登壇者:長谷部香苗(映像ナビゲーター・サプライズゲスト)、ロザリーナ(ゲストヴォーカル)、歌心りえ(ゲストヴォーカル)、柴田恭兵(サプライズゲスト)
『帰ってきた あぶない刑事』の公開を記念した『あぶない刑事』スペシャルフィルムコンサート。5月12日に開催された公演では、“あぶデカ”スペシャルバンドをはじめ、SING LIKE TALKINGの佐藤竹善や最新作で挿入歌を担当したロザリーナなど、「あぶ刑事」に縁の深いアーティストが集結。さらに映像ナビゲーターを務めた仲村トオル(町田透役)、さらに舘ひろし(鷹山敏樹役)もサプライズ出演を果たし、最初から最後まで盛り上がりを見せていたが、この大反響を受け、本日5月26日(日)に追加公演が開催。会場には前回と同様に多くの「あぶ刑事」ファンが足を運んでいた。
まずオープニングでは「あぶない刑事」メインテーマが演奏されると、演奏終了後には映像ナビゲーターとして山路 瞳役の長谷部香苗がスクリーンに登場。映像は今回のコンサート用に事前収録されたもので、「あぶ刑事」への想いやファンに向け挨拶を交わす姿が映し出される。そして最後に近藤課長(中条静夫)が長谷部演じる“(山路)瞳ちゃん”にお茶を頼むファンにはお馴染みの劇中シーンが流れると、ステージ袖から長谷部が登場! 思わぬサプライズに観客たちの驚きの声と共に大きな拍手が湧き起こる中、「私も来ちゃいました、ここに! 皆さんこんばんは。横浜港署捜査課、山地 瞳役の長谷部香苗です。なかなか出られないんです、捜査課から」と茶目っ気たっぷりに挨拶。実際に「あぶない刑事」で着用していた役衣装となる制服に身を包んでの登場となったが、「撮影以外で皆さんに制服姿を見ていただくのは初めてのことなんです。ちょっと照れてます(笑)」と照れ笑いを浮かべる長谷部。「初ナビゲーションで緊張していますが、今日皆さんの“瞳”で、瞳ちゃんを最後まで見守っていただきたいと思います!」と笑顔で語りかけていた。
そして早速長谷部から“あぶデカ”スペシャルバンドが紹介され、長谷部による「イッツ・ショー・タイム!」の掛け声でいよいよライブがスタート。まずは『On The Run』が披露されると、その後もTVドラマ・シリーズから名場面を映し出した特別映像とともに、『Bacon, Ham & scramble egg』『My love & My lover』『You’re Gonna Lose me』とお馴染みの曲が演奏され、会場が一気に熱気で包まれていく。演奏後には仲村トオルから観客、そしてナビゲーターを務める長谷部へのメッセージ映像が。「38年前、昭和61年。『あぶない刑事』が始まった頃、僕と長谷部さんは同い年でキャストの中でも最年少でした。その後38年間、多くの先輩たちを見送って……今あの頃から港署にいるのは僕と瞳ちゃんだけになってしまいました。もう定年です。でも人生には定年はありません! これからもお互い頑張っていきましょう!」(仲村)とコメント。再登場した長谷部は「町田課長、(仲村からのコメント映像が流れるなんて)聞いてないですよ〜! びっくりしちゃいました」と驚いた様子を見せつつも、「町田課長(仲村)が前回の公演でMCを務められた時、ものすごく上手でMCのハードルが上がってしまって、今日はこの制服をお守りとして身につけて立っているわけですが……まさかこんな映像が流れると思ってもいなかったので驚きましたが、スタッフの皆さんの愛ですね」と笑顔を見せていた。
