『雨降って、ジ・エンド。』は『東京リベンジャーズ』シリーズなどの人気作を手がける脚本家・髙橋泉と、『凶悪』(13)など俳優や、監督としても活動する廣末哲万からなる映像ユニット「群青いろ」の実に17年ぶりの劇場公開作であり、古川琴音演じるフォトグラファー志望のOLと、廣末哲万演じるとある秘密を抱えた謎の中年ピエロの出会いから始まる、衝撃と賛否を呼ぶラブ・ストーリーだ。
2/10の公開を前に、本作をいち早く鑑賞した著名人からコメントが到着した。
「衝撃を受けた。いくらなんでもそれはムリ筋だろうと。このご時世に誰の背中を押そうとしているのか。(中略)途方もない優しさとブレない視線に魂を持っていかれた」(白石和彌)、「映画の問いかけは、いま最も鮮烈で爽快で、わたしは身も心も丸洗いされてしまった」(相田冬二)、「相手を理解し終えない大切さを教えてくれる映画でした」(上田航平/元ゾフィー)と作品が内包しているメッセージの強靭さと視線の優しさを高く評価するコメントや、「心の奥にある、普段あまり触らない部分が震わされ、廣末さんのごめんなさいが耳から離れません」(小林且弥)、「こんなヘンな古川琴音が観られるとは(褒めてます)!」(内田 慈)と、群青いろの顔である廣末と初参加である古川それぞれの存在感に賛辞を送るコメントが届いた。
また、長年特集上映「群青いろの夜」を企画する群青いろファンと、初めて「群青いろ」作品に触れる東京学生映画祭企画委員からもコメントが寄せられ、幅広い層から称賛を集めていることが分かる。
さらに、『雨降って、ジ・エンド。』に続き、2/24より公開される「群青いろ」最新作『彼女はなぜ、猿を逃したか?』の予告もお披露目となった。
動物園の猿を逃すという事件を起こし炎上した女子高生、その女子高生を「救いたい」と取材するうち徐々に精神のバランスを崩していくルポライター、その姿を「なぜか」見つけ続ける夫……ユーモラスでクセのある登場人物たちに姿を追い続ける前半部から一転、中盤以降の意味深なアイテムや情景の奔流は観るものの興味を引きつけ、同時に戸惑わせる。
「真実なんてどうぜねじ曲げられて伝わるから」という言葉の真意とは?
そしてどこまでが嘘で、どこまでが真実なのか。そもそも真実を知る必要はあるのか。
観るものすべてを翻弄し、いつの間にか奇妙な世界へ誘う【群青いろ】の新境地である本作の雰囲気が垣間見える仕上がりとなった。
コメント
白石和彌(映画監督)
脚本読んでください、と高橋さんから送られてきた『雨降って、ジ・エンド。』を読んだのは5、6年前だったか。衝撃を受けた。いくらなんでもそれはムリ筋だろうと。このご時世に誰の背中を押そうとしているのか。だが、コロナ禍を経て昨年のジャニーズ問題を経た今、完成した作品を観て涙が溢れ止まらない。高橋 泉の途方もない優しさとブレない視線に魂を持っていかれた。ぜひ、観て触れてほしい、この誇り高く美しい愛の物語に。観終わるとあなたの視界もきっとカラフルに変わる。
相田冬二(Bleu et Rose/映画批評家)
あなたの目の前にいるひとを、世界でたったひとつの個として捉えることができていますか。そして、あなたは個として生きていますか。そんな映画の問いかけは、いま最も鮮烈で爽快で、わたしは身も心も丸洗いされてしまった。
小林且弥(映画監督/映画プロデューサー/役者)
泉さんの描く物語はどうしてこんなにも吸引力があるのだろう。 誰しもが心の内に潜ませるどうしようもなさが可笑しくて。悲しくて。心の奥にある、普段あまり触らない部分が震わされ、廣末さんのごめんなさいが耳から離れません。
内田 慈(俳優)
公開が楽しみだという話を琴音ちゃんから聞いていて、とても楽しみにしていました。こんなヘンな古川琴音が観られるとは(褒めてます)! 高橋 泉さんの描くエッジの効いた世界観・展開・台詞に、戸惑って、心地いい。廣末哲万さん演じる雨森の温度感が絶妙でクセになる。私は、2人の愛を応援する!
上田航平(元ゾフィー)
どんなに偏見を持たないように生きているつもりでも自分に見えない偏見がまだまだたくさんある。相手を理解し終えない大切さを教えてくれる映画でした。
藤﨑 諄(東京学生映画祭企画委員)
簡単ではないテーマを明るく包み込む、どこかとぼけたユーモアと軽やかで魅力的な演技に魅了されました。誰もが受け入れられるものではなくても、今こうやって映画を通して描くこと、私たちが観て何かを受け取り、考えること、誰かと話すこと。そこには意味があると信じています。
大出 勉(“群青いろ”の夜)
フォトグラファーを夢見るも、なかなかうまくいかない女、 現実を見つめながらも、現実から一番遠いところにいようとする男、 少しハートフルに描かれた展開も、”群青いろ”が用意したラストは、あまりにもダークで、見事なほどにカラフル!!
『雨降って、ジ・エンド。』は2/10より、『彼女はなぜ、猿を逃したか?』は2/24よりポレポレ東中野にて、2本連続ロードショー。
それぞれ初日舞台挨拶ほか、期間中のトークショーも予定されている。
公開表記
『雨降って、ジ・エンド。』 配給:アルミード
『彼女はなぜ、猿を逃したか?』 配給:カズモ
『雨降って、ジ・エンド。』2024年2月10日より公開
『彼女はなぜ、猿を逃したか?』2024年2月24日より公開
ポレポレ東中野にて2本連続ロードショー
(オフィシャル素材提供)