【登壇者】林 光哲、大滝紗緒里、三好大貴、松田将希、蔵田尚樹、山縣悠己、阿部冬夜、石川鈴菜、監督:松本 了
映画『ペテン狂騒曲』公開記念舞台挨拶が7月6日(土)、東京・池袋HUMAXシネマズで行われ、主演の林 光哲、共演の大滝紗緒里、三好大貴、松田将希、蔵田尚樹、山縣悠己、阿部冬夜、石川鈴菜、メガホンをとった松本 了監督が登壇した。
ハイエナと呼ばれた弁護士・坂木誠人と、裁判に勝つためには手段を選ばない検事・我妻泰史。2人が真っ向から対決した殺人事件裁判は無罪判決で坂木の勝利に終わった。時の人となり栄光を掴み取った坂木弁護士。一方、エリート・キャリア組から脱落し地方へ左遷された我妻検事。『驕れる者久しからず』。数年後、経営失敗により破産し、弁護士資格を失った坂木は借金取りから逃げ回る日々を送っていたが、かつて坂木が弁護した殺人事件の被疑者・内田光流の甘い誘いにより、マルチ詐欺に参加する。そんな坂木を、左遷から戻った我妻が⻁視眈々と狙っていた――というストーリー。
本作で映画初主演を果たした坂木誠人役の林は、ついに公開された心境を尋ねられると「僕個人の話をさせていただくと、10年くらい同じ事務所にいるんですけど、僕が粗相をしたときに社長に怒られながら『あんた、おじいちゃんやおばあちゃんにでかいスクリーンで自分を見せたいんでしょ。そのために頑張りなさい』と言われていたので、今それが形になって、大変な中みんなで作り上げた作品が皆さんに届いたのが感無量というか、不思議な感覚ですね」と感慨深げに語った。
続けて、この日が本作の舞台挨拶初登壇となった鮫島健太役の蔵田は「僕は舞台挨拶というものが初めてで緊張しているんですけど、(観客は)温かい方々が多いはずなので嬉しいです」と吐露して笑いを誘い、副島直哉役を演じた三好は「昨日、公開されたということですが、(完成披露)試写会が2ヵ月前で、クランクインから考えるとだいぶ経っているので、自分の中で“いま公開なんや。やっとみなさんに見ていただけたんだ”という感じです。監督をはじめ、みんなで準備してきたものがやっと世に放たれたということで感慨深いです」としみじみ。
篠塚多恵役を演じた大滝は「(完成披露)試写会のときにSNSがすごく盛り上がっていたのを拝見して、私はその場にいなかったけど、皆さんが楽しんでいただいているんだなと感じて嬉しかったので、今日は近くで皆さんの熱量を感じることができて嬉しいです」と声を弾ませた。
また、キャスト陣の仲がよく、撮影現場は和気あいあいとしていたそうで、大滝は「(移動の)車内に私だけいなかったんですけど、楽屋に着いたときに皆さんがすごく仲良くなっていて、“私だけ取り残されてる……”と思うくらい、皆さん移動中に仲良くなっていてびっくりしました」と振り返ると、一色瑠奈役を演じた石川は「遠足に向かうバスの中みたいでした」とにっこり。内田光流役を演じた山縣は、蔵田が1番うるさかったと言い、大谷和希役を演じた松田も「(蔵田が)マップ見て『牧場がある! 牧場行こっ』みたいなこと言っていた」とはしゃいでいたことを明かすと、蔵田は「後ろに悠己くんが座っていて、ずっとしゃべってるから“この先輩めっちゃ……いい先輩だな”って」と言葉を選びながら発言して笑わせた。
そんなキャスト陣の仲睦まじいやり取りを見ていた松本監督は、限られた時間の中での撮影で「監督という立場からすごく大変だった作品で、産みの苦しみは想像を絶するものでした」と胸中を明かしつつ、「作品というのは監督にとって子どもみたいなものなので、苦しみが大きいほど今日のこの日を迎えられたことが感無量ですね。すごく感動しました」と目を輝かせ、観客から温かい拍手を浴びた。
さらに、東京・横浜・名古屋・大阪で本作が公開されることについて聞かれると、三好は「僕は大阪出身なので、地元にこの作品を届けられるのはめちゃめちゃ嬉しいですね!」と喜び、大滝は「(本作が上映される)名古屋の劇場が、私がバイトしていたところの近くで、よく(映画を)観ていた場所だったので嬉しかったですね」と声を弾ませた。