さらに演奏中に流れていた貴重な過去映像についても触れながら、長谷部は自身にとって最も忘れられない人物だという、近藤課長を演じていた中条静夫についての思い出を回顧する。「私にとって忘れられない方は近藤課長を演じていた、中条静夫さんです。最新作の撮影でも、どこかに近藤課長を想う気持ちを抱きながら演じさせていただきました。たくさんのレギュラー・キャストがいる中で、どうカメラに映ろうかなと悩んでいる時も、(中条が)さっと近づいてアドバイスをくださったり……本当にお優しい方で、器の大きな方でした」としみじみ。観客から“瞳ちゃん、お茶!”という声も上がると、長谷部は「こうやって皆さんがそういうふうに言ってくださるのは、近藤課長がさまざまなバージョンで(セリフを)言ってくださったおかげなんですよね。連日毎週末のように“『あぶ刑事』祭り”を楽しんでくださっていると思いますが、皆さんにもお茶をどうぞって差し上げたい気持ちでいっぱいです(笑)」と観客に向け感謝の言葉を送っていた。
さらに最新作については、本作で初めて『あぶ刑事』の現場に参加する若手キャストとの撮影エピソードを披露する長谷部。「『あぶない刑事』の撮影現場では、何気なく始まってしまう段取り。気づけばテストが始まってしまう感じなんですね。その様子を近くで見ていた西野七瀬さん(横浜港署捜査課刑事・早瀬梨花役)は、目を丸くされていて……。“いつもこんなふうに始まってしまうんですか?”と驚かれていました」と貴重な舞台裏についても明かしていた。
その後も『Fire Cracker』『冷たい太陽』『So fine』『Trash』といった人気楽曲の演奏が続いていく中、まず一人目のゲストヴォーカルとして登場したのは、本作で挿入歌を担当するシンガーソングライターのロザリーナ。
ロザリーナが担当する楽曲『no plan』が流れるのは、タカ(舘ひろし)&ユージ(柴田恭兵)と彩夏(土屋太鳳)が車で疾走する場面。楽曲提供についてロザリーナは、「何曲も書き下ろした中でも『no plan』は自由に作った曲だったのですが、監督がこの曲が良いとおっしゃって決まりました。自分の中でも好きな曲だったのですごく嬉しかったです」と明かしていた。さらに本作についても「何か悩むことがあっても、映画を観終わった後には“自分の悩みなんてちっぽけかも”と思えるくらい、爽快な気分になれますよね。タカとユージなら笑い飛ばしてくれるのかなって」と語り、笑顔を見せた。コンサートでは、『no plan』『where do you go from here』の二曲を披露。その力強い歌声と彼女の圧倒的な表現力で、会場に集まったファンを魅了していた。
次のゲスト・ヴォーカルとして登場したのは、歌心りえ。日韓共同のオーディション番組『トロット・ガールズ・ジャパン』での活躍なども話題を集めているアーティストだが、本公演では劇場版第1作「あぶない刑事」挿入歌の『再会のジョーカー』、『CHASE YOU DOWN』とアップテンポな曲を立て続けに歌唱。そして三曲目では『FOOL FOR LOVE』を披露し、会場全体が一気にムーディな雰囲気に包まれていた。
さらにコンサートではいよいよ「あぶ刑事」を象徴する人気楽曲の演奏も!“ユージ走り”のテーマソングでもあり、挿入歌としても大ヒットを記録した柴田恭兵による楽曲『RUNNING SHOT』、『TRASH』が披露され、会場の熱量もさらに上昇していく中、演奏後には長谷部が柴田との貴重なエピソードを披露。「今回、最新作の撮影時に恭兵さんとお話しする機会があったんですが、その際に恭兵さんがエンディングの撮影でしようと考えていることがあると教えてくれて……。最後の港でのシーンで、“先立った『あぶない刑事』スタッフの名前を空に向かって呼びかけたいんだ”とおっしゃっていたんです。その撮影を見に行きたいくらいの気持ちになりましたね」と秘話を明かす。実際にその撮影を見にいくことはできなかったというが、その後アフレコ現場で柴田と再会する機会があったという長谷部。「後日お会いした際に、“香苗ちゃん、約束守ったよ”と教えてくれて……。恭兵さん舘さんの想いが込められているエンディングだと思って、ぜひスクリーンでご覧になってみてください」と呼びかけていた。
