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『夜明けのすべて』オピニオンコメント&イラスト版ビジュアル解禁!

©瀬尾まいこ/2024「夜明けのすべて」製作委員会

 「そして、バトンは渡された」で2019年本屋大賞を受賞した瀬尾まいこの原作小説を、『ケイコ 目を澄ませて』が第72回ベルリン国際映画祭ほか20以上の映画祭に出品され、第77回毎日映画コンクールで日本映画大賞・監督賞他5部門を受賞するなど国内外で絶賛を浴びた三宅 唱監督が映画化。NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で夫婦役を演じた松村北斗と上白石萌音が映画初共演&W主演を務め、今回は同僚役で最高の理解者となる特別な関係性を演じる『夜明けのすべて』が2月9日に公開を迎える。三宅監督作品として、2019年の『きみの鳥はうたえる』(フォーラム部門)、一昨年の『ケイコ 目を澄ませて』(エンカウンターズ部門)以来3回目のベルリン国際映画祭への選出で世界中から注目を集める本作だが、試写会でいち早く鑑賞した一般客からも、「私たち一人ひとりが社会に感じる息苦しさや歯痒さを救ってくれる」、「寄り添い合うことの素晴らしさを温かな眼差しで描いていた」、「この先もずっと自分の人生に寄り添ってくれる映画」など、絶賛の声が続々と寄せられている。

“生きづらさ”を抱えながら今を生きる“私たち”のための物語 各界著名人による絶賛コメント解禁!

 この度、代表作『ドライブ・マイ・カー』(21)が映画賞レースを席巻した映画監督の濱口竜介や、『先生の白い嘘』『サターンリターン』などで知られる漫画家の鳥飼 茜、テレビプロデューサーの佐久間宣行ら日本のカルチャーを代表する面々をはじめ、お笑い芸人の3時のヒロイン 福田麻貴、男女コンビの蛙亭 イワクラ・中野周平、映画オリジナルの要素として加えられた“宇宙”や“星”のテーマにちなんで宇宙飛行士の野口聡一など、幅広いジャンルの著名人から本作へのコメントが寄せられた。さらには、松村を『すずめの戸締まり』(22)、上白石を『君の名は。』(16)のメインキャストに抜擢したアニメーション監督の新海 誠も、二人の主演作として心待ちにしていたという本作をいち早く鑑賞し、賞賛のコメントを寄せた。

 月に一度のPMS(月経前症候群)で自らの感情をコントロールできなくなる藤沢さんと、パニック障害を抱えたことで人生が一変した山添くん。職場の同僚として過ごす中で互いの“生きづらさ”を知ったふたりが、「自分のことはどうにもならなくても、相手を“助けられることはある”」と支え合っていく日常を、優しく包み込むように描いた本作。

 誰だってそれぞれの“生きづらさ”を抱える現代人だが、「21世紀の日本にもたらされた宝石のような映画」(濱口竜介)、「リアルで等身大だけど理想郷のような優しい世界(3時のヒロイン 福田麻貴)」と本作で描かれる世界がまさにそんなふうに現代を生きる私たちのための物語であることを強く評価する声や、「上白石さんと松村さんの演技がさりげなくて凄まじい」(佐久間宣行)など、等身大なキャラクターを演じた俳優陣への賛辞を贈るコメント、さらには「欠けたものだけが埋め合わせられる場所がきっとあちこちにある」(鳥飼 茜)など、劇中で描かれる山添くんと藤沢さんの“救い合う特別な関係性”をこの世界そのものの真理であるかのようにじんわりと受け止めるコメントも。
 さらにYouTubeではオピニオンコメント入りの特別映像も公開中!

 明け方の空、毎日通う職場、夕暮れの街並み、街灯が照らす夜の帰り道など、山添くんと藤沢さんが見つめる日常の風景とともに、本作への想いを馳せたぬくもりのあるコメントの数々が映像を彩る。

イラストレーター・丹地陽子が描く、イラスト版ビジュアル解禁!

 さらにこの度、装画をはじめ、絵本や映画のポスターなど、さまざまな分野のアートワークを手がけるイラストレーター 丹地陽子によるイラスト版ビジュアルもお披露目となった。絶妙な距離感で佇む山添くんと藤沢さん。その周りにはふたりが働く栗田科学の人々、山添くんの恋人や前職の上司、藤沢さんの母親など、ふたりの日常を見守るキャラクターたちがまるでプラネタリウムの夜空の星のように映し出されており、柔らかなタッチと色合い、それぞれの表情に癒される優しいイラストに仕上がっている。作者の丹地陽子は「映画を観て、私たちは一人ひとりがかけがえのない星だなというようなことを感じました」とコメント。山添くんと藤沢さんが築いていく特別な関係性だけでなく、ふたりの良き理解者たちとの関わりあいにもぜひ注目してほしい。

オピニオン・コメント

濱口竜介(映画監督)
 幾つかの人生が「よく変わる」そのさまを劇的でなく次第次第に、光や動きの具体として見たのはいつぶりか。もしかしたら初めてかも知れない。『夜明けのすべて』を観て、まるでこれまで映画を観てきたことのご褒美をもらったような気分になった。ただ普段は映画を観ない人もきっと、これを見たら「これまでの一日一日」を肯定できるような気持ちになれるはず。21世紀の日本にもたらされた宝石のような映画。

