イントロダクション
『写真の女』(2020)で鮮烈なデビューを果たした串田壮史監督が人間の恐ろしさと美しさをさらに過激に描いた作品。
実用化が迫るスマート・コンタクトレンズから着想を得たというオリジナル脚本によって描かれるのは、レンズを装着した母と半身不随の娘が一つの視界を共有し、体と心の境界を見失いながら真実の愛に目覚めていく異色のラブ・ストーリー。過酷な運命に絡みつかれた母娘は、正気を保つため、次第に狂気を孕んでいくこととなる。肉体、精神、現実、妄想、過去、未来、親子……。世界の境界線を引き裂きながら、突き進む母娘が、新時代に生きるためのビジョンを示した作品となっている。
ストーリー
チェロ教師の仁美(37)は、たった1人の家族である娘・エリ(17)に頼まれ、コンサートで一緒に二重奏を演奏する。その帰りの車内で、エリは、仁美の音色から子どもを産んで後悔しているという念が聞こえてきたと語り始める。隠していた感情を見透かされた仁美は動揺して自動車事故を起こし、仁美は視力を失い、エリは半身不随になってしまう。やがて仁美は、生体実験中のカメラ内蔵コンタクトレンズを装着し、視力を回復させる。一方、病室のベッドから出られないエリは安楽死を望みだす。仁美は、エリにVRゴーグルを装着し、自分の主観映像を転送して生きる悦びを届けようとするが……。
(2023年、日本、上映時間:94分)
キャスト&スタッフ
出演:小野あかね、設楽もね、泉 拓磨、内田周作、間瀬英正、鯉沼トキ、星 耕介、久獅
大滝 樹、山下ケイジ、中西優太朗 田口智昌
脚本・監督:串田壮史
プロデューサー:西村 伸、佐藤洋輔
助監督:大野裕之
撮影:大石 優
照明:佐伯琢磨
美術:奥谷駿友
衣装:櫻井まさえ
特殊メイク:西村喜廣
ヘアメイク:山田典良
編集:山本ガウディ徳
キャスティング:中野辰哉
音楽:西方正輝、伏見仁志
整音:由井昌宏
ギャラリー
予告編
オフィシャル・サイト(外部サイト)
公式X(旧Twitter):@mme_mov
公開表記
製作・配給:ピラミッドフィルム
11月24日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷 ほか全国順次公開