登壇者:上西琢也(映画『ゴジラVSメガロ』監督)、山崎 貴(映画『ゴジラ-1.0』監督)
6月28日(金)の公開から驚異の14日間連日舞台挨拶を実施中の短編オムニバス映画『GEMNIBUS vol.1』。クリエイターが自由に才能を発揮できるようにと始まった本プロジェクトは、4人の若き監督の個性あふれる作品を一挙に見られるとあって、新たな才能を目撃しようと満席も続出、観客からも期待の熱量に溢れるなど大好評を受け、TOHOシネマズ日比谷では7月18日(木)までの上映延長も決定! そんな盛り上がりを見せる中、7月8日(月)には『ゴジラVSメガロ』の上西琢也監督と、上西監督が所属する白組の先輩である映画監督・山崎 貴がティーチインイベントに登壇。満員の客席は、ゴジラグッズを持参したりゴジラが描かれた服を身に纏うなどゴジラ熱にあふれた雰囲気の中、大きな拍手とともに二人のトークがスタート。
白組・後輩の晴れ舞台ということで、「来なきゃいけない」と使命感を持って挑んだ山崎は、「あんなカッコいいドロップキックをするゴジラは初めて見た! まさかあんなにかっこよく見せられるとは思わなかった!!」と本作ゴジラを絶賛。上西も「ドロップキックのために、ゴジラに新しい技を使うことができた」とゴジラの新たな動作を産み出せしたことや細かな造形の設定など本作ゴジラの制作裏話を語り、会場のファンを惹きつけた。
また上西監督が白組を目指したきっかけとして「山崎さんが監督された『ALWAYS 続・三丁目の夕日』でゴジラが出てきた! 白組ってところが作ってるぞ!と知って志望した」と語ると、山崎は「あれでうっかり入っちゃったの? (当時は)ゴジラ作ってなかったのに! でも、とにかくゴジラが好きでゴジラがやりたくて白組に入ったゴジラ小僧がいると聞いて、とんでもないやつが来たなと思っていた。その後、上西は『シン・ゴジラ』に自分から立候補して、樋口(真嗣)さんからも“すごいのがいるね、彼に造形をやってもらうことになった”と聞いてよかったなと。僕とは『寄生獣』を少し手伝ってもらい、その後『鎌倉ものがたり』、そして『ゴジラ-1.0』では冒頭の大戸島に出てくる最初のゴジラを作ってもらった」と振り返り、ゴジラ小僧と言われた上西監督が白組に入り、ゴジラ作品に携わってきた経歴を振り返った。
さらに、『ゴジラ-1.0』が「第96回アカデミー賞®視覚効果部門」を受賞した話に触れ、「偉大な大先輩が先陣を切って歩いているので背中を追いかけるだけ」と上西がコメントするも、すかさず山崎が上西に「(ゴジラの)本編をやりたい(監督をしたい)って言え!」と囁くと、「ゴジラの本編をやりたいです!」と宣言、会場からは上西監督を応援する盛大な拍手が沸き起こった。
上西監督から山崎へ「『ゴジラ-1.0』と『ゴジラVSメガロ』どちらのゴジラが好きか」と質問が及ぶも、山崎は「自分のゴジラが好きに決まってるだろう(笑)!」と即答。しかし、『ゴジラVSメガロ』のほか、上西監督が手掛けたゴジラ関連の怪獣がフィギュア化されたり、さらにはゴジラの短編作品を立て続けに制作していることに触れ、「話せば話すほど、上西が得たいまのポジションが羨ましい。どういうこと!? いつからその地位を手に入れた?」とゴジラ愛ゆえの嫉妬心をあらわにし、大ヒット作品を生み出している先輩のトークに会場は大盛り上がり。上西監督は「自分の作品を皆さんに観ていただけるのが本当に、本当に嬉しいこと。しかも会社の偉大な先輩がものすごい賞を獲るタイミングというミラクルも起きて、人生こんなことがあるのだなとすごい不思議な気持ちでいっぱいです」と、白組・先輩が遂げた偉業への尊敬と感謝を込めた言葉を述べた。
「GEMNIBUS」企画概要
“東宝”が新たに手掛ける才能支援プロジェクト!