トーク終了後には『NIGHT WALKER』の演奏や、“ナカさん”こと田中文男役を演じるベンガルから長谷部への応援メッセージを収めた映像が流れる場面もあり、ますます盛り上がりを見せていくコンサートも、いよいよ終盤へ突入。最後に披露されるのは、もちろんタカこと舘ひろしによる楽曲。本作のエンディングテーマにもなっている『翼を拡げて』、「あぶ刑事」の真骨頂とも言える名曲中の名曲『冷たい太陽』、そしてラストにふさわしい「さらば あぶない刑事」のテーマ『LONG GOOD-BYE』の3曲の演奏がスタート。待ちに待った不動の人気曲の演奏が始まると、会場のボルテージも最高潮に! 演奏終了後には舘についても長谷部は「舘さんと初めてお会いしたのは中学3年生の時。父と新宿へ映画を観に行った時に、“監督!”と声をかけてくださったのが舘さんでした。その時に初めてダンディズムの極みを目の前にして……。そこからいつも舘さんには助けられ、見守っていただいています」と思い出を振り返り、愛を滲ませていた。
そして会場からは今宵のステージを盛り上げたゲストヴォーカル、バンドメンバーたちに惜しみない拍手が送られ、コンサートが締めくくられるかと思いきや、この追加公演でも最後に大きなサプライズが。スクリーンに舘ひろし、柴田恭兵、浅野温子、仲村トオルによるコメント映像が映し出され、長谷部&観客に向けコメントが送られていた。長谷部もこのサプライズに驚いた様子を見せながらも、「4人から皆さんへのプレゼントですね! このおかげで私の慣れないMCも一気に帳消しになれた気がしなくもないですが……(笑)、本当にありがとうございます!」と感謝の言葉を述べていた。
そして締めくくりにはさらに大きなサプライズも! 長谷部が観客に向け最後の挨拶をする中、会場に『RUNNIG SHOT』のイントロが流れ始めると、なんとステージ袖から柴田恭兵(大下勇次役)が登場! 観客にはもちろん、長谷部にも完全シークレットとなっていた柴田のサプライズ登場。場内からはどよめきと拍手が鳴り響く。柴田は「“『あぶ刑事』ベイビー”、イエーイ!!みんなに会いたくて……きちまったぜ」とファンとコール&レスポンスを繰り返しながら盛り上げると、一気に会場のボルテージは最高潮に!!
そして柴田は「この映画が始まる初日に、プロデューサーから“(本作が)8本目の映画になります”と聞いて、そうか7本も作ってきたのかと。でも違うんだと。皆さんのおかげで7本も作らせてもらえたんだと気づいて。今回の8本目は期待に応えられるような、恩返しができるような映画にしたいと思って、キャスト&スタッフ一同頑張りました。全力で走りました!」と語ると、会場からは大きな拍手が。さらに「全力でアクションしました。全身筋肉痛でしたし、夜中に足が攣って動けない日もありました(笑)。でもそんな時、“ユージ、頑張って!”という皆さんの声が僕には聞こえました。この映画は皆さんと一緒に作った映画です。ヒットしないわけがありません」と『あぶ刑事』ファンとの絆を滲ませながら、「ちょっと落ち込んだり、ちょっと心が痛んだ時には、この映画に会いにきてください。すぐ立ち直れます。本当に感謝しています、今日は最後までありがとうございました!」とメッセージを送ると、再び鳴り止まないほどの拍手が沸き起こっていた。
そして最後にはナビゲーターを務めた長谷部と柴田がハイタッチを交わし、互いを讃え合う姿も。長谷部は涙ぐみながらも「皆さん今日はありがとうございました! スクリーンの港署で会いましょう!」、さらに柴田も投げキッスをしながら「“『あぶ刑事』ベイビー”、アイ・ラブ・ユー」とメッセージを送り、最後まで会場の熱気は冷めやらぬ中、サプライズ尽くしの公演は幕を閉じた。
公開表記
配給:東映
2024年5月24日(金)より全国公開
(オフィシャル素材提供)