イントロダクション
この⼿に⾃由を、消せない愛を。
戦後ドイツ、男性同性愛を禁ずる刑法175条のもと
愛する⾃由を求め続けた男の20余年にもわたる物語
不条理な迫害の歴史の中で、愛と⾃由の本質を⾒つめた、静かな衝撃作。
第⼆次世界⼤戦後のドイツ、男性同性愛を禁じた刑法175条の下、ハンスは⾃⾝の性的指向を理由に繰り返し投獄される。同房の服役囚ヴィクトールは「175条違反者」である彼を嫌悪し遠ざけようとするが、腕に彫られた番号から、ハンスがナチスの強制収容所にいたことを知る。⼰を曲げず何度も懲罰房に⼊れられる「頑固者」ハンスと、⻑期の服役によって刑務所内での振る舞いを熟知しているヴィクトール。反発から始まった⼆⼈の関係は、⻑い年⽉を経て互いを尊重する絆へと変わっていく。終戦後の1945年、恋⼈と共に投獄された1957年、そして刑法改正が報じられた1968年――3つの時代を⾏き来しながら、「愛する⾃由」を求め続けた男の20余年にもわたる闘いを描いた、静かな衝撃作。
⾔葉よりも、雄弁――
刑務所という特殊な環境下で育まれた名付けようもないふたりの関係
愛する⾃由を切望する 消えない炎のような魂
主⼈公ハンスを演じたのは、ミヒャエル・ハネケ監督『ハッピーエンド』(17)やドイツ映画賞主演男優賞に輝いた『希望の灯り』(18)、現代ドイツ映画を代表する作家クリスティアン・ペッツォルト監督の『未来を乗り換えた男』(18)、『⽔を抱く⼥』(20)などで⼤きな印象を残した次世代スターで、ダンサー・振付師でもあるフランツ・ロゴフスキ。⾮⼈道的な法に踏み躙られながらも愛を諦めないハンスの消えない炎のような魂を、少ない⾔葉と雄弁な⾝体で表現している。当初はハンスを嫌悪しながらも、次第に⼼をほどいていくヴィクトールを演じたのは、演技派ゲオルク・フリードリヒ。唯⼀無⼆の関係性を絶妙な距離感で具現化した⼆⼈のケミストリーは各国メディアから激賞された。
監督は、オーストリアの俊英セバスティアン・マイゼ。撮影監督は『燃ゆる⼥の肖像』(19)のセリーヌ・シアマ監督が初期代表作でタッグを組んだクリステル・フルニエ。「レンブラントの絵画のよう」と評された美しい陰影は観るものを魅了して離さない。
カンヌを⽪切りに世界各国の映画祭を席巻し、2022年「レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~」でも絶賛が相次いだ待望作がついに劇場公開。
(原題:Große Freiheit /英題:Great Freedom、2021年、オーストリア=ドイツ、上映時間:116分)
キャスト&スタッフ
監督・脚本:セバスティアン・マイゼ
共同脚本:トーマス・ライダー
撮影監督:クリステル・フルニエ
編集:ジョアナ・スクリンツィ
音楽:ニルス・ペッター・モルヴェル、ペーター・ブロッツマン
出演:フランツ・ロゴフスキ、ゲオルク・フリードリヒ、アントン・フォン・ルケ、トーマス・プレン ほか
ギャラリー
予告編
オフィシャル・サイト(外部サイト)
公式Twitter @greatfreedomjp
公式Instagram @greatfreedomjp
公開表記
配給:Bunkamura
Bunkamuraル・シネマ 渋⾕宮下ほか全国順次公開中
(オフィシャル素材提供)