新進気鋭クリエイター4名による新時代の映画、限定公開を見逃すな!
GEMSTONE Creative Labelは、東宝株式会社の若手社員たちが立ち上げた挑戦的なコンテンツ制作レーベル。フォーマット、メディア、そして実績の有無を問わず、クリエイターの皆様が自由に才能を発揮できる場を提供する才能支援プロジェクトです。そして、その第一弾劇場公開作品となるのが、『GEMNIBUS vol.1』。4人の新進気鋭な監督たちによって創り出された短編オムニバス映画です。
作品情報
タイトル「GEMNIBUS vol.1」
監督:上西琢也/平瀬遼太郎/ちな/本木真武太
テーマソング:Vaundy「常熱」(SDR)
製作:GEMSTONE Creative Label
配給:TOHO NEXT
各作品情報
1.『ゴジラVSメガロ』
脚本・監督・VFX:上西琢也
撮影監督:柴田晃宏
編曲:半田 翼
出演:岡本弥歩/阿座上洋平
制作プロダクション:白組、東海制作
作品概要
全世界1,070万回再生を超える『ゴジラVSガイガンレクス』待望の続編として昨年YouTubeで公開され、早くも470万回再生となるショートフィルム『ゴジラVSメガロ』。日本のトップCGクリエイター・上西琢也の手により現代に蘇った守護神メガロが、<シネマティック・バージョン>としてより精緻かつ迫真の映像となってスクリーンに登場! 映像だけでなく、5.1ch音響によってさらにパワーアップしたメガロとゴジラの闘いが、日本にふたたび厄災をもたらす……!
2.『knot』
脚本・監督:平瀬遼太郎
音楽:森いづみ
出演:三浦貴大、SUMIRE、柊木陽太、川原瑛都、杢代和人、田村健太郎、徳橋みのり、野波麻帆、金子ノブアキ、滝藤賢一
制作プロダクション:AOI Pro.
作品概要
ほぼ全編スマホ内で完結する縦型ホラー映画「娯楽」でTikTok TOHO Film Festival 2022にてサードアイ賞を受賞した平瀬遼太郎が、親と子の血縁の結び(knot)をスタイリッシュな映像で描くサイコ・スリラー。絵本作家である永倉和弥の息子がある日失踪する。和弥はアシスタントの奏美と一緒に息子の行方を追うが、その過程で自らを呪縛する父との過去に向き合うことになる。血縁がもたらすのは、呪いか、救済か――。
3.『ファーストライン』
脚本・監督:ちな
音楽:角野隼斗
出演:田村睦心/斎藤志郎
制作プロダクション:TOHO animation STUDIO
作品概要
「平家物語」「薬屋のひとりごと」などで絵コンテ・演出を務め「TOHO animation ミュージックフィルムズ」監督にも最年少で選出された、新鋭ちな監督が紡ぐ青春アニメーター物語。「アニメーション=生命を吹き込む事」の面白さと残酷さを、劇中劇として大胆に描いていく。音楽は活躍目覚ましい唯一無二のピアニスト・角野隼斗と奇跡のタッグが実現し、フィルムスコアリングで作品の隅々まで音を彩った。28歳の若き天才2人が贈る、“音も楽しむ”新感覚アニメーション。
4.『フレイル』
脚本・監督:本木真武太
音楽:斎木達彦
出演:奥平大兼/莉子、今井柊斗/大石吾朗
制作プロダクション:Virgin Earth
作品概要
第75回カンヌ国際映画祭#TikTokShortFilm コンペティションでグランプリを受賞し、TikTok TOHO Film Festival 2022ではテクニカル賞を受賞した、縦型映画のパイオニアともいえる本木真武太が、今回は少子高齢化問題を背景とした、SF学園ゾンビ映画に挑む。VR空間で青春を追体験する老人・明。しかし、何者かによってゾンビウイルスがVR空間に放出され、死の淵に追いやられることに。生きる意味を失っていた明が、生死を彷徨った末に、見出した生きることの本質とは――。
公開表記
配給:TOHO NEXT
TOHOシネマズ 日比谷にて7月18日(木)まで、TOHOシネマズ梅田にて7月11日(木)まで限定公開中
(オフィシャル素材提供)