新海 誠(アニメーション監督)
 なんて美しく愛おしい映画! 
 僕にとってもとても大切な二人──北斗くんと萌音さんが主演とのことで、心待ちにしていた作品です。
 二人の声と姿、息の吸い方や歩き方、蜜柑のむき方や目の閉じ方がすべて、作品の優しさとぴたりと重なっていました。 ※X(旧Twitter)より

佐久間宣行(テレビプロデューサー)
 人にはそれぞれの形がある
 それがたまたま社会とあってたらまともって言われるのだろう
 すべての人の形が削られすぎないで過ごせますように
 上白石さんと松村さんの演技がさりげなくて凄まじくて
 たくさんの人の心を軽くする気がする
 優しくてとても強い映画だ

野口聡一(宇宙飛行士・東大特任教授)
 PMS、パニック障害、燃え尽き……。みんな、誇りを持って自分の弱さを公開して、自分に合った生き方を選択できるといいな。それが僕たちにとっての夜明けなのかも。だって、夜明けは希望そのものだから。

蛙亭 イワクラ(芸人)
 社会で上手に生きていくコツは、自分に嘘をついて人に迷惑をかけず、普通にとにかく普通に生きること。
 変な人に見られないようにする。これが一番暮らしていきやすい生き方だと思います。
 自分らしさなんて捨てて生きたほうが楽だと思います。
 自分らしく生きるほうがとてもつらいと思います。
 この作品では、世の中が決めてしまった普通からはみ出てしまった人たちが、毎日やってくる朝を一日一日踏ん張って過ごしている。
 周りにいる優しい人たちに支えられ、もらったものをゆっくり少しずつ自分の暮らしの中に取り入れている。
 そんな姿に自分もただ生きているだけでいいのかもしれないと思えることができました。
 私は夜になるといろいろなことに思い悩んで、このまま夜が明けなければいいのに。そう思ってしまう日が多いです。
 そんな時は星を見上げて、自分だって遠くにいる誰かに頼りにされているんだと考えてみることにしようと思います。
 みんなが『孤独なもの』です。
 本当はとても美しく輝いている存在なんですね。
 自分ではなかなか気づくことはできないけど。
 近くに孤独に苛まれている人がいたら、生きているだけでいいんだよと星を見ながら話したいと思います。

蛙亭 中野周平(芸人)
 自分のことでいっぱいいっぱいのはずなのに、相手を思いやる気持ちが自然と溢れていて温かかったです。
 ほんの少しの変化で、大きく変わること、前に進み出すこと、何かに気づけること。
 いろいろなことがふんわりと繋がっていって、心にじんわり沁みました。
 そっと寄り添ってくれる、優しい時間でした。

3時のヒロイン 福田麻貴(芸人)
 理解されることを諦めて、やっぱり理解されたくて、でもまた心折れて……そうするうちに塞いでしまって、理解者は自然や芸術の中にいるのかもしれない、なんて思う日もあるけれど、やっぱり人なんだなぁ。
 それは言葉であったり態度であったり、はたまたそのどちらにも出さないことだったり。難しいけれど、「理解」を諦めないでいたい。
 リアルで等身大だけど理想郷のような優しい世界。間違いなく理解者になってくれる映画です。

鳥飼 茜(漫画家)
 弱さは自らを苦しめるけれど、欠けたものだけが埋め合わせられる場所がきっとあちこちにあるでしょうと、この映画は間接照明のように世界をひっそり心地よく照らしている。

カツセマサヒコ(小説家)
 「助けたい」という切実で、軽率で、おこがましさすら感じられる願望が、控えめにもまっすぐに肯定されたときに生まれる特別なあたたかさ。この二人をずっと見ていたかった。

古市憲寿(社会学者)
 小説を小説のまま映画にしたような2時間でした。日常をとにかく丁寧に描くこの物語は、エンドロールと共にぷつっとは切れたりしません。山添くんと藤沢さんが、物語のあとも、ずっと幸せでいて欲しいと願ってしまうような、そんな作品です。

児玉雨子(作詞家・小説家)
 あのひともそのひとも、きっと傷を抱えているのだろう。
 目を覆いたくなるほど大きな傷から、目を凝らさないと見えない極微な傷、生々しく燃える傷、治りかけの傷まで。そんな〈誰か〉たちの星空が、この世界のすべて。

柴崎友香(作家)
 最初は居心地悪く思えた人の間の距離が、映画の時間の中でだんだん人と人が関わっていくためのささやかな豊かさに満ちたものに変わっていった。この映画を観たあとは、いつもの風景がきっと違って見える。

玉田真也(劇作家・映画監督)
 ほんの一瞬だけでも、人と心が通じたと思える瞬間がある。それは、一緒に神棚を拝む瞬間だったり、差し入れのお菓子を買っていこうと思った瞬間だったり、取るに足らないような生活の流れの中にある。もしかしたら通じたと思ったこと自体錯覚かもしれない。でもそういう瞬間を経験することこそ生きている価値で、そういう瞬間にこそドラマがある。『夜明けのすべて』を観て、そういうことを感じた。

公開表記

 配給:バンダイナムコフィルムワークス=アスミック・エース
 2024年2月9日(金) ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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