そして、一言ずつ締めのメッセージを求められると、松本監督は「監督としては大変な思いをして作った作品ですので、少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです」と語り、鹿島大輔役を演じた阿部は「(先着入場者プレゼントの)小説がランダムでもらえるので、コンプリートを目指して何回でも来てください」とアピール。
石川は「私にとって初めての映画作品で、『ペテン狂騒曲』に出演できてすごく嬉しく思っております。ぜひ『#ペテン狂騒曲』とハッシュタグをつけて、もっともっと拡散していただけたら嬉しいです」とお願いし、大滝は「全国の映画館で上映される映画に出演したのは初めてだったんですけど、いつも舞台で見るような役者の皆さんが映像の作品に出演するというのはなかなかないことだと思うので、今回はそんな役者の皆さんが“いいお芝居をするんだ”というのを皆さんに知ってもらえたらいいなと思っております。最後まで応援よろしくお願いいたします」と笑顔で語った。
そして、三好は「監督から脚本をいただいて、皆さんと一緒に撮影をしながら思っていたことがあるんですが、この作品はそれぞれの正義が誰も間違っていなくて、それを大事に思える作品だなと思って、きっと今の現代にも通ずるんじゃないかなと。例えば映画が好きだったり、舞台が好きだったり、推しが好きとか、それって恥じなくていいなというか、今回出てきたそれぞれのキャラと同じくらい自信を持って、自分の正義やこだわりをこの先も愛しながら懸命に生きていっていただければなと思います」と熱く語り、松田は「撮影の4日間でめちゃくちゃ濃い時間を過ごして、その濃い4日間がこの映画の1時間ちょっとに注ぎ込まれているので、ぜひそれを感じていただきたいですし、映画館によって情緒とかが変わって見方も変わると思うので、ぜひ大阪、名古屋、横浜にも足を運んでいただけたらと思います。Xなどでも拡散していただいて、皆さんの声をもっといろんな人に届けていただけたら嬉しいです」と呼びかけた。
蔵田は「初めての映画出演で、ちゃんと出番もいただいて、こうやって舞台挨拶もできて、すごく楽しかった思い出になっています。全国でも公開されているんですけど、僕がよく行っていた地元の船橋の“ららぽーとTOKYO-BAY”で公開されてほしいなと思っていて、『ペテン狂騒曲』が広まってみんながたくさん来てくれて、Xでも拡散していただいて、ペテンの輪が広がっていけば船橋の“ららぽーとTOKYO-BAY”で公開されることも可能だと思っているので、ぜひお願いします」と期待を寄せ、山縣は「地元でやってほしいとか、そういう声を出すことは大事だと思っていて、ここにいる皆さんだったり、これから来てくださるお客様が声を大にして言ってもらえると、この作品がどんどん盛り上がっていくかなと思うので、今後とも応援のほどよろしくお願いします」とコメント。
最後に、林は「今日、会場を見渡してふと思ったんですけど、母親が来ているなと思って。そんな中で非常にしゃべりにくい状況なんですけど(笑)」と照れ笑いを浮かべつつ、「去年くらいからたくさんのお仕事をいただいて、ぽっと出の俳優に主演の座を与えていただいて、これだけ大きい規模でやらせていただいて、ありがたいことだなと思っています」と感謝。続けて、「昔、バイトをしていた頃に思ったのは、なんのバイトをするかというより、誰と働くかということだなと。今回、演者さんやスタッフさんが本当に素晴らしい方々で、人間的にも安心する方々と一緒にできたなと思います」と充実した表情を見せ、「昨日から作品が公開されて、作品がこれから旅立っていくんですけど、この作品がもっと広がって、もっともっと上映館を増やして、“ららぽーとTOKYO-BAY”でも上映できればなと思います(笑)」と言葉に力を込めた。
公開表記
配給:FLICKK
池袋HUMAXシネマズほか全国順次公開中
(オフィシャル素材提供)