソードも一つひとつ噛みしめながら、エンドクレジットでは満場の拍手が巻き起こった。

 上映終了後、『苦役列車』以来11年ぶりの参加となる山下敦弘監督がQ&Aに登壇。原作の台湾映画『1秒先の彼女』からの変更点のなかでも最も大きな要素である、男女反転の理由や、主役の岡田将生、清原果耶の二人をキャスティングした訳、更には世界でも人気のしみけんを起用した理由を尋ねる質問も飛び出した。

 山下監督からは、「京都という土地に設定したことで、さまざまなアイデアが生まれ、上手くこの映画独自の味を出せたと思う」という発言もあり、最後には、山下監督の作品のキャラクターが魅力的な理由を質問され、「原作ものだったり、リメイクだったりと、作品ごとに出発点は異なるが、すべての作品の登場人物たちに共感したり、憧れたりしているので、それが結果的にはキャラクターが魅力的になっているのかな、と思う」と答えた。

 観客をバックに記念撮影をした後、降壇するときには2階席から「山下監督!」と日本語で呼びかけられ、会場外では、『リンダ リンダ リンダ』のパンフレットや「コタキ兄弟と四苦八苦」のリーフレットにサインを求めるファンが待ち構え、山下監督の人気を物語っていた。

 登壇者:山下敦弘監督

公開表記

 製作幹事・配給:ビターズ・エンド
 7月7